私大難化 受験生翻弄
先日の中日新聞の一面です。
当ブログでも2年前から折に触れてお話させていただいております。
ここに書かれている詳細は割愛させていただきますが、現場のリアルな現状を話させていただきますと、人気の私大は『A判定』でもまったくあてになりません。
よく言われています『私立大の入学定員超過の基準の厳格化』ですが、分かりやすくいうとこんな感じです。
【地方の私立大学が経営難に追い込まれている】⇒【関東や関西、東海エリアの人気の私立大学に受験生が集中しているからだ】⇒【だったら人気のエリアの大学の合格基準を厳しくして、受験生が滑り止めで地方の大学を受験するように促そう】
・・・といった感じなのですが・・・。
この中日新聞のタイトルの『受験生翻弄』はまさにぴったりのフレーズですね。
地方の私立大学の憂うべき現状はさておき、その煽りを当事者である受験生が喰らったのではたまったものではありません。
正直人気の大学に関して言えば、『A判定』でもまったく安心できません。
2年前、当塾の卒塾生で早稲田大学に合格した受験生がいましたが、当時私たちのプランでは、もう少し楽な受験になるはずでした。
都築先生とT先生のダブル社会人講師のコンビで、早慶上智、G・MARCHなどの文系科目を全て彼の学力に合わせてカリキュラムを組み、何度も何度も修正をかけて、最終的には『G・MARCH全勝』『早慶上智は悪くても3分の1は合格』という目論みでしたが、結果はその目論みよりも厳しい結果でした。
ちなみにですがG・MARCHはオールA判定、早慶上智はB~C判定くらいでしたが、偏差値は常時70以上をキープしていたのです。
最終的には彼の最後の最後まで諦めない姿勢で、早稲田大学合格を勝ち取るわけですが、自分たちの予想をはるかに上回る難化ぶりに、驚きを隠せませんでした。
今でも覚えていますが、彼の高校の卒業式の日に、お父様からお昼くらいにお電話でご報告いただいたのですが、仕事場であることも忘れて大声が出てしまいました。
本当に言いたいことは山ほどあるんです。
確かに地方の私立大学が姿を消していくのは、何とかしなければいけない問題だとは思いますが、なぜその煽りを受験生たちが受けなければならないのでしょうか??
彼らは自分が『本当に行きたい!』と思っている大学のために、一生懸命勉強しているだけなんです。
難しいのは重々承知の上ですが、『地方でも受験生に選んでもらえるような魅力的な大学作り』が最優先で、今取っている『定員厳格化』というのは最後の最後に取るべき策だと思われます。
結局のところ、『魅力のある大学作り』というのはとりあえず後回しにして、言葉は悪いですが、いやいやでも受験生に地方の大学に行ってもらおうと言ってるわけですから。
・・・ただし、ここでそんな愚痴をこぼしても、何にもなりませんよね!
条件はみな同じですから。
それを知った上で、『じゃあその悪条件でも、絶対に合格できるくらい頑張る!』くらいの気概を持って頑張る受験生だけが第一志望に合格していくのです。
今1年生、2年生のみなさん、きっとコテンパンに打ちのめされるでしょうが、第一志望があるのであれば、ぜひ赤本や青本、黄本(早稲田慶應)に目を通してください。
お父さんお母さんにお願いして、キャンパスを見に行ってみてください。
ちなみに、時折当ブログでもお話しておりますが、難関中高一貫校や、大手予備校に通っているライバル達は、もうとっくにそんな対策は終わってしまっている子達もいます。
特に人気のある関東、関西圏の私立大学などは中学生、場合によっては小学生や幼稚舎から計画立てて、大学合格までの道筋を作っていたりすることもあります(その是非はさておき・・・)。
今から1年や2年という短い期間で、最高の結果を出そうとするならば、君自身が最高の努力を積み重ねる必要があります。
『何となく頑張った』では『本気で頑張った』連中に勝てるわけがない。
その『本気で頑張った』受験生たちですら、合格の保証はないくらい厳しい戦いなのですから。
どこでもいいならそれなりの努力でいいんです。
でもせっかくだから、一番行きたい学校に行きましょう!