模試のテスト直しがなぜこんなにも重要なのか?
4月に書きましたブログで、『今年当塾の高校3年生の中で、第一志望に合格できそうなのは2名だけ』という厳しい内容をお伝えしましたが、今現在で2名から5名まで増えました。
・西高の女の子1名
・東高の男の子1名
・私立の高校に通っている男の子
以上です。
以前として10名前後は、今のままでは第一志望合格は厳しい。
本当に厳しいです。
その要因の一つに、テスト直しにすぐに取り掛かるかどうか?という点が挙げられます。
これもはっきりと申し上げますが、『すぐにテスト直しに取り掛かれる受験生は第一志望に合格する確率が高まりますし、やらない受験生は確実に落ちてしまう』ということです。
これはもう精神性の問題ですね。
『テスト直しをしない』ということは、『テストが終わって、自分の弱点が分かったにも関わらず、それを放置できる人間』ということになります。
受かるわけがない。
絶対に受からないですよ。
もう一つ付け足すならば、模試は終わった瞬間が一番脳が活性化しています。
二日もしたら忘れますって。
高校生諸君、二日前に見たYouTubeの内容なんて覚えてないでしょう?
YouTubeやSNSの内容を覚えてないんなら、模試のことなんて絶対に覚えてないですって。
だからすぐに模試の直しをやって、解説を読んでも分からなければ、必ず質問に来てください。
今回の西三の英語でもあったでしょう?
解説を読んでも分からなかった文章が。
何で君たちこれを放置できるん?
質問に来てくれたの、西高の女の子二人だけやで?(※ちなみにこの2名は、山口が第一志望に合格できると思っている5名の内の二人です)。
そんなわけで、今回の西三模試で登場した英文、しかも解説がまったくなかった文章を紹介させていただきます。
君ら質問に来なかったということは、もちろん知ってたんやろうな??
【①I made the last train.は『私は最後の電車を作った。』?】
もちろん違います。
そもそも、電車は『作る』、ではなく、『造る』や『建造する』なので、”make”ではありません。
なので動詞は”build”や”construct”になります。
とんちはさておき、みなさん今回の模試の大問3のBの整序問題、ちゃんと理解しきって正解できたのでしょうか?

真ん中あたりに
②”We drove for 60 minutes, then made our first ferry crossing.”
正直に言うと、山口もすっかりこの”make”の用法を失念しておりました。
みなさんちゃんとこの文章理解できましたか?
その前にまず、タイトルで書きました英文
“I made the last train.”
について解説します。
“make”という動詞には『苦労して何かを生み出す、動かす』みたいなニュアンスが含まれており、この文章の和訳は
『私は何とかして、最終電車に乗ることができた。』
という意味になります。
まあでもネイティブに確認したところ、『普通は”I managed to catch(get on) the last train.”って言うだろうね。日本の大学入試は意地悪だね。』と言っておりました。
他にも、”I was somehow able to catch the last train.”なんてのもありですね。
というわけで②の文章は、
②”We drove for 60 minutes, then made our first ferry crossing.”
『私たちは60分車を運転して、何とかして最初の横断するフェリーに乗ることができた。』
となります。
さらに言えば受験生諸君は、(あれ?なんで”our first crossing ferry”じゃなくて、”our first ferry crossing”になっているの?語順がおかしくない??)という疑問も持たなければなりません。
ここは普通に”make O C”で、『最初のフェリーを横断させることができた。』でもいいのですが、この”crossing”は現在分詞で、後ろから名詞”ferry”にかかっているとも考えられます。
まあネイティブ的には、『それはどっちでもいいよね、もはや。』ということでしたので気にしなくてもいいのですが、一応これについても説明しておきます。
【”Do you have any seats available?”『空いてる席はありますか?』の語順について】
入試定番のフレーズですが、これについても受験生諸君は疑問を持たなければなりません。
(あれ?なぜ形容詞の”available”は一語なのに”seats”の後ろについてるんだ??)って。
調べてみれば分かりますが、絶対に
×”Do you have any available seats?”とは言いません。
絶対に。
これはちゃんと文法的に説明できて、『その形容詞が一時的な性質を表す時には、名詞の前ではなく、後ろに着く』というルールがあるのです。
座席というものは埋まっていることもあれば、空いていることもありますよね。
だからこの”available”『空いている』は、一時的な性質を表しているから、名詞”seats”の後ろについているのです。
同じことが先ほどの②の文章にも言えて、”ferry”(船)は、停泊していることもあれば、動いていることもあるわけです。
ですのでこの②の文章は、
②”We drove for 60 minutes, then made our first ferry crossing.”
