当塾は常に質問対応いたします(ただし何でも答えるわけではありません)

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教室長ブログ

『当塾は常に質問対応いたします。』

 

 

学習塾なので当たり前なのですが、生徒の疑問と悩みには常に対応させていただきます。

しかしこれには弊害もあります。

某塾でのホームページで、『完全1対1では先生が生徒にかまい過ぎるので、生徒本人の自習性が育まれません』と書いてあるのを見かけました。

なるほど確かに。

以前私はとある中学生の女の子から、『runという英単語の意味を教えてください!』と質問されたことがあります。

私はその質問に対して、『それは自分で辞書をひいて調べようね。それでも分からなければ、もう一度聞きにきてね。』と返しました。

例えばです。この質問が『辞書をひいてみたらrunには自動詞と他動詞とあるんですがどういう意味ですか?そしてどういう違いがあるのですか??』という内容であったなら、

自動詞は目的語を必要としない動詞という意味だよ。逆に言うと、目的語を取る場合には必ず前置詞が必要ということでもあるんだよ。だから<run to the restaurant>ということはあっても<run the restaurant>とは言わないよね。』

『だけど今<run the restaurant>とは言わないよね、と言ったけど実は言う場合があるんだよ。それが他動詞。<run the restaurant>、みたいにtoじゃなくいきなり物が来た場合はrunは他動詞扱いになって、経営する、という意味になるんだよ。だから<run to the restaurant>ならレストランに走る、という意味になるし、<run the restaurant>ならレストランを経営する、という意味になるよね。だけど中学生の段階ではそこまで考えなくてもいいから、<run >の後はtoが入る、意味は<走る>って覚えておこうね。』

と答えていたと思います。

文章だと分かりにくいですね(笑)

ここで言いたいのは、マンツーマンだから何でも答えます、というのは私も大反対ということです。自分で何とかできるものは何とかする努力が必要ですから。

当たり前の話ですが、1年間を通して、塾にいる時間よりも学校や家で過ごす時間の方が圧倒的に長いのです。だとするならば、その時間の過ごし方も追及していくのが塾がやるべきことだと私は考えています。

 

 

これを踏まえてです。

以前勤めていた塾での三者面談の時、とあるお母さんがこういいました。

『この前テスト前に、息子(中学3年生)から数学の質問されたんですけど、「そんなのお母さんが分かるわけないでしょ!今から塾に連れていってあげるから質問してきなさい!」って怒ってしまったんです。』

これはよくないです。

もちろん、『塾が質問に答える』の部分は何ら問題がありません。冒頭申し上げました通り、塾が質問に答えるのは当たり前です。そしてテスト直前であったこともありますし、お母さんが取った行動そのものには何の間違いもありません。

しかし言葉は選ぶ必要がありました。仮にこの男の子をTくんとしましょう。Tくんはどう思ったでしょうか??

お子さんが一番頼りにしているのは、学校の先生でも塾の先生でもなく、やはりお父さんお母さんなのです。

もちろん、勉強から遠ざかってしまってなかなか答えられない場合もあると思います。でもその時は、

『よし、じゃあ一緒に頑張ってみようか!でもお母さんも全力で頑張ってみるけど、分からなかったら塾の先生に質問にいこうね。』といった感じの言葉をかけてほしいかなと思います。

お子さんはお父さんお母さんの日ごろの言動、立ち振る舞いで成長していきます。ぜひぜひ、お父さんお母さんがお子さんのために頑張っている姿を見せてあげてくださいね。そして愛情のある言葉をかけ続けてください。

そして最初に戻ります。

【runという英単語の意味を教えてください。】

もしもこれに答えるような教育をこの子が受け続けたならば、大学生になった時、また社会に出た時に大変な苦労をするようになるでしょう。

お父さんお母さんの職場にもいるのではないでしょうか?

(ちょっと考えれば分かるでしょう!)

(そんなことも逐一教えないといけないの!?)

そうです。もちろん目の前の受験も大切なのですが、10年後20年後にどんな社会人に成長しているのか、これも大切ですよね。

だから私たちは100%質問に答えますが、厳しさももって対応させていただきます。

さてセンター試験まであと35日ですね!

まだまだやれることは山ほどありますよ!

最後の最後まで諦めずに頑張りましょう!

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