英語に対する意識改革!(英語を頑張る中高生のみなさんへ)

こんにちは!

 

いつもは中高生諸君、保護者様、どちらに発信しているのか分からないようなブログを書いていますが、今日ははっきりと英語を頑張っている中高生諸君にお伝えしたいと思います。

 

突然ですが、『わたしは野球に興味があります。』を英語にすると、みなさんどのように書きますか??

 

おそらくは10人中8人は“I’m interested in baseball.”と書くでしょうし、間違いではありません。

ほとんどの中学校でそう教えますし、解説などはまずしません。

 

『そう覚えなさい。』としか言われませんし、事実その指導法も間違っていません。

 

ただ、発想だけでもよいのでこれから“Baseball interests me.”(野球が 興味を持たせる 私に)を頭の片隅に置いておいてください。

 

最初の文とは主語と目的語が入れ替わっていますね。

 

日本語と英語の決定的な違いとして、日本語は受動態を好み、英語は能動態を好むという性質があります。

 

英語で受動態が使われるときは、丁寧に言いたいとき、遠回しに伝えたいとき、被害を被ったときなど、実は割と特殊な場合が多かったりします。

 

ちなみに余談ですが、山口が今はまっている『プリズンブレイク』というドラマ(※脱獄がテーマのドラマですので、よいこのみなさんは観ないように!)登場人物が『おれは息子を殺されたんだぞ!』と叫ぶシーンがあります。

 

ただしこの表現、英語で聞いてみると“They killed him!”(やつらが彼を殺した)としか言いません(たったの3単語です)。

“He was killed by them.”とは言いませんし、間違っても”I was killed my son by them.”とも言いません。

日本語だと『~された!』という感覚が強いんですが、英語だと『(人が)~した!』と能動態が強くなるんですね。

話を元に戻しまして・・・。

 

 

よく見ると最初の文章、”I’m interested in baseball.”は受身なので、正確には『私は野球に興味を持たされている。』が直訳です。

 

そこでお手元の単語帳で動詞”interest”を調べてみてほしいのですが、おそらく『に興味を持たせる』的な意味が書いてあると思います。

×『興味がある』ではないんですね。

 

しかしながら他動詞”interest”が登場するのは中学校1年生、中学校1年生に『interestという動詞は他動詞で、興味を持たせるという意味だから、能動態だとSVO文系で・・・。』なんてことを言っても、一部の成績上位者を除くと(・・・???)となってしまうので、『丸暗記しなさい!』という指導になるのです。

 

集団授業なら全然それで構いません。

 

でも長年この仕事に携わってきてはっきりと断言できますが、きっちりマンツーマンで指導をすれば、この程度のことは実は100人中100人が理解できるのです。

 

中学1年生であったとしても。

何よりも、英語で0点を2回取ったことがある山口が理解できているのですからこれは絶対です。

 

そしてもったいないことに、その指導をみっちり3年間受けてしまったがために、本来英語が得意であったはずの子ども達が、高校に入っていきなり牙をむいた英語の授業に面食らって、一気にニガテ教科になってしまうのです

 

英語で90点以下を取ったことが無いであろう中学生が、刈高や西高、東高に入ってまったくついていけなくなったという話はこれらに起因しています。

 

乱暴なことを言ってしまえば、高校受験は丸暗記で乗り切れます(数学でさえも)。

しっかりと時間と労力をかけさえすれば、大体希望のところへ行けるはずです。

 

でも中学受験と大学受験は、それこそ野球とカバディ(※インドのスポーツ)くらい別物です。

どちらもスポーツとは呼ばれるけれども、内容はまったく違うのです。

 

いやいや・・・それはほんの一例でしょ??・・・と思われるかもしれませんが、英語が能動態優先であることを意識していないと次のような短いパッセージでも訳すのに苦労するはずです。

 

“The agreement ensured a steady supply of oil . “(weblioより抜粋)

 

そんなに長くはないですよね。

ちなみにきれいな日本語訳にするなら、『その協定によって石油の安定供給が保証された。』なのだそうですがこの文章の、英文の方はどこからどう見ても『SVO(第3文型)』で、受け身でもなんでもないんですね

 

だからネイティブスピーカーの脳内は、『その協定は 保証した(何を?) 石油の安定供給を』となっているはずなのです。

 

この日本人と英語話者のそもそもの脳内の構造を理解することが、まず真っ先にやらなければならないことです。

英語を聞き、理解し、話し、書くという行為に対して、『きれいな日本語訳を書けるようにする。』なんて作業は本来必要ないのです。

 

ただ、英語とは別のところで、美しい日本語を構築するというテーマにおいて意義のあることなので、それはそれで否定できるものではありませんが、とにもかくにも英語を頑張ろうとするみなさんは、『英語と日本語って全然違うんだ!』を認識しなければなりません。

そうじゃないと、高校受験くらいは乗り切れても、高校に入ってからまったくついていけなくなってしまいます。

 

【英語はシンプルな表現が好き】

以前英作文の指導の際に、『多くの車がひっきりなしに行きかう道を・・・』みたいな日本語を以下のような英語に訳した塾生がいました。

 

“a street where a lot of cars come and go…”

 

正直文法は間違っておりませんが、意味は間違いです。

そもそも”come and go “だと文字通り『来てそして行く』なわけですから、『行きかう』ではないですよね。

 

でも本当の問題はそこではありません。

 

ひたすら長い!

 

何と10単語も使っています。

 

日本語というのは(山口のブログを読んでいると分かると思いますが)、非常に冗長な言語なのです。

回りくどくて分かりにくいんですね。

 

でも英語という言語は、トランプさんを見ていれば分かると思いますが、『力強くて分かりやすい!』が最優先されるのです。

 

先ほどの『多くの車がひっきりなしに行きかう道』はシンプルに“a busy street”で終わりです。

グダグダ長く書かれても、読んでる方は辟易してしまうわけなんですね。

 

『難文は名文にあらず』

 

日本の現代文のテストなんか見てると、よくもまあこんなに難しくしたもんだと感心しますが、英語話者はそういう難文は好みません(もちろん難関大に出てくるような論文調の文章は別ですが)。

 

だとしたらみなさんがまず真っ先にやることは、一刻も早くシンプルな英語の考え方、話し方を身につけてしまうことです。

みなさんがもし一生懸命英語の勉強をしているのに、なかなか結果が出ないのであれば、それはそもそもの取り組み方の問題なのかもしれません。

 

学習は量も大切ですが、何よりも質が優先されます。

 

“This is a pen .”を100万回書いたところで、みなさんの英語力に変化が現れることはありません。

 

正しい学習法で必要な量をこなしていくことが、英語力向上の近道なのです。

 

そしてそれがきちんとなされるのであれば、みなさんの英語力は100%上がります。

 

英語圏では幼児でもホームレスでも、勉強嫌いの不良でも、自由自在に英語を使いこなすのですから。

はるかに難解な言語である日本語を使いこなしている我々にできないはずがありません。

 

 

 

 

 

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