ネイティブスピーカーの指導は大学受験のリスニング対策になり得るのか??

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雑談

先日理系担当の石川先生と黒野先生から参考書などを頂戴しました!

とってもありがたいです。

手前味噌ですが、当塾の先生たちのこの献身的な姿勢こそが当塾の売りだなと確信しております。

そんなこんなで当塾、すべてのブログを山口が書いているので文系の話が非常に多いですが、実は理系の講師の方が多いです。

数学で0点を取ったことがあり、高等数学も投げ出した自分にとって、彼らは羨望の的です。

数学ができるってかっこいいなぁ…。

自分もちょっと勉強してみようかしら?と思うのでした。

【受験英語のリスニングにネイティブスピーカーの指導は必要なのか?】

持論になってしまいますが、結論から言えば必要ないと思います。

当塾には60名ほどの塾生が在籍していて、英語の偏差値が65~70くらいの高校生が15名いますが、おそらくネイティブスピーカーの指導を受けた塾生は少数です。(※きちんと確認したわけではありませんが…)。

だから単純に必要か不要かで言えば、『別に必要ない』ということになります。

ただ、誤解のないようにお伝えしたいのが、飽くまでも『英会話程度のネイティブスピーカーの指導は必要ない』ということです。

日本語を熟知したネイティブスピーカーが、受講者のレベルに合わせて受験の内容に合わせて指導してくれるなら、それは非常に有益なものだと思います。

これは逆で考えれば分かりやすいのですが、例えばみなさんがモンゴル語を全く話せない状態で単身モンゴルに行って、現地の方に日本語の指導をするとして、果たして満足のいく指導ができるでしょうか?

おそらくは机を指さして、『つ・く・え』と言ったり、靴を指さして『く・つ』と発音する程度にとどまると思います。

つまり、ネイティブスピーカーの指導は、それはもちろんあった方がいいのですが、日本語も話すことができる指導者じゃなければ何の意味もないのです。

事実、これまでにたくさん『小さい頃から英会話教室に通ってきたけど、思ったよりも英語の成績は上がらなかった』という中高生をたくさん見てきました。

もしかしたら英会話くらいはできるようになるのかもしれません。

しかし、みなさんが受験で求められるのは、中高のたったの6年間というごく限られた時間で、子供向けではない、比較的難易度が高い英文を読み、聞き、理解することです。

乱暴な物言いになるかもしれませんが、日本語が話せないネイティブスピーカーに英会話の指導を受けて、何とかなるような代物ではありません。

もちろんそこには、『受験偏重の英語教育のせいで日本人は英語が話せないんだ』という意見もあるかもしれませんし、それは事実と言える部分もあるかもしれません。

しかしながら、どれだけ不満に感じたり疑問に思ったところで、ここ日本の受験で求められているのは受験英語なわけですし、さらに言えば、日本人が国際社会で英語が弱いとされるのは、受験英語のせいではなく、ただ単に英語の学習時間が少ないからです。

それは今回の話とは少しそれてしまいますのでこのへんで。

ここで肝要なのは、日本の受験事情に明るくないネイティブスピーカーの指導を受けても、あまり意味はないということです。

だったらどうするのか?

ありがたいことに今は、書店に行けば音源付きのかなり優秀な教材が安価に手に入ります。

こちらは山口が指導などで使用させていただいている教材の一部ですが・・・。

信じられないくらい優秀な教材ばかりです。

もういまやスマホのQRコードから読み込んで、すぐにネイティブスピーカーの生の声を聴くことができます。

また、ユーチューブなどでもものすごく細やかに指導してくれる動画をいくらでも発見できます。

しつこいようですが、ネイティブスピーカーの発音を肌で感じることは絶対に必要です。

ただ、受験のこともよくわからず、それどころか日本語も話せないネイティブスピーカーの指導は、害にすらなりかねないということです。

一日1時間ほどの英会話レッスンを受けて、満足して恒常的な学習を怠るようでは、それは弊害だと言わざるを得ません。

それをやるなら、毎回レッスンを録音して、次の指導まで毎日1時間ずつ反復して聞き続けるくらいの姿勢が求められます。

そして最後に、大学入学共通テストで実際に出題されるリスニングのスクリプトをご紹介いたします。

その前に、昨年まで実施されていた旧センター試験との大きな違いをご紹介させていただきます。

・配点が100点になった(旧センターでは50点で、筆記の200点に合わせて圧縮されていました)

・一部スクリプトが一回しか流れなくなった(旧センター試験では2回読み上げられていました)

・筆記の難易度は下がったがリスニングの難易度は上がっている(個人的見解です。リスニングの配点が大きく上がっているので、リスニング対策はもちろんマストですが、筆記は満点、悪くとも9割は取らなければ厳しいです)

それでは実際にリスニングで流れる音声スクリプトの一部をご紹介させていただきます。

【リスニング 第5問】

 Obesity continues to be a serious proble in the U.S. and the other developed coutries , especially among children . In fact , the rate of obesity among children and adolescents in the U.S. , which was only around 7% in the 1970’s , was triple that in 2019. However , obesity isn’t just a problem of wealthier countries . The Latein America countries of Brazil , Chile , and Mexico fearing they would end up like the U.S. , have taken certain mesures .

