保護者様に知ってほしい学校教育の現実(※中高生のみなさんは読まなくてもいいですよ!)
またまたとんでもないこと改悪がなされました。
結論から先にかいつまんで申し上げます。
①少子高齢化と教師の待遇が悪いため、教職希望者が大激減
②このままだと、特に高校の先生がいなくなってしまうため、それまでは4年分必要だった単位を2年分まで引き下げ(※つまり、従来の半分の履修で高校教師になれるということです)
以下はネットより引用です。



これはもう恐ろしい事態だとご認識ください。
以前もブログでご紹介しましたが、現に西尾市では『英作文でピリオドを打たなくても〇にしてしまう英語教師』が実際にいるのです。
中学英語は基礎中の基礎。
英語を習得する上で一番大切な時期に、このようなひどい教師の指導を3年間受け続けたら・・・。
もう想像するだけで恐ろしいです。
さらに余談ではありますが、西尾市内でおそらくトップクラスの中学校の英語のテストでも、致命的なミスが散見されます。
直近ですと3年生の定期テストの問題用紙で、”for the long time”という記述を確認しました。
ちなみにどこが間違っているのかというと、『しばらくの間』という意味の場合には、冠詞は”a”です。
『初めて』という意味ならば”for the first time”でOKです。
理由はきちんとあるのですが、ここでその話をすると少し長くなってしまいますので割愛させていただきます。
冠詞の”a”や”the”は日本語には存在しないものですので、中学生のみなさんには根気よく指導する必要があります。
冠詞そのものが難しいため、指導者でも間違って覚えてしまっている教師がいたりするのですが、指導する側がそれでは大問題です。
『ミスをしてはいけない』と言っているわけではありません。
学問に終わりはありませんので、そりゃあ指導する側だってミスをすることはあります。
ここで問題なのは、『300人近い生徒が目を触れることになる期末テストを作成していて、その確認を怠ってしまった』というところにあります。
おそらくは”for the long time”で覚えてしまった中学生は、今から3年後の国立大学の二次試験などで減点されてしまう可能性があります。
話を戻します。
これも既出ではありますが、某私立大学の教職課程のシラバスでこのようなものがありました。


ここでたくさん登場している『すらら』という教材ですが、分かりやすく言ってしまえば『勉強嫌いな中学生も、ネットゲームの感覚で楽しく学ぼう!』というコンセプトのものです。
内容も中学1年生の文法ですね。
このカリキュラムで学んだ大学生が、現実に中学校や高校の教師になっているということです。
中学生が中学生の指導をしているようなものですね。
これが対岸の火事ならば問題はありません。
しかしながら先ほどご紹介しました通り、すでに西尾市の中学校の教壇にも、とても指導者とは呼べないような指導力・教務力の教師が立っているのです。
しつこいようですが、このような教師の指導を3年間受けても、害になることはありこそすれ、お子様の学力が向上することはありません。
『いや、それでもものすごく成績がいい同級生の子はいます!』という声もあるかもしれませんが、それはたまたまそういう生徒がいたというだけの話だと考える方が自然です。
そもそもその生徒は、そういった悪影響を受けずに自学自習ができているのかもしれませんし、人知れずどこか塾に通っているのかもしれません。
そして最も恐ろしい事実は、『お子様たちが自力でこの危険な状況に、自主的に気づく可能性はゼロに近い』ということです。
このアキレス腱に備えるのは保護者様の責務です。
私たちが中高生の頃は、土曜日も普通に授業がありましたし、学習塾なども今ほどはありませんでしたので、『むしろ塾に通う層こそマイノリティ』だったのかもしれません。
しかし今では、
①教師そのもののレベルが落ちてしまった
②土曜日の授業が無くなってしまったため、そもそもトータルの学習時間が減ってしまった
③教科数も増え、入試問題も難化の傾向にある
以上の理由から、学校教育だけで受験対策を補うのは非常に難しくなってきています。
そして知らず知らずのうちに・・・、いや、もうはっきりと申し上げます、そのような誤った指導を3年間も受け続けた結果、多くの高校生が大学受験に対応できなくなってしまうのです。
彼らのせいではありません。
彼らは知らず知らずのうちに、自分でも気づかないうちに誤った指導を受けさせられただけなのですから。
誤った知識を3年間植え付けられてしまった高校生は、ゼロからスタートするわけではありません。
その間違って身につけてしまった『悪癖を取り除く段階からスタート』しなければならないのです。
そして、誤った指導をしている教師が作成したテストで高得点を取っても何の意味もありません。
同じように偏差値が高い進学校に進んだはずなのに、3年間で信じられないような大きな差がつく理由の一因はそこにもあります。
ともあれ、高校1年生、2年生の模試で、偏差値が55を下回っていたならば、基礎学力がついていないと考えなければなりません。
できれば高校1年生、2年生の段階から、願わくば基礎土台を築き上げることができる中学生の内から、対策を講じていただきたいと願います。
お子様たちはたった一度しかない人生を、手探りでぶっつけ本番で挑戦していかなければなりません。
『主体性を持って、自ら行動していくことが大切』、もちろんそれはそうなのですが、社会経験もほとんどない中高生のみなさんが、手探りでその壁に立ち向かっていくには、あまりにも時間が無さすぎると日々の指導で感じております。
言うまでもありませんが、『高校3年生から本気で勉強』して何とかなるほど、大学受験(※とりわけ難関校)は甘いものではありません。