英作文の添削で気づいたこと(共有)
先のブログで書かせていただきました高校2年生の女の子、実は英検準1級に挑戦するとのことで、英作文の添削をさせていただいております!

これは大変だ!
でもこれだけ一生懸命頑張ってくれるのであれば、こちらも全力でサポートしたくなりますね!
しかしながら、すでに英語の偏差値は70前後ですので、さすがに目立った大きなミスはありません。
こちらの英検準1級の英作文も、細かいミスやニュアンスの問題はあるものの、日本人が採点する分には大きな減点はないだろうとのことでした(都築先生談)。
さて、山口の方からですが、彼女の英作文の中でみなさんともぜひ共有させていただきたいミスがありましたので、ご紹介させていただきます。
“The number of people who infected corona virus is still increasing , so we don’t…(この先は関係ありませんので省略します)”
この文章、非常によく書けていて、一見ミスはなさそうに見えるのですが、高校生諸君は気づけるでしょうか?
正解は…。
“infect”という動詞は他動詞で、正しくは『病気をうつす、感染させる』という意味なのです。
interest,attract,bore,excite,surprise…、その他”させる系動詞”はもろもろありますが、”infict”という動詞も飽くまでも『感染”させる”』という意味なのです。
ですのでこちらの彼女の文章、『people who “are” infected ”with(by)” corona virus…』といった具合に受け身にしなければなりません。
さて、こちらの問題はこれで解決するのですが、もう少しこの文章を掘り下げてみます。
例えばですが、次の英文は正しいのでしょうか?
“The number of people who “was” infected with corona virus…”
まずこちらは文法的なミスが一点、”The number”の影響を受けて”was”と単数形扱いにしていることです。
飽くまでもwho以下の動詞は先行詞の影響を受けるので、複数形である”people”を受けて”were”としなければなりません。
これで文法的なミスはなくなりましたが、都築先生によるとこれでも×であるとのこと。
高校生みなさんは気づけるでしょうか?
彼女の元々の文章を日本語にすると、『コロナウィルスに感染した人の数は、いまだに増え続けている。』なのですが、『感染”
した”(過去形)人の数が、いまだに増え続けている(現在の話)』となり、日本語だと違和感はないのですが、英語にすると時制的におかしいということになります。
だからこの文章、意味的に正しくするならば、
①”The number of people who are infected with corona virus…”
いっそのこと時制をぼかすために後置修飾にして、
②”The number of people infected with corona virus…”
これなら時制のことで頭を悩ます必要はありません。
少し文意が変わってしまいますが、
③”Recently , more and more people has been infected with corona virus.”
『最近ではますます多くの人が、コロナウィルスに感染している。』なんてのもいいと思います。
ちなみに余談ですが、『ウィルス』というのは日本語の造語で、正しくは”ヴぁイラス”と発音します。
リスニングの時はご注意を…。
というわけで彼女の文章、全体的に充分合格点をもらえます。
最大の壁は大問1の『英単語』。
もうこれが地獄でして…。
大学受験の英単語は比べ物にならないくらい難易度が高いです。
ここさえクリアしてくれたら英検準1級は充分に合格できるものと確信しています。
さて余談ですが、彼女の高校のクラス、全員英検2級は取ってしまったので、次は同じく全員が準1級に挑戦するとのこと。
いいですね!
とてもいいご指導されているなと頭が下がる思いです。
【最近中高生のみなさんからたくさんの英作文の添削を依頼されるようになりました】
いや、もうめちゃくちゃ嬉しい悲鳴ですね。
今は受験も佳境に入りましたので、英作文の添削には少しお時間をいただくかもしれません。
そして、英作文を自分で書くということは、みなさんの英語力を飛躍的に向上させます。
何せ自分で英語のことを考えて、自分で英語で書くのですから。
少なくとも書かなければ英作文など一生書けるようにはなりませんし、大学入試(国公立の二次はほとんど英作文があるはずです)の英作文に対応できるわけがありません。
ですのでとにかくこちらの塾生のようにどんどん書いてください!
理系の高校生は、時間的になかなかそこまで取り組むのは難しいかもしれませんが、英語のウェイトが高い文系難関大志望の受験生は絶対にやらなければなりません!
マストですよ!
な~に大丈夫、”I did studied English yesterday.”などと書いたり、英語で0点を取ったことがある自分でも、そこそこいけましたから。
みなさんにできないはずがない!
できないのだとすればそれは、本気でやろうとしていないだけです。
そんなわけで今日も一日頑張りましょう!
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