『英単語がどうしても覚えられないんです・・・。』って言うけどさ。※今年のN高校、京都大学7名受験して合格者は0名でした。京都大学の対策は公立高校の対策だけでは不可能です。
この相談はしょっちゅうだし、多分来年も、5年後も、10年後も同じ相談を受けるのだろう。
もうね、『現代文の読解力を上げるために何をすればいいですか?』と聞かれて、『とにかくひたすら本を読んでほしい。』と答えるのと同じ。
そして結局やらないという・・・。
最初に言っておくけど、英単語を覚えられないってんなら大学受験なんて諦めた方がいい。
数学や物理の難問を初見で解きなさい、なんて言われたら『そりゃ無茶だ!』と思うけど、暗記なんてものはすでに存在するものを与えられて、それを『期日まで覚えてきなさい』と言っているだけの課題なので、やってこないなんてのはありえない。
しかも、『六法全書全部覚えてきなさい!』なんて言ってるわけじゃない。
せいぜい『1週間に100単語、1年かけて2,000単語覚えましょう!』と言ってるだけなので、これができないなら英語の偏差値なんて上がるわけがないし、もちろんうちの授業を受けてもそれは同じ。
仮に君たちの文法が言語学者レベルで100%になったとしても、語彙力が低ければ何にもならない。
例えば君たちのモンゴル語の文法がネイティブ級に100%になったとしても、単語を知らなければこの文章は全く読めないだろう。

なんで英語だと勝手にハードルを下げるのだろうか?
英単語を覚えないということは、英語の文章がこう見えているということ。
『The RJKSJFDJ has JEJREJKJFD myself to FKDJFJEing at EFJKJEFJDK since 1879.』
こんなものが読めるわけがない。
『英単語を覚えられない受験生(※正確には本人の怠慢で覚えようとしていないだけ)』というのは、この状態で大学入試の長文を読もうとしているってことと同じ。
“pedantic”
“refute”
“extraterrestrial”
分からなければ完全アウトだ。
マーク式なら勘で解答することになるし、記述なら確実に0点だ。
(※余談ですがタイトルに書きました通り、今年は西尾高校から7名京都大学に挑戦、残念ながら合格者は0名でした。
京都大学の二次試験は日本でも1、2を争う難易度で、しかもほとんど記述です。
京大受験には専門的な対策が必要になることを付記しておきます。
ちなみに当塾からは、昨年度1名の合格者が出ております。)
【君は英単語の暗記をどれくらい頑張ったのか?】
話を元に戻します。
『英単語をどうしても覚えらえれないんです・・・。』という高校生に対して、
『じゃあ君は、寝る前の5分、起きた直後の5分、電車の移動中や放課は単語帳に目を通して、他動詞やイディオムはコロケーションにして紙に書いて、難しい英単語は山口や高校の先生に確認、それでも覚えられない英単語を専用のノートに書きだして、土日や祝日は声に出す、ここまでやり切ったの??』と聞くと、
『いや、そこまではやっていないです・・・。』
もちろん、君の志望校が、受験さえすれば受かるようなFラン大学だったり、君が辞書をパラパラとめくっただけで覚えられるような超人的な能力を持っているのなら、こんなことはしなくていい。
だけど君は自分でも言っているように、『英単語が覚えられない・・・。』んでしょう??
なんでやらないの?
そういうと、『いや、そんな時間ないです・・・。』と答える高校生がいるのだが、君はもう違う塾へ行った方がいい。
当塾の基本理念とは大きく外れているので。
無理して残ってもらって、後で苦情を言われてもたまったものじゃないので。
君がね、合衆国大統領級に分刻みのスケジュールで行動していて、スマホも一切触らず、ツレとも遊びに行かない、その上で『(勉強のための)時間がないです』って言うんなら話は分かる。
でもね、そんなことないでしょう??
そしてね、本気で頑張っている受験生は『時間がないんです』なんて言い訳しないんだよ。
時間はあったじゃん、今までにいくらでも。
『英単語を覚えない』ってのはただの怠慢で、君が何年も何年も英語に向き合わずサボってきただけ。
その帳尻を合わせるために、周りのみんな以上に頑張るのなんて当たり前だろう?
