学習する上で大切な姿勢

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雑談

・・・というわけで、居眠りで複数回注意を受けた中学生2名と昨日面談をさせていただきました。

山口の面談の後都築先生の面談(ものすごい雷でした)で、多分教室にいた塾生達は戦々恐々だったと思います(苦笑)。

ここですごく気になったことがあったので、大切な話ですので共有させていただきます。

1名は心から反省している様子でしたが、もう1名は何というか…まだ自分は悪くない、なぜ叱られているのか腑に落ちていないといった様子でした。

これは学習において非常にまずいことです(何も学習に限った話ではありませんが)。

なぜまずいのか?

山口の体験談を交えてお話させていただきます。

【中学時代の学年ビリ、その原因は山口の怠慢によるもので、他に原因などありません。】

山口の中学時代、学年ビリを取ったことがあるとはいえ、1年生の頃はそんなに悪い成績ではありませんでした。

みなさんもご存知のように、中学1年生の頃というのは、量的にも質的にも学ぶ内容がそれほど大変ではないので、まあまあ普通に過ごして入れれば、70点や80点取れるはずなんです。

そんなわけで山口も1年生の頃は学年の真ん中より少し上くらいの成績を維持していたのですが、忘れもしない2年生の『方程式の利用問題』で状況は一変します。

とにかく分からない!

何も分からない!

詳細は割愛しますが、これで勉強の全てが嫌になって、一気に学年ビリまで成績が落ちてしまいました。

そこで素行もよろしくない感じになってしまい、当時の担任の数学教師M田先生に『おまえはこのクラスの癌だ。』『おまえみたいなバカがいるとみんなが迷惑する。』『おまえはもう学校来なくていいぞ、みんなにバカがうつるから。』(※実話です)などという言葉の刃をぶつけられてしまったのでした)。

この後本当に山口は不登校になってしまいます。

なんてひどい先生だ!・・・と思われるかもしれませんが、山口が学年ビリになったこととM田先生の発言には何の因果関係もありません(※ちなみにM田先生は長崎市内の中学校の先生です。島の先生ではありません。その後本当に転校することになってしまったのです。島にはそんなひどい先生は1人もいませんでした)。

彼の暴言で不登校になり、その結果学年ビリになったのなら話は変わりますが、『方程式の利用問題』でつまづいて、勝手に山口が勉強を嫌になって、勝手にビリになったのですから、すべて山口のせいです。

極端な話、仮にM田先生が稀代の極悪人であったとしても、学年ビリまで成績が落ちた理由は全て山口にあったという事実は揺るがないのです。

【その後友人の一言で劇的に変わることになります】

その後の途中経過は割愛いたしますが、とある不純な動機で山口は勉強を頑張ることになります。

でも学校の授業は山口に合わせてくれるわけではありませんので、これはもう学校の授業以外の対策が必要であることは明白でした。

しかしながら、こんな島ですので当然塾なんてありません。

そこで少年山口は安直に、後に現役で東大に合格するクラス一の秀才針本君に勉強を教えてもらうことにしたのでした。

山口は勉強を教えてもらう代わりに、針本君に水泳を教えるという条件で。

そうして針本君のと二人で勉強を始めることになったのですが・・・。

特に何かを教えてもらえるわけではありませんでした。

針本君は黙々とひたすら勉強をしています。

業を煮やした山口、他愛もない雑談をしたり、2年生の頃の学校の先生の悪口などを言うようになります。

まるで今の自分の成績は、全て学校の先生のせいなんだと言わんばかりに。

そんなある日、針本君に一言こういわれたのでした。

『山口君、学校の先生の悪口を言って、山口君の成績が変わるの??これ以上これが続くなら、僕はもう山口君とは一緒に勉強したくない。』

もう子供心にものすごいショックでしたし、穴があったら入りたいくらい恥ずかしかったです。

その後針本君から、『とにかく手段は問わないから、英語の教科書の現在完了形の文章を全て丸暗記すること』という課題をもらいました。

一週間で覚えられなかったらもう一緒には勉強しないという条件で。

【自分のせいにできないやつは、何も変えられない】

言葉が荒くなってすみません。

さて、とはいっても・・・英語のテストで0点を取るような山口が、現在形完了形の文章を教科書丸ごと覚えるなどというのは、今考えてもかなり厳しい話です。

そこで今でも忘れないこの文章を始めに覚えることになります。

“Have you ever seen a giraffe?”

とりあえず、教科書を開いて一番最初に目についた文章でした。

もうこれをがむしゃらに覚えました。

完了形だとか、過去分詞だとか、疑問文だとか、副詞の挿入だとか・・・もうそんな細かいことはお構いなしです。

とにかく書いて書いて書きまくって、声に出して覚えました。

多分この文章、死ぬまで忘れません。

でもその後気付くのです。

他の文章を覚えようとしてもなかなか頭に入ってこない。

そもそもなぜこの文章はHaveを使ってるんだ?

あれ?なんか”been”とか出てきたけどこれはなに??

え!Be動詞の過去分詞!?というよりも、過去分詞って何??

何回も書いたり声に出すというのは暗記学習の基本ではありますが、基礎や土台がまったくなかった当時の山口では、それはあまり効果的な学習ではなかったのでした。

そのことを針本君に相談したところ、黙って『現在進行形』『一般動詞とBe動詞の疑問文』『受動態』の単元の例文集を渡してくれました。

時折重要なことは教えてもらいながら。

そうして自分の学習法が間違っていたこと、自分の成績が落ちたのは、誰かのせいではなく自分のせいだったこと、自分の学習法、もっと言えば自分の内面を変えなければ、成績なんて上がらないということを知ったのでした。

【成績がいいのは本人の努力、成績が悪いのも原因は自分にある】

話を元に戻します。

勉強に限ったことではありませんが、何かを指摘されて、いい気分になる人なんてそりゃあいないでしょう。

何かしら自分の正当性を主張したいだろうし、相手に非を見つけられないか探りたくもなるでしょう。

しかしながらその行為、まったく何もいいことはありません。

今回の居眠りの指導の件についても、極端な話私達塾側が間違っていたとしても、そんなことに自身の正当性を見い出したところで、プラスになることなんて何一つないのです。

自分は間違っていない!そう思う心からは自分を変えようだとか、改善しようだとかいう姿勢は生まれないのです。

当時の山口にしても、おそらくは針本君の言葉がなければ、今こうしてこの仕事をしていることもなかったと思います。

自分が間違っていたかもしれないと思うこと、そしてそれを変えていくことはものすごいエネルギーが必要となります。

他人のせいにすることはとても簡単です(ただし最も効果がありませんが)。

目標は1人一人違っても、成績が良くても悪くても、大なり小なりみな勉強で悩みを抱えています。

でも結局のところ、成績がいいのは本人の努力によるものですし、成績が悪いのも元をただせば自分のせいでしょう?

そこのところをしっかりと認識しないと、自分の間違ったところに目を向けられないので、学習法が間違っていても気づくことなんてできないんです。

当塾には偏差値が60や70を超えている塾生が多数在籍していますが、言うまでもなくそれは彼らが真摯に、愚直に頑張ったからです。

本当にありがたいことですが、こちらが用意した課題や助言に、ただひたすら一生懸命に取り組んでくれます。

何も学習に限ったことではありませんが、素直な心を持つこと、躓いたときに他の誰かではなく、真っ先に自分に原因がないか考えること、これは自分自身を成長させる上でとても大切なことです。

とあるサイトで、西尾市内の某公立高校の高校生が、『学校の課題が多すぎる』『課題がまったく意味がない』『補習がやたらと多すぎる』『校則が厳しすぎる』などと学校への文句で溢れていましたが、そんなもん全部君たちのせいですよ。

学校の先生のせいじゃない。

そもそも、百歩譲ってじゃあ学校のせいだとして、その高校に行く結果になったのは、中学時代の君に責任があるのです。

学校や学校の先生、友人やご家族、塾など、周りのせいにすることは簡単です。

でもそこからは絶対に何も生まれません。

自分のせいにできないのに、自分を変えていくことなんてできないでしょう?

だから何かに躓いたとき、うまくいかないときは、まず深呼吸をして、自分に原因がなかったのだろうか?それを改善することでうまくいくんじゃないのか??と考えてみてください。

それでも、(いや!やっぱり自分は間違っていないぞ!)と思うのであれば、自信を持ってそれを貫いてください。

さあそんなわけで、今日も一日頑張りましょう!

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