1対1と1対3の違いは??(続き)
あ・・・そういえば昨日のブログの英文の答えがまだでしたね。
I had my car repaired.
この英文を『私は修理された車を持っていた。』と訳す生徒が非常に多いという話をさせていただきました。
結論からいってしまうと、haveという動詞は【SVOC】文型では【Oを~させる】という意味になります。
ですので上の英文は、【私は車を修理させた(修理してもらった)】という意味になります。
中学生諸君はこのhaveが持つ『使役(~させる)』の意味について理解する必要はありませんが、高校生諸君はhaveやmake、let,get,causeなど複数の文型を取れる動詞は基本的に5文型から疑って読む必要があります。
もし【SVOC】で書かれている文章を、諸君の勝手な思い込みで【SVO】で訳してしまうと、正しい意味が取れていないまま文章を読み進めていくことになります(もし興味があれば、いつでも気軽にご相談くださいね)。
山口は常々『単語単語!とにかく単語!!』と言っておりますが、上のような例ばかりは単語だけでは補えません。
こういった知識は都度都度みなさんの中に蓄えていく必要があります。
もちろんそれは集団授業でも構わないと思いますし、本当に効率の良さを求めるのであればマンツーマン指導を受けた方がよいのかもしれません(こればっかりは最終的には生徒ご本人、そしてご家庭に決断してもらうことになります)。
・・・さて!
では【1対1と1対3の違いは??】の続きです。
1対3の特色についてご説明いたします。
実は山口、学生時代はこの【1対3】の塾でアルバイトさせていただいておりましたので、よく知っております。
まずメリットですが、先にも述べました通りお月謝が安いです。
それは1対1と比べるまでもありませんね。
何せ同じ指導時間を、3人の生徒さんのお月謝でフォローするわけですから、必然お月謝は安くなります。
またもう1つのメリットですが、先生の直接の指導を受けていない時間は演習となりますので、意欲的に学習に取り組める生徒にとっては、しっかりとした学習習慣をつけることができる機会となります。
メリットはこういったところでしょうか?
デメリットは以下のものが挙げられます。
1対3の学習塾では案内の際に、【60分の指導と演習】といった伝え方をします。
これはもちろん間違いではありませんが、図にするとこのようになります。
そう、お月謝も確かに1対1の半分くらいにはなりますが、実際に受ける指導の時間も3分の1の20分となるのです。
残りの40分が演習となります。
誤解のないようにお伝えしておきますが、20分の指導でしっかりと吸収して、40分で学んだことを定着できるのであればこれはデメリットにはなりません。
事実、それができている生徒もいましたので。
ですのでこれについては、本当にフルに【1対3】の授業形式を生徒本人が活かせているのかを見極める必要があります。
もう1つの弱点はこれです。
これは実際に起こっていたことなのですが、私が指導させていただいていました学習塾では、学年も学力もまったく違う3人の生徒を同じ時間で担当しておりました。
そうなると何が起こるのでしょうか??
毎回3人分の授業準備をすることは事実上不可能でしたので、1対1のように1人1人に合わせた指導というのはかなり難しかったです。
数学がニガテな中学3年生のA君、
学習習慣がまったくない、全ての教科がニガテな中学1年生のBくん、
国立大学を希望している英語がニガテな高校3年生のCさん・・・
この3人を当時学生だった山口が担当していたのです。
となるとです。
当然こちらから発信していく授業は難しくなるので、『分からないところや、今学校でやっている単元を質問してきてね。』という質問対応メインの授業にならざるを得なかったのです。
これは実際にみなさんが教える側になることを想像してみてください。
60分という時間で、学年も性格も、得意不得意もまったく異なる3人を同時に指導・・・。
かなり大変ですよね。
そしてもう1つ、本当にこれはショッキングだったのですが、何度言ってもまったく質問をしてくれない、ちょっと内気な女の子がいました。
ある日たまりかねてその子に聞きました。
『誰にも言わないからどうして質問してくれないのか教えてくれないかな??』
そうするとその女の子はこう答えたのです。
『わたし本当にバカだから・・・わたしの質問が隣の子に聞こえたりしたら(あいつ、あんな簡単なこと質問してるよ)とか思われたり、学校で言いふらされるんじゃないかと思って・・・。質問できなかったです。』
これは大人目線では分からないことです。
『質問すればいいじゃない!』
大人だったらきっとそう思いますよね?
だけど主役は子どもなんです。
断じて僕らではない。
これは少ない例かもしれませんが、事実こういうこともあったのです。
何度も言いますが、だからダメだというわけではありません。
ある程度の学習習慣がある生徒、偏差値が少なくとも50以上ある生徒などにとっては、それに見合った学習効果が得られると思います。
ですから入塾の際に、(これは当塾も含めてですが)しっかりとお父様お母様が、その塾の良いところも悪いところも聞く必要があります。
『先生はどんな先生なんでしょうか?』
『自習室はいつでも使えるのでしょうか?』
『授業以外の質問は対応してもらえるのでしょうか?』
『(1対1の塾ならば)お月謝はどれくらいなのでしょうか?』
『(1対3の塾ならば)一緒に指導を受ける3人の生徒は、学年は同じなのでしょうか?』
色々なことを総合的に判断して、その上でベストな選択をしていただけたらと思います。
1対1じゃなくても、集団塾や映像授業で満足のいく結果が得られるなら、迷わずそちらを選択するべきです。
目標達成のために、しっかりとご検討くださいね!
本日も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました。