本当に申し訳ない!少し補足させていただきます!

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教室長ブログ

昨日中学生の男の子からご相談をいただきました!

『明日の英語、リスニングを捨てようと思っているんですが・・・。』

これは本当に申し訳ない。

きっと山口のブログを読んでくれていて、『リスニングは捨てていいもの』と思わせてしまったのであれば、これは大変な山口の失敗です。

結論、リスニングは捨ててはいけません!

リスニングは…というよりは、正確に言えば、公立の中学校に通っている以上は、捨てていい教科など一つもないのです。

また山口が公立と私立を差別している!などと思われるかもしれませんが、そうではありません!

これは、そもそものシステムが違うから、山口が極悪人だろうが、とんでもない差別主義者であったとしても、そんなことはまったく関係ないのです。

公立中学校と公立高校受験のシステムは、とにかく内申点重視、大学受験や私立のように『合格点を取ればOK!』というわけにはいきません。

みなさんの好むと好まざるに関係なく、すべての教科で全力を尽くし、すべての授業で積極的にやる気を見せて、すべての課題を完璧に提出(答えだけ写してすべて〇なんてのはもちろん論外)、その上でテストで常に8割以上をキープすることが求められます。

こればっかりはそういうシステム何でしょうがないですね。

山口個人は、この公立中学校の『絶対評価』というシステムはあまり好きではありません。

かといって、じゃあ悪いところばかりなのかというと、そんなこともありませんね。

例えばニガテなものがあったとしても、一生懸命頑張ることで一定の評価を得られるというのは、それはそれで素晴らしいと思います。

話を戻しまして。

結論から言えば、公立中学校に通いながら、公立高校を受験するのであれば、学校の授業であったり、渡される新研究や課題などは、すべて100%を目指す、それどころか、3~5周はしなければなりません。

そんなに難しいことはやっていないからです。

昨日のブログで『公立の中学校の多様性』について少しお話しましたが、公立の中学校は、良くも悪くも『成績優秀者もいれば、まったく勉強をしないような中学生も同じ空間で学習する』のです。

学校の授業の精度は70%、ものすごい理解力のある生徒がいたとしても、先生の授業のクオリティは、まったく勉強をしない子にもある程度忖度したものになってしまいます。

厳しいことを言えば、質も量もそんなに大変なことはやっていません。

だから公立の中学校で捨て教科を作ってはならないのです。

確かに、山口は『大学受験のリスニングは捨ててもOK』とは言ったものの、もちろん大手を振ってそうしてほしいわけではありません。

ただ、大学受験に必要となる学習の質と量はけた外れなんです。

旧センター試験の歴史上、これまでに全教科満点を取った受験生はただひとり。

これまでに数千万人が受験してきて、全教科満点はひとりしかいないんですよ!?

ということは現実的に考えて、色んなものを犠牲にして、どれだけ質の高い学習を重ねても、大学受験の学習をやり切ることは極めて困難であるということがいえます。

だから捨て教科が出てくるのです。

その中でも、英語のリスニングは最もコストパフォーマンスが悪く、時間と労力がかかる割には二次の配点が『1:3』『1:4』の大学が多いため、真っ先に捨てるべきだと個人的には考えています(英語の講師がこんなことをいうのもなんですが・・・)。

でもね、まあ受験的にはそうなんですが、例えば『英語で将来何かをやっていきたい』と考えている高校生は別ですね。

そりゃあリスニング習得のコスパが悪かろうが、英単語を覚えるのが大変だろうが、全力で頑張るべきです。

英検1級や準1級の英単語が受験には出ないからと言って(京大や早慶などは別ですが)、それらの学習を怠る高校生が、英語で何かを成し遂げられるわけがない。

以前にも申し上げましたが、今どき『英語も日本語もペラペラのバイリンガル』なんてはいて捨てるほどいます。

要は、『英語というツールをマスターした上で、さらに高い次元の何ができるのか?』ということが大切なのだと思います。

…とまた話がそれてしまいましたが、そういったわけで、大学受験と公立高校受験というのは、質も量もまった異なるものであるということを認識してほしいのです。

実際に満点取れるかどうかはさておき、中学校の中間期末テストでは満点を取るつもりで勉強してください!

今それをやっておかないと、2年後3年後の大学受験で大変な思いをすることになりますので…。

【私立と公立の環境が同じであるわけがない】

す・・・っごく現実的な話をしてしまいますが、まず学費がとてつもなく違います。

私立中学校の学費ですが、愛知県の場合ですと東海中学、なんと年間『¥691,000ー』、滝中学は『¥719,800ー』、そして一番高いのは海陽中学でなんと『約277万円』!

桁が一つ違うのではないかと思ってしまうくらいの金額ですね。

あ、ちなみに海陽中等部・高等部は山口のジョギングコースですね。

たまにすれ違う海陽生は必ず挨拶をしてくれます。

全寮制である海陽は別として、難関私立に通う中高生はほとんどが学習塾や予備校に通っています。

それらをひっくるめると、かかる学費はなんと年間140万円!

…。

なんかさっきから下世話な話をしているな~と思われるかもしれませんが、ここで言いたいのは『私立と公立の環境が同じなわけがない』ということなんです。

そりゃあいます。

山口の知人でも、公立オンリー、塾に一切通わず東大ストレートで合格なんて猛者が二人いますが、そんなのマイノリティもマイノリティ、普通に考えたならば難関大を席巻しているのは『名門難関私立に通う中高生』なんです。

単純明快な話ですが、これだけお金がかかる私立と公立の学習環境が同じなわけがないんです。

同じだったら難関私立が存在する理由も、選ぶ理由もないはずです。

そして、世の中にはそんな強力なライバルがいるということを知り、仮に難関大を目指すのであれば、公立に通いながらでも、中高一貫私立と同じ環境を作り出さなければならないということをお伝えしたいのです。

しつこいようですが、公立でも最大のパフォーマンスを得ることはもちろん可能ですが、それはなかなか難しいはずです。

何かを信じたり、または否定するときは、それに足るだけの十分な情報を得ることが必要不可欠であると考えます。

よく分からないままに、『公立はだめだ』とか『私立になんて通う必要はない』と決めつけてしまうと、目の前にあったはずの大きな可能性を逃してしまうかもしれません。

双方のメリット、デメリットを把握した上で、中学高校の6年間を過ごしてほしいと願います。

幸いにも、ここ愛知県は全国屈指の『公立王国』ですしね!

【こんな分詞構文もある】

ここから先は受験に何の関係もないお話ですので、興味がなければお読みいただかなくても大丈夫です。

先日散歩しながら英語の長文を読んでいたら、おもしろい例文がありました。

これ、なんと分詞構文なんですね。

多分帰国子女や英語圏の人からしたら普通なんでしょうが、受験英語しか学んでいない高校生なんかはかなり面食らってしまうのではないでしょうか?(ここでは分詞構文の解説などは割愛させていただきます)。

“Restricting the use of this equation to our galaxy(the Milky way) alone, a starting point is the number of stars formed per year.

普段受験英語を指導させていただくときは、『まあ受験英語ではIfやthoughはめったにないよ~』と伝えていますし、事実ほとんどの場合は、大学が現文を修正してくれるわけですが、もちろんそれは受験英語のお話。

英語圏ではこんなのも普通なんですね(その証拠に、当たり前すぎるからなのかまったく解説が書いてありません。これを見た瞬間に『分詞構文だ!』と見破れた高校生はいたでしょうか!?)

さらに言えばこの文章、主節の主語と分詞の節の主語が違うのにも関わらず、お構いなしに主語が書かれておりません。

この現在分詞の節の主語は”we”や”you”、ですので元々の文章は

“If you restrict the use of this equation ~…”であったことが伺えます。

できればこの文章は、分詞構文とか考えずに、感覚でサラっと読めるといいですね(…と都築先生も言っていました)。

あ、”restrict A to B”、『AをBに制限する』は、普通に受験英語ですので、これは絶対に覚えておきましょう。

さて何が言いたいのかというと、私たちがやっている受験英語というのは、実は言語学の基礎中の基礎、入口しかやっていないのです。

英語圏と言わず、アジアなどを訪れても本当に驚かされます。

町の市場の人やタクシードライバー、接客業に至るまで、ありとあらゆる人が英語を話すのです。

なんなら彼らは簡単なものであれば、日本語も中国語も話します。

日本人はこんなに英語を勉強しているのに、英語がしゃべれないなんて話を聞くことがあると思いますが、実のところ、『日本人が一番英語の勉強量が少ない』のです。

もう一度言います。

ただ勉強量が少ないだけ。

これも都築先生から聞いたのですが、日本を訪れる海外の観光客のガイドブックには、『日本では英語が通じないので注意!』という文言が至る所に書かれているのだそうです。

・・・。

厳しい。

とはいえ、一番の要因は『学習法が間違っている』、これが一番だと思います。

日本語は世界の中でも1、2を争う複雑な構造を持つ言語ですし、ヨーロッパ各国の言語などと比べても、その違いは歴然です。

だからこそ、英語の習得には正しい学習法が必要なのだと改めて痛感します。

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