さきほどのブログの続きです

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教室長ブログ

さて、弊ブログをお読みいただいているお父様、お母様の中には、当塾の石川先生や黒野先生のように、『いや、もう理系は得意だったんだけど、英語は本当にニガテで…』という保護者様もいらっしゃると思われます(特にお父様は理系タイプの方が多いように感じます)。

私などはそのまるで逆で、もう本当に理数系科目はニガテだったのですが、文系科目で何とか受験を乗り切ったみたいなところがありますので、普段のブログもほとんどが文系科目のお話しです。

というわけで、これから英語を例に取って受験に向けて必要なことをお話したいのですが、これはもう本当に大切なことですので、実際のところ三河地区のすべての保護者様に読んでいただきたいくらいです。

【間違った知識と学び方を身につけることは、まったく学んでいないことよりも質が悪い】

西尾にあるSUGIギター教室のスギ先生が、非常に興味深いことを言っておられました。

『新しいことを身につけていただくことよりも、ついてしまった悪い癖を取り除いてあげることの方が何倍も大変なんです。』と。

まさにおっしゃる通りで、それは英語・・・、いや、すべての学びに通じることです。

今回もご多分に漏れず、英語を例に取ってご説明させていただきますが、分かりにくいところがあれば、ぜひぜひ直接お問い合わせいただけたら幸甚に存じます。

※誤解のないように念を押させていただくならば、極端な話『高校はどこでも構わない』と思っています。

もちろん、進学実績が強力な高校の方が有利ですし、学習環境は間違いなくいいです。

しかしながら、正しいことを適切な量でしっかりと勉強できるならば、高校はどこでもいいです。

これまでにも何度もご紹介してきましたが、去年の卒塾生で、一色高校に通いながら偏差値65前後を維持し続けた高校生がいましたので。

たとえどこかで躓いても、時間が残されていて、本人が一生懸命頑張るのであれば、高校はどこでも大丈夫です。

進学校に合格して満足して勉強をしなくなるよりは、そちらの方がはるかにいいと個人的には思います。

確かに折に触れて、『刈谷高校は学習の進捗が速く、生徒の意識も高い』とは言いますし、その環境が高校生にとって、とても有利であることは間違いありません。

ただし本人の強い意志があるならば、場所も環境もどこでも構わないというのが持論です。

【公立中学校の指導で受ける『返り読み』で受験が台無しになってしまう例】

本当に色々な要素があるのですが、相対的にみて、この『返り読み』が本当にまずいです。

この『返り読みが起きてしまう現象』は、そもそも日本語と英語の構造がまったく異なるところにあります。

というよりも、世界的に見て『日本語』という言語の方が異端です。

漢文なんかでも、『レ点』などで、一度文末まで下がって、『文章を上に向かって読み下す』という何とも不可解なことを教わるわけですが、これは中国語の構造が英語と同じで、『SVO+修飾語という構造』になっているのに、日本人が、日本語の都合に合わせて作ったものです。

そんな蘊蓄はさておき、そのために中学校の授業でも、『英語の文章を後ろから訳すと日本語と同じになるぞ~』と指導するのです。

これは文章が短い内は何の害もありません。

①I bought the new book.

『私は新しい本を買った。』

何の問題もありません。

しかしこの文章が少し長くなって、

“I bought the new book I’ve been looking for .”

となるとどうでしょうか?

これでもまだ主語の後にいったん文末まで行って、『私はずっと探していた本を買った。』と訳して、まあなんとか収まりがよく感じるのではないかと思われます。この文章をさらに長くして、

②”I bought the new book I’ve been looking for at Seibunkan books at first in Nishio , Gamagori , Toyoake , and finally in Toyota city.”(※受験などの記述ではこのような書き方は避けた方がいいです。文法的には間違っていますので。英文そのままに取ると『私は最初に西尾、蒲郡、豊明、最終的に豊田と全ての精文館書店で、ずっと探していた本を買った。』となります。)

これ、長くはなっていますが、実は①の文章にいろんなものが付け足されているだけです。

当たり前の話ですが、英語圏の人は、英語の構造で考え、理解し、聞いたり話したりしているのであって、英語で聞いたり見たりしたものを、わざわざ後ろに戻って読む、なんてことはしていません。

片言のアメリカ人が、『ワタシ イキタインデス 名古屋マデ。教エテクレマセンカ? 名古屋駅マデノ行き方ヲ』と話すのは、当然彼らが脳内で

“I want to go to Nagoya. Could you tell me the way to Nagoya station?”

と思っているからに他なりません。

そこで②の長尺な文章ですが、これも飽くまで

『私は 本を買った (ずっと探していた本を) 精文館書店で、最初は西尾、次に蒲郡、豊明で、最終的にやっと豊田市で。』

もちろん、日本語としては不自然なので、後ろから訳すと純日本人の私たちはしっくりくるのですが、これに慣れてしまうと・・・、慣れてしまった時間が長ければ長いほど、高校生に染み込んでしまった悪癖を拭うことは困難になってしまいます。

彼らは中学校の3年間、おそらくは『間違っているはずなんてない!』と信じて疑わない学校の先生から、この返り読みを叩きこまれて、厄介なことにそれでうまくいってしまったので、大学受験レベルの英語にまったく歯が立たなくなってしまうのです。

次の文章、凄まじく長い文章ですが、先にお伝えしておくと①や②の文章と構造はまったく同じです。

本当に念を押しておきますが、まったく同じなのです。

“I had missed deeply the sense (1)of belonging,(2) of being among familiar, small-scale landscapes and buildings,(3) of being with people whose outlook had been shaped by the same influences as mine had been ,(4) and of being wrapped in history and traditions that strethed in the mind’s eye back almost to the beginning of recorded time.”

