英単語”commit”の意味と用法【高校生】
昨日、高校1年生の塾生から、『commitという単語の意味がよく分からないんです・・・。』という貴重な質問をいただきました。
素晴らしいですね!
高校1年生で”commit”という単語にたどり着いたということは、すでに相当単語をやりこんでいるということです。
ターゲットだと435番目に記載されていますね。
さて、いつもいつも文章が冗長になってしまいますので、今回は結論から!
徐々に徐々に深堀していきますので、途中で読みたくなくなったら、読まなくても全然OKです!(高校生諸君は、できれば頑張って最後まで読んでみてほしいです)。
まず、commitの意味ですが、『頑張る、努力する』くらいのイメージで全然大丈夫です。
ターゲットをひいてみると・・・
【(commit onself または受身形で深くかかわる;commit oneself to…「…に献身する、深くかかわる」・・・・・(その後いろいろ続く)】
よく分かりませんね!
もちろん、分かるならこの先は一切読む必要がありません。
ただ、『”commit”=頑張る』のイメージだけ持っておけば、訳すときもいちいち(献身する? 深くかかわる??)なんて悩むこともありません。
そして次に語法。
これはとても大切です。
特に、今後英作文が必須になるであろう高校3年生未満のみなさんは、どんな単語も自分で使いこなせるようになっておく必要があります。
ターゲットに書かれている通り、
【(commit onself または受身形で深くかかわる;commit oneself to…「…に献身する、深くかかわる」・・・・・】、この語法の部分はしっかりと理解しておく必要がありますが、全然難しいことはありません。
例えば、『私は勉強を頑張った』なら
“I committed myself to studying.”となりますし、
受け身にして”I was committed to studying.”
・・・と言い換えることもできます。
【…に献身する、深くかかわる】という訳ではいまいちピンとこないのではないかと思います。
注意点として、この”to”は不定詞ではなく、前置詞なので、直後には『動名詞しか名詞しか来ない』という点です(間違えて動詞の原形など持ってこないよう注意!)。
また、ちょっと分かりにくいかもしれませんが、”commit”そのものは他動詞なので、能動態だと直後に”oneself”という目的語を取っており、受け身になると目的語は一つ消えてしまうので、”oneself”はなくなってしまうということです。
分かりにくければ、この二つの文章を何度も書いて、声に出して、文法なんて考えなくてもパッと口に出せるような状態にしてください。
この”commit”という単語は、そこまでの労力を費やす価値があります。
あとはこれも高校3年生未満の高校生に向けてのメッセージになりますが、これを『名詞化』できるようにしてください。
日本人の弱点として、『100~300単語の英作文』となると、主語が”I”で始まる文章を連発してしまうというものがあります(山口も生粋のコテコテ日本人なので、偉そうなことは言えないのですが・・・)。
100単語の英作文ともなると、おそらく10行前後の文章を書くことになると思いますが、それが全て”I”で始まっていたら・・・ちょっと子供っぽい文章だと思いませんか??
『私は~・・・。なぜなら私は・・・。だから私は・・・。』
もちろん減点はされないでしょうが、加点もされません。
いや、早慶上智クラスなら『減点』の対象です。
ちなみに余談ですが、慶應大学の英作文にはこのような条件が足されています。
(1)箇条書きは不可
(2)問題文Ⅰ、ⅡまたはⅢで言及されている見解やことがらを最低一つ引用して、自分の意見をまとめること
(3)自分の意見と異なる見解にも言及すること。
(4)引用する際には、引用例を参考にすること。
厳しいことを言えば『稚拙な文章は採点しない』と言っているのです。
ですから英作文が主流となる来年以降の受験生、もちろん、英語関連に力を入れている大学を受験する予定のみなさんは、より英語らしい表現を身に着ける必要があります。
例えば、『勉強を頑張ったから、私はその試験に合格できた。』を英語で表現すると、多くの高校生のみなさんは”I”を主語にして文章を書き始めてしまうと思います。
今回取り上げた”commit”を用いるなら
“I have committed myself to studying , so I have passed the exam.”
もちろんこれは間違いではありませんが、これを次のように『無生物主語』で書き換えると、一気に英語らしい表現になります。
“My commitment to studying has allowed me to pass the exam.”
もちろん、”allowed”の部分は”enabled”に替えることもできます。
またさらに応用して、分詞構文でも言い換えることができますね(説明すると長くなるので、分詞構文をマスターしたい高校生は、ぜひ体験授業に来てください)。
“Having studied hard , I was able to pass the exam.”
・・・と、結局のところ冗長な解説になってしまいました。
毎度言い訳がましいのですが、授業なら『30分程度』で終わってしまうような内容です。
ぜひぜひお気軽に体験授業を受けに来てくださいね!
ちなみに最後の最後になりましたが、今回取り上げた”commit”は”devote”(をささげる)、”dedicate”(をささげる)と
意味も語法もまったく同じです。
意味だけじゃなく、使い方もまったく同じなんですよ!?
だから今回取り上げた例文の”commit”は全て、”devote””dedicate”に置き換えることができます。
・・・というわけで、英単語は意味はもちろんですが、使い方がとっても大切です。
理想は『高校1年生で大体の意味を、2年生で細かい語法を、3年生は確認だけ』という風に取り組んでいくのがベストです。
高校3年生になってからイチから単語を学習するというのは、無謀かつ現実的ではありませんので、高校1年生から少しずつ貯金を作っておきましょう。