そしてね、冒頭で述べたけど、刈谷高校なんかは合格した3月に与えられる課題が、『FOCUSゴールドを何の情報もなく、初見で解いてきなさい』というもの。
当然できるわけがない。
だけどね、刈高生は高校に入学する前から、『受験に”やったことが無いから分かりません”は通らないぞ??』ということを叩きこまれる。
骨の髄まで。
だから英単語の暗記ごときで文句を言う岡高生や刈高生はいない。
連日辛辣な言葉を並べていますが、西高生や東高生のみなさんの授業をやっていれば、この両校の英語の先生がどのような指導をしていて、どのような課題を出しているのかは大体想像がつきます。
もうめちゃくちゃゆるいんです。
正直、当塾ではそのギャップを埋めるのが一番大変なくらいですね。
当塾では普通に受験に必要なことを伝えて、課題として出しているだけ(※それも『英単語をここからここまで覚えましょう!』と言っているだけの課題)なのに、ほとんどの西高生や東高生は、まるで世界の終わりのような表情になるのです。
前にもお書きしましたが、自分が高校の先生なら、『覚えるか覚えないかは君たち次第やけど、単語帳隅から隅まで全部覚えなかったら、絶対に受験は失敗するよ。』とはっきり伝えます。
それでやってくれないのであれば、もう自己責任ですね。
ただし、当塾はマンツーマンなので、もちろん放置はしません。
必ず塾生が英単語を覚えきるまで献身的にサポートしますし、残された時間が少なすぎたり、受験生の自覚がない高校生には厳しく指導させていただきます。
もちろんね、それは去年難関大合格を勝ち取った卒塾生も例外ではない。
去年名古屋大学に合格した西高生の女の子にも、京都大学に合格した一宮高生にも、めちゃくちゃ厳しい指導をしたんです。
だからね、もちろん今在籍している塾生も同じ。
必要であれば厳しい叱咤激励をさせていただきますし、それが合わなければ、ご自身に合った塾や予備校を探すしかないです。
もちろん、『褒めて伸ばす!』、それは大切ですし、そんなことは当然私たちもやっています。
しかし、スポーツの強豪校の監督が優しいだけではないように、時には厳しさも必要だと私たちは考えています。
【京都大学の二次対策は公立高校では不可能な理由】
言うまでもありませんが、合格実績がすべてです。
そして最初に申し上げておきますと、これまでにも再三申し上げてきました通り、『京都大学の二次試験はほとんど記述、しかも英語は日本で一番難しい。』のです。
もう桁違いですね。
なおかつ、二次の配点比率がものすごく高いため、共通テストで高得点を取って、そのまま逃げ切りなんてことが一切できないのです。
つまり、京都大学を志望する高校生は、早期段階から共通テスト対策をやりながら、京都大学の二次対策を並行してやらなければならない、ということになります。
そして残念ながら、去年西尾高校からは7名が京都大学に挑戦して合格者は0名、これがすべてです。
それ以上でもそれ以下でもありません。
しかしこれは仕方ない。
言うまでもなく、高校の授業というものは集団授業になりますので、押しなべて平均的な授業をやらざるを得ません。
端的に言ってしまえば、『集団授業で京都大学二次対策の授業をやっても、理解できる高校生はほとんどいない』ということです。
もちろんこれに関しては、公立高校に責任があるわけではありません。
公立高校の授業は、システム的に限界がある、というだけの話です。
しかしながら、明和や旭丘、岡崎や一宮、刈谷など、超難関大に多数の合格者を出している高校は、実際に授業そのものが、東大や京大の二次に合わせた内容になっています。
平均の偏差値が60を超えてしまっているので、その授業をやってもほとんど全員が理解できるから成り立つんですね。
これはもうただただ、極めて現実的な話をしているだけで、山口の性格が悪いというわけではありません。
ここまで言えば分かりやすいかもしれません。
一色高校で東大や京大に対応する授業をやっても、まったく得られるものはないんです。
その高校の平均偏差に合わせた授業しかやりようがないんですね。
最後に、これまでも何度か紹介してきましたが、京都大学の二次試験の一部を紹介させていただきます。
≪次の文章を英訳しなさい≫
『言うまでもなく、転ばぬ先の杖は大切である。しかし、たまには結果をあれこれ心配する前に、一歩踏み出す勇気が必要だ。痛い目を見るかもしれないが、失敗を重ねることで人としての円熟味が増すこともあるだろう。諦めずに、何度も立ち上がった経験が、とんでもない困難に直面した時に、それを乗り越える大きな武器となるに違いない。』
・・・。
これ、英作文なんです。
もうね、英語だけの問題ではない。
普通に高い国語力も持っていないと、まず英語の文章にパラフレーズすることはできないでしょう。
そしてこちらは長文から抜粋した1文です。
“If rational examination revealed that we had been unfairly treated by the community, philosophers recommended that we be no more bothered by the judgement than we would be if we had been approached by a confused person bent on proving that two and two amounted to five.”
和訳はこちら。
『もし合理的に検証してみて、私たちが社会から不当な扱いを受けてきたことが明らかになった場合には、2足す2は5であると証明しようと躍起になっている、頭の混乱した人物にからまれた場合と同様に、その不当な扱いだと判断したことに煩わされるようなことがあってはならないのだ、と科学者たちは提唱した。』
こんなのが長文で、もちろん英語で書かれているのです。
もうね、『英単語覚えましょう!』なんて次元の問題ではない。
英単語なんてものは当たり前に覚えて、英文法も100%にして、プラスアルファ、哲学・経済学・科学・教育・歴史などなど・・・にも精通していないと、京都大学の英語は解けないのです。
正しい対策無しで受験すれば、ほとんど点数は取れません。
0点もありえます。
そしてこの対策には、少なくとも1年半、可能であれば3年の時間が欲しいのです。
さらに言えば、京都大学の二次対策ができる高校は本当に限られています。
それこそ灘や開成、麻布や筑波大学駒場、北野高校みたいな超がつく進学校です。
暴言すみません、そこらの高校にできるわけがない。
そしてもう大手を振って言えますね、『当塾なら京都大学の二次対策もできます』。
合格者出ましたので。
冒頭に戻りますが、大学受験において英単語を覚えることがどれだけ重要なのか?、また、歯に衣着せずに言わせてもらうならば、いかに稚拙な悩みなのか?、一刻も早く理解してください。
もう一度念を押します。
大学受験を控えて英単語を覚えない、というのは、何もせずにこれを読むのと同じです。

読めないって!
もう何の話してるのかも分からないって!
そしてね、しつこいようだけど、『英単語の暗記』なんてものは僕たち塾講師や学校の先生が頑張ることじゃない。
周りが100頑張っても、君の頑張りが0なら0よ。
0には何をかけても0なんやから。
だから四の五の言わずに、とにかく英単語は覚えてくれい!