もちろん、単語の難易度などもありますので、同じくらい簡単だとはいいません。

難文です。

しかしながら構造としては、冒頭の

③”I had missed deeply the sense of belonging” が①の文章の”I bought the new book.”に該当しており、実はどちらの文章も『ただのSVOの文章なのです。』

③は『私は帰属意識というものがなくてさみしく思った。』

この基本の文章に、あれこれ似たようなものがひっついていっただけです。

この文章、もちろんネイティブスピーカーは『後ろから読解する』などということは絶対にやっていませんし、そんな返り読みを何百回繰り返そうが正しい解釈にはつながりません。

この文章は②の文章と同様に、ただのSVOの文章に、似たような4つの”of being”がひたすらひっついただけの文章です。

なにやら文章で書いてしまったので、非常に読みづらくなってしまい申し訳ないのですが、とにかく『中学校で教わる返り読みでなんとなかなるのは公立高校入試まで』とご理解ください。

ただもちろん、『大学受験を目標とはしていない』『とりあえず、公立高校入試が何とかなればよい』というお考えであれば、その限りではありません。

私自身、もしも公立中学校の英語教師で、教室内にいる『よくできる子』『普通の子』『学習意欲のない子』『英語に強烈なニガテ意識を持っている子』『素行の悪い不良』を全員同時に集団授業で指導せざるを得なくなれば、普通に今の中学校の先生方と同じ指導をします。

そう、どうしようもないんです。

これについては私一人の意見を鵜呑みにする必要はありません。

存分に『公立 中学校 英語 指導』などで検索された方がいいです。

とにもかくにも、これは『いいか悪いか』の二元論ではなく、ただただ、大学受験を目指す上で、無策で公立中学校の英語を受け続けることは、はっきりと回り道だということです。

マラソンで名古屋まで走るコースがあったとして、23号を走っていけばよいのに、わざわざ一度豊田まで行って、そこから名古屋を目指すようなものです。

でもお子さんはそんなことを知らないのです。

ただただ知らずに、みんなが23号を走っているのに、豊田市に向かっていくコースを教えられているようなものです。

お子さんにはまったく罪はありません。

【当塾が英語難関校に多数の実績がある理由】

これもただの事実なのですが、当塾は早稲田、慶応、MARCH、南山大学(英米含む)、関関同立などの英語難関私立、名古屋大学や広島大学、名古屋市立や静岡大学など、英語ウェイトが高く、難しいとされている大学の合格実績を持っているのは、ただただ、そのための指導ノウハウを持っているということです。

岡崎高校や刈谷高校、西尾高校などの生徒が当塾を選んでくれていることもそれを物語っています。

岡高や刈高、西高、東高の学校の授業が本当に充分であるならば、彼らが当塾を選ぶ必要はありません。

『当塾でなければできないこと』があるから、彼らが当塾を信じて通ってくれています。

当塾は大学受験、それも早慶や医学部、旧七帝大などの難関校にも対応できる塾ではありますが、それでも一番大切なのは、『中学校の頃に正しいことを正しく学ぶこと』であると考えています。

これまでにもたくさんの、(もっと早く来ていただけたら…)と思わされるたくさんの高校生に出会ってきました。

彼らに罪はありません。

よく分からないままに、公立高校入試を突破するためだけの英語を叩きこまれ、純粋に信じて多くの演習課題に取り組み、そうして晴れて第一志望の高校に合格するのですが、その時には『正しくない英語』を身につけてしまっているのです。

英語が得意で西尾高校に合格したはずなのに、高校2年生、3年生と進んで英語がニガテ教科に変ってしまう・・・そんな話をよく耳にするのはこれが原因です。

ニガテになっていくのではありません。

最初から『間違った英語を教えられているから、得意であると錯覚していただけ』なのです。

当塾には今でも『英語がニガテ教科にさせられてしまった高校生』が体験授業に来てくれますが、彼らの多くが、

① I found the interesting book.

② I found the book interesting.

の区別もつきません。

そして重ねて申し上げますが、それは彼らのせいではありません。

何せ彼らは知らないのですから。

何も分からない純粋なお子さんほど、真綿が水を吸い込むように、間違った知識をどんどん吸収してしまいます。

そしてそれを何とかしてあげられるのは、これを今読んでくださっている、『お父様、お母様だけ』なのです。

もちろん、何を信じるかは人それぞれ自由です。

しかしもし大学受験を目標としていて、お子さんが英語に苦しんでいるのであれば、ぜひ選択肢の一つに当塾も加えてみてください。

当塾は勧誘なども一切いたしませんし、連絡先などの個人情報なども一切お聞きしません。

その必要がないからです。

ですからぜひぜひお気軽に、お問合せいただけたらと願っております。

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