『私たちは横断するフェリーに、何とか乗ることができた。』と考えられるわけですが・・・。
いや、君たちこれ、質問に来ないとあかんやろ?
質問に来なかった10人以上の高校3年生、全員理解してたん?
解説にもまったく書いてなかったけど。
他にもこの問題の選択肢に、
“Almost missed a boat.”
というフレーズがあったけど、きっちり『ボートを乗り過ごすところだった(つまり乗れた)。』と訳せました?
“almost”は『ほとんど』という副詞なので、
例えば”He almost died.”は『彼は死んだ。』ではなく、『ほとんど死ぬところだった(つまり何とか生き延びた)。』という意味です。
よく小中学生くらいの男子がいう、『いやぁ、マジで死ぬかと思ったよ(※もちろん本当は死んでいない)。』と同じですね。
さて、この他にも今回の模試では色々と学ぶべきものがあったはずなのですが・・・。
これを放置するってヤバいと思いません??
だって間違えたのに、しかも解説にもまったく載っていないのに、『放置している』んですよ??
そしてね、この習慣はできれば高校1年生、願わくば中学生の頃からしっかりとつけておきたい。
残念ながら、もちろん今回も高校3年生のみなさんに、『ちゃんと模試の直しやるんだよ!』と声をかけていますが、ちゃんとやってるのは5人だけですね。
そんなことを言うと、『え?FIXって、テスト直しもやらないような中高生が集まるヤバい塾なの?』と思われるかもしれませんが、去年の卒塾生は全員しっかりとやってましたし、今の在籍している塾生も、非受験生はしっかりとやれている塾生が多いです。
だからね・・・頼むからテスト直しをやってくれい!!!
冒頭でも申し上げましたが、テスト直しをやらない中高生というのは、『自分が間違えていてもまったく気にならない人間』ということになります。
そりゃあ授業を聞いていて分からなくても、宿題や課題が分からなくても、やりませんって。
高校3年生諸君、今から受験までの約7ヵ月、
『ひたすら模試を受ける⇒模試の直し(隅から隅まで)』
『とにかく空いている時間はすべて勉強』
これだけです。
みなさんが全大学、ぶっちぎりのA判定が出ているのであれば、そこまでやらなくてもいいです。
でも第一志望がC判定未満なら、もうスマホを触る暇もないですし、秋の体育祭や学祭なんかの準備にかまける時間もありません。
しょうがないじゃないですか。
今までサボったんだから。
部活や学校行事を頑張ってもいいのは、スマホであったり、他のことを我慢して、コツコツ勉強してきた受験生だけ。
今C判定未満で、模試の直しもやらないなんてのはもう受験生としての自覚が無いと言わざるを得ない。
だから空いている時間はすべて勉強してください!
※余談ですが・・・。
ネットで『東進 15時間』と検索してみてください。
自分はよく、『平日4時間、休日10~12時間は勉強してください!』と言っておりますが、どうやら東進は『15時間勉強』がデフォルトみたいですよ。
みなさんが彼らに受験で敗れるのだどすれば、ただ単に勉強量が足りていないだけです。
能力の問題ではない。
そもそもこういったライバル達と本気で戦って、第一志望の大学に合格したいと思っているのであれば、スマホごときは自分の意志で断ち切ってください。
甘えなさんな。