(途中省略…)

Mexico has chosen a more practical solution to address one of the highest rates of sugary drink consumption in the world . In 2014 , the country placed a 10% tax on junk food and drinks seetened with sugar. This measure has lowered the consumption of sugary drinks in the country , although it has been hard for Mexicans to drop the tradition of putting sweet drinks in baby bottles .

すみません、あまりに長いのでとりあえずこの辺で…。

これくらいの文章が一回だけ、一気に流れてきます。

ただ救いはもあります。

・読むスピードはかなり遅い

・問題文そのものには日本語も混ざっている

・なぜか簡単な序盤の問題の方が配点が高い

といったところです。

しかしながらこの問題、序盤で出てくる”obesity”の意味が分からなければアウトですし、発音も”オベィセティ”(カタカナだとこれが限界です、すみません)であることを知らなければ聞き取れないと思います。

長々とご紹介させていただきましたが改めて、この対策は日本の受験事情を知らない、ましてや日本語が話せないネイティブスピーカーの指導では難しいです。

そして改めてですが、『単語学習』『精読・速読のための文法学習』はマストです。

上記の文章、目で追って理解できないのであれば、耳で聞いて理解できるはずがありません。

だからしっかりと『リーディング⇒ライティング⇒スピーキング⇒リスニング』のプロセスをたどる必要があります。

今も昔も『リスニングはどうやって上げたらいいですか?』という質問をいただきますが、結論から言えばリスニングは一番難しいです。

英単語や文法、読解がおろそかな状態では上がりようがありません(もちろん、やらないよりはやった方がいいのですが…)

そういった意味では最も時間帯効果が得にくいのがリスニングと言えます。

少なくとも、単語やイディオムの暗記、読解の学習を怠っている中高生がリスニング対策をしても、期待できるような効果は得られないでしょう。

だからとにかく英単語をやってください!

知らない単語が勝手に分かるはずがありません。

ましてやそれが音声で・・・しかも文章で流れてきて理解できるはずがありません。

当塾がとにかく単語だの文法だのにやかましいのは、早い段階で終わらせておかないと絶対に間に合わないからです。

当塾で国公立や早慶などの英語難関大に合格してきた卒塾生、そして今英語の偏差値が65を超えている塾生たちは、みなそれを愚直なまでに実践してきました。

受験英語に必要な時間は文系なら1500時間、理系でも1000時間と言われていますが、それは最低限の時間。

本当のところはなんと、『2700時間』と言われています。

ですが、時間が限られた、ましてや5教科7科目学習しなければならないみなさんに、そんな余裕はありません。

仮に高校1年生から大学入学共通テストまでの時間を『1030日』とするならば、一日3時間近く英語に割かなければならなくなりますが、当然それだけの時間の余裕はないのです。

現実的に理系なら1時間、文系でも2時間が限界だと思います。

それでも英語が受験でマストな教科である以上、また、配点が一番大きい教科である以上、みなさんは英語学習を避けて通ることはできません。

だから最も効率の良い学習を心がけてください。

リスニングの配点が半分の100点になったからといって、単語や文法の学習を避けても何の効果も得られませんし、安易に日本の受験事情に明るくないネイティブスピーカーの指導を受けても、期待されるほどの結果は得られないということを重ねて付記させていただきます。

【大学入学共通テストまであと4日!】

正直何の心配もしていないのですが…、それでも毎年毎年この時期になると緊張感が高まります。

特に今年は大学入学共通テスト最初の年、よほど神経が図太くない限り、絶対に緊張します。

この無神経無頓着な山口ですら緊張したのですから、みなさん間違いなく最初の10分くらいは頭が飛んでしまうと思います。

でもそれでいいんです。

みんなそうですから。

まずいのは、(自分だけが緊張している!)と勝手に思い込んで、思考を停止させてしまうこと。

心配しなくても周りの受験生全員が緊張しています。

だから安心してください。

諸君は誰よりも努力を積み重ねてきたのですから大丈夫です。

それに塾の人間である自分が言うのもなんですが、たかが受験です。

命が取られるわけではありません。

だからみなさんが培ってきたものを全力