高校生のみなさんはぜひ山口を反面教師にしていただきたいです。

さて、連日『大学受験は時間との戦いだ!』と申し上げておりますが、進学校に合格したばかりの高校1年生、そして部活にバリバリ打ち込みまくっていたり、友達がたくさんできて遊ぶのが楽しい高校2年生には何もピンと来ないと思います。

こればっかりはまだ受験を経験していない高校生諸君には、何とも分かりようがないのでせめて山口の実例で、時間がどれほど大切なのかを知っていただけたらと思います。

まず断言しますが、高校2年生の夏まで勉強を放置したら、国公立の受験は無理です。

いや、本当に。

さらに高校3年生まで放置した場合は、偏差値55以上の私立大学も無理になります。

もちろん当塾でも、高校3年生から本腰を入れて勉強して、国公立や偏差値60前後の私立大学に合格した例はありますが、とてつもなく厳しいです。

そして山口の例ですが、山口の場合、高校2年生の冬までは完全に勉強を放置しており、偏差値は40を切っておりました。

実は高校2年生の夏くらいに担任に呼び出されて、『おまえはこのままじゃどこの大学にも合格しない。というより、現時点でもう国公立は不可能だ。』と言われていたのでした。

その頃は受験の事情もよく分かっていなかったので(ふ~ん…まあでも何とかなるんでしょ??)くらいに思っていたのですが、まあ~これが本当に何ともなりませんでした。

塾生や保護者様はご存知の通り、山口は数学がからっきしでして、高校2年生の冬、つまり受験まで残り1年程度の時間では、逆立ちをしても間に合わないという状態でした。

まだそれまでに多少なりとも勉強していたり、学校の授業もちゃんと受けていればあるいは1%くらいの見込みはあったのかもしれませんが、そのバックボーンもゼロでしたのでこれはどうにもなりませんでした。

すぐに気を取り直して、無い知恵を必死に絞り出した結果、私立大学は数学が必要ないということを知りました。

その中でも、特に英語、英語さえできるようにすれば何とかなりそうということにたどり着き、英語の先生にアドバイスをいただきました。

その詳細は割愛しますが、その後の学習は『平日6時間、休日12時間』を一日も欠かすことなく継続して、何とか関関同立の合格は勝ち取ることができました…が。

本当にきつかった…。

平日6時間と書きましたが、平日に6時間の自主学習の時間を確保しようとするならば、これはもう深夜まで勉強するしかありません。

偏差値40で学習の土台がまったくでき上っていない山口にとって、学校の授業を受けるよりも、自分で勉強した方が効率がよかったです。

というより、正確に言えばもう学校の授業にはついていけなかったので、『英単語やイディオム』『日本史』『古文単語や助動詞』『漢文の句法』などの単純暗記に精を出すしかなかったのでした。

学校の授業はもう睡眠か内職です。

体育祭や文化祭もすべてパス、準備にも一切参加しませんでしたので、高校3年生の思い出はゼロですし、卒業アルバムにもまったく写っておりません。

まあ自分は高校時代よりも、大学生活の方がはるかに楽しかったので、その点まったく後悔はないのですが、普通に考えればきちんと学校の授業も受けて、学校行事も充実させて、一番行きたい大学へ合格するというのが最高の高校生活であることは言うまでもありません。

