英語に美しい日本語は一切必要ない
こんにちは!
英語の・・・とりわけ長文で苦しんでいる生徒のほとんどが美しい日本語訳、美しいノートにこだわっているように見受けられます。
でもそんなの一切必要なし!
違う言語なのに日本語のルールを持ち込んでも仕方ないですよね。
次の英文は早稲田大学の問題です。
まあとりあえず見てみましょう!
(先にお伝えしておきますが、文章だと分かりにくいです。気になる方はぜひぜひ山口に声をかけてくださいね。)
The oppenness of the United States to the outside world has given American education a grobal reach unmatched by other country.
ムムム・・・早稲田大学だしなんだか難しそう・・・。
でもこれを訳すのにいちいちきれいな日本語に直していたら、いくら時間があっても足りません。
そしてこの問題、複雑に見えますが実は中学2年生で学んだ『giveの文型』、中学3年生で学んだ『現在完了形』と『分詞の後置修飾』しか使われていません。
中学英語と違うのは、煩わしい修飾句がたくさん入ってきているところだけです。
上の文章のS V O を抜き出すと
The oppenness of the United States to the outside world has given American education a grobal reach unmatched by other country.
The oppenness has given American education a grobal reach .
たったのこれだけです。この文章
My father gave me a watch.(主語 + 動詞 + 人 +物)
⇒私の父が与えた 私に 時計を
とまったく同じなのです。
※これを『私の父が私に時計を与えた。』と訳すことは、あなたの英語力の向上の妨げになります。
もちろんテストではきれいな日本語を書く必要がありますが、頭の中では正しい英語の語順で訳しましょう。
さて、早稲田大学の問題に戻りましょう。
The oppenness has given American education a grobal reach .
開かれていることが 与えてきた アメリカの教育に 世界的な勢力を
最初に出てくる名詞は主語、give という動詞は目的語を2つ連続して取る第4文型でしたね!
これは紛れもなく中学2年生で学ぶ内容です。
ここに修飾句(M句)を加えていくのです。
主語の部分を見てみましょう。
The oppenness (of the United States to the outside world)
前置詞が付いた名詞は無条件で主語や目的語にはなりません。
( )の部分は前置詞句として The oppenness を修飾します。
⇒(アメリカが外の世界に)開かれていることが
次に動詞を見てみましょう。動詞はそのままですね。
has given
現在完了形で、『与えてきた』と訳せばOK。で、give は目的語を2つ取る動詞なので、そのことを意識しながら目を動かしていきます。
American education(目的語1) a grobal reach (目的語2)
アメリカの教育に(目的語1) 世界的な勢力を(目的語2)
となります。
最後のa grobal reach(目的語2)に、分詞による後置修飾がかかっていますね。
a grobal reach(世界的な勢力) unmatched by other country(負かされない、他の国によって).
過去分詞なので受動的に訳す必要がありますね。
というわけで!
なんとこの難しそうな英文が、実は中学文法の知識だけで訳すことができることが分かりました!
最後にすすっと訳してみましょう。
The oppenness of the United States to the outside world has given American education a grobal reach unmatched by other country.
⇒開かれていることが (アメリカが外の世界に) 与えてきたのである、(何に何を?) アメリカの教育に 他の国によって負かされない世界的な勢力を
最初は苦しいかもしれません。
しかし英語は飽くまでも英語なので、この語順に慣れないことにはスピーディーな読解にはつながりません。
みなさんは
My father gave me a watch.(主語 + 動詞 + 人 +物)
⇒私の父が与えた 私に 時計を
は簡単に理解できると思います。
早稲田大学の問題は、それがややこしくなっただけの話です。
『英語は慣れだ!』というならば、これこそが慣れです。
慣れとは、適当に何度も読んだり聞いたりすることでは、断じてありません!
そしてきれいな日本語など一切必要がない・・・というか百害あって一利なしです。
ちなみに模範解答は、
『アメリカが外の世界に開かれていることがアメリカの教育に、ほかのどんな国にも負けない世界的な勢力を与えている。』
なんじゃこりゃ!
きれいな日本語も難しいやんけ!
そんなわけで、本日も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました!