英単語を覚える方法
塾生諸君は耳にタコができるほど言われているので、もううんざりかもしれませんが、大学受験レベルの英語において、英単語を覚えるなんてのは、『野球でいうバットとグローブ』『テニスや卓球のラケット』みたいなもんです。
野球の練習でグローブ持ってこなかったら、『何しに来たの??』となっちゃいますよね??
もう単語なんてのは正直勉強以前の問題です。
現時点で高校1年生にはそんな厳しい話はしておりませんが、高校2年生3年生は毎日激詰めしております(笑)
しかしね・・・よく言う『分からない単語は推測しろ!』、ですが、本当に試験本番に難単語の推測なんてできると思いますか??
とその前に、長文で分からない単語にぶつかったら、めちゃくちゃ不安にならないですか??
テストの時間に恐怖心と戦いながら、たった一個の単語に5分も10分も時間をかけて、しかもあっているかどうかも定かではない推測ってやつをするくらいなら、今、まさに今この瞬間に、2~3分で単語覚えちゃった方がどう考えても楽ちんじゃないですか??
で、毎年恒例のあるあるなのですが、3年生になると『英単語を覚える暇なんてない』という声を聞くのですが、それは確かにあったのです。
1年前や2年前にね。
だから山口はとりわけ単語にはうるさいのです。
もう今年度の高校3年生の受付は終了したので入塾はできませんが、それでも高校3年生で英語がニガテな子から相談を受けたら、『文法はさておき、とにかく単語をやりなさい。』と伝えます。
センター試験では長文のウェイトが半分以上。
一方文法問題は1問2点。
どう考えても英単語をやった方がコスパがいいです。
もちろん、文法や精読まで網羅できるのがベストですが、数学も日本史も、生物基礎も物理も化学もやらなければいけないという状況を考えると、英語学習は英単語に絞るべきです。
・・・と少し前置きが長くなりましたが、肝心の『英単語の覚え方』ですね。
これはもう人それぞれです。
大昔に『英検準1級をとった小学生の女の子』に、『どうやって英単語覚えたの??』と聞いたところ、英語が大好き過ぎて、一日中映画を英語で観たり、本を読みまくっていたら自然に覚えた!と返ってきました。
な・・・、なるほどね。
でもこれはほとんどの人には当てはまらないでしょう。
いわゆる言語脳の形成が10歳までと言われているので、彼女の場合はそれこそ世間でいう『英語のシャワーを浴びる』ことにより、英語をマスターしたのでしょう。
ですので、ここは圧倒的多数派と思われる、『山口タイプ』にフォーカスしてお話していきたいと思います。
ちなみに山口、元々記憶力はよくありませんでしたが、アラフォーになったことによりさらに加速しました。
もう3分前にやろうとしたことも忘れるレベルです。
それでもみなさんと同じで、『暗記する』ということは必要なので、ありとあらゆる努力をしています。
以下はその一例です。
まず塾生全員は知っていると思いますが、山口は単語帳を持って教室内を歩きながらぶつぶつつぶやいています。
それだけじゃ足りないので、今度は机に座って書き取りをやります。
正直それでも足りないので、スマートフォンのホーム画面に、その日覚えたい英単語を設定して、ジョギングしているときや、ふとスマートフォンを触った時に目にするようにしています。
そんなこんなで、隙間時間を入れると、おそらく『英単語を覚える』という単純作業に、毎日3時間くらいは費やしています。
ここまでやって、何とかかろうじて覚えられます。
あとは実際に長文を解いたりして英単語を目にする機会を増やし、知識を固めていくような感じです。
まあこれはほんの一例ということで。
最近DVDで観た『ビリギャル』では、主人公のビリギャルさんは部屋や廊下、階段やトイレ、とにかくありとあらゆる場所に単語を貼りつけていましたね。
もう本当にやり方は人それぞれです。
それぞれなんですが厳しい話、『英単語が覚えられません』という中高生に、『じゃあここまでやってみたの?』と聞くと、いや、そこまではやってないです・・・と返ってくるのです。
単語学習に毎日どれくらい時間をかけているのか聞いてみると、一番多く返ってくるのが『1時間』です。
でも現実問題、では1時間じゃまったく足りていないということになります。
1時間で足りないのであれば、2時間でも3時間でも増やすべきです。
英単語の暗記などという単純作業は、質ももちろん大切ですが、何よりも量が大切なんです。
・・・で、そういう話をすると『いや、英単語にそこまでの労力はかけられません。そんな暇ないです。』という意見も出てくるのですが、果たして本当にそうでしょうか??
移動時間や放課の時間、自分の趣味の時間を削ってまで勉強しているのかと聞くと、またしても『いや、そこまではやってないです。』と返ってくるのです。
ここで注目すべきは、できている中高生は絶対にそんなことは言わないのです。
今、まさにたった今ですが、当ブログでよく登場する学年1位の中学3年生の男の子が(英語と数学は大学受験の学習をしています)、単語帳を右手に持って教室に入ってきました。
これ、本人も無意識でしょうしさりげないのですが、すごいことだなと思います。
ちなみにですが、彼は誰かに言われてそれをやっているわけではないです。
『英単語が覚えられません。』と言ってくる中高生のほとんどは、そこまで自主的な努力をやっていないのに投げ出してしまっているのです。
もちろん、英単語をパッと目にしただけで覚えられる中高生もいます。
でももし見ただけで覚えられないのならば、口に出すことも必要でしょうし、書き取ることも必要でしょうし、時間がなければ時間を作り出す努力も必要でしょう。
(なんだ、結局努力しないといけないのか・・・。)とがっかりさせてしまったかもしれませんが、現実はそうです。
で、不思議なことに受験まで残りあとわずかとなると、誰もが言われずにそれくらいの努力をサラッとやってしまいます。
・・・ということは、本来は誰にでもできることなんです。
危機感を早く持てるかどうかの違いだけですね。
そして何を信じるかもみなさん次第です。
『いや、学校の先生は英単語は予測しろ!って言ってたし、自分はそれを信じる!』というのであればもちろんそれでいいと思います。
実際に、まれに英単語を覚えていなくても、何となく英語が読めてしまう中高生もいますから・・・。
でもそれは『そういう人もいる。』というだけの話で、万人に当てはまるただ一つの成功例ではないのです。
英語学習において、『速く読むスキル』も『英単語を予測するスキル』ももちろん必要です。
でもそれよりも大前提に、『暗記』という単純作業による土台作りは何においても大切です。
覚えられないなら覚えるための工夫をしてください。
時間がないというならば、時間を作り出す努力をしてください。
みなさんに第一志望や大きな目標があるのであれば、それなりの努力でいいんです。
でも高い目標があるのであれば、今の時点でそこに対して大きな開きがあるのであれば、それを埋めるための努力をしましょう!