そしてここが一番決定的なのですが、関関同立に受かったとはいえ、それは国公立に挑戦した結果でそうなったわけではないということです。

ハナから国公立という土俵には立てなかったのです。

『京都大学や阪大も受けたけど、結局ダメで同志社だった。』のと『数学や理科基礎なんかを全部捨てて、何とかかんとか同志社に受かった。』のでは全然意味合いが違います。

そういったわけで、厳しい言い方になりますが、『高校1,2年生をサボった受験生が、第一志望に合格することは難しい。』と連日お伝えしております。

『学習は量より質』、そんなことは当たり前なのですが、勉強も頑張っていない、結果ももちろん出ていない受験生が、そんなことを言うのは100年早いです。

そんな状態じゃないですから。

それに、『高校1,2年をサボっても、ラストの1年で5教科7科目が何とかなる効率の良い学習法』なんてものがあれば、世の中の塾や予備校は全部それになってます。

書店にある参考書もあんなに多種多様ではないでしょう。

つまり、そんな『都合のよい学習法』はないのです。

『じゃあ高校1,2年をサボってしまったら、第一志望には間に合わないの??』と聞かれたならば、正直なところそう思っています。

だから当塾は高校3年生の入塾は3月いっぱいで締め切りますし、当然入塾を促すようなこともしません(それは元々しないのですが…)。

話は少しそれますが、大手学習塾が一番宣伝広告に力を入れるのが6月と7月です。

そこでCMやキャンペーンを打てば、駆け込み需要でたくさんの受験生が来てくれるからです。

ちなみに前塾では、今でも覚えていますが、7月最高で面談組35件33名が入塾という月がありました。

つまり毎日毎日誰かしらが入塾していたということになります。

もちろんそのほとんどが、厳し言い方をすればそれまで勉強をサボってきた受験生ばかりでしたので、『週2週3の契約は当たり前』『夏期講習もセットで40コマ』なんてことも珍しくなく、毎年毎年とんでもない売上になっておりました。

ちなみに余談ですが、塾てきにはこれが一番利益が出ます。

もう切羽詰まっているので、説明する前から入塾する気満々ですし、たいていの場合はお子様の学習貯金がないことを、保護者様も理解されているので、大きな提案もあっさり通ってしまいます。

じゃあなぜ当塾は、その『一番利益になる層』をターゲットにしていないのかというと、そういう利益の出し方はしたくないのです。

まずは合格実績がありき、その上で当塾を選んでくれる中高生のみなさんと一緒に頑張りたいと考えています。

最初からどうすることもできない、力になることができない受験生を捕まえて、2月3月に『全力は尽くしたのですが、もう少し早く来てくれていたら・・・。』などと、神妙な顔で言いたくないのです。

話を元に戻します。

それで第一志望に合格できるならまだいいです。

しかしながら、高校3年生の夏休みから大学入学共通テストまで、残された時間は6か月弱…。

6か月弱で国公立の5教科7科目が何とかなると思いますか??

これは絶対にならないんです。

それまでにある程度の学習貯金ができているなら話は別です。

しかしながら、何の積み立てもない受験生が、半年で5教科7科目、つまり1科目に1ヵ月も時間をかけることができずに、国公立の合格点が取れるほど受験は甘くはありません。

当たり前の話ですが、それまでに本当に一生懸命頑張ってきた受験生から席が埋まっていくのです。

もう何度もご登場いただいていますが、毎日毎日これくらいの勉強を積み上げてきた連中が、国公立や難関私立の合格を勝ち取っていくのです。

貴重な高校1,2年生の時間をスマホや動画、SNSなどに費やしてきた受験生に、席は残っていないのです。

逆にこの勉強を2年3年と積み上げてきた受験生に勝てると思いますか??

そんな都合のいい必勝法があれば、山口は今頃左団扇で暮らしてます。

『一発大逆転!ラスト半年で難関大に合格する究極の学習法!!』なんて本を出して。

もちろん、その手の本は実際に存在しますし、ネット上にもうんざりするほどの甘言蜜語が跋扈しております。

どちらを信じるのかはみなさん次第です。

私たちは頑張りたくない、手を抜きたいと思っている受験生に、『そんなこと言うなよ!一緒に頑張ろうよ!!』なんて声をかけるつもりは毛頭ありません。

頑張りたくなければ頑張らなくていいですし、他塾様を選んでいただいて構いません。

でも、本当に一生懸命頑張るという強い意志があるのであれば、一緒に頑張りましょう!

君だけに辛い思いはさせません。

私たちも一緒に苦しい道を歩きます。

そして必ず一番行きたい高校や大学に行きましょう!

※ちなみに前塾とは考えるもの、重きを置くものが違うというだけで、批判するものではありません。

残された時間が少ない受験生にとっては、本当にありがたい存在だと思います。

逆にそういった受験生にとっては、門前払いになる当塾はありがたくないものだと思います。

世の中には本当にいろいろな塾や予備校があって、考え方や指導のスタイルも千差万別です。

可能な限り色んな学習塾の体験授業を受けて、一番自分に合った学習塾を選んでほしいと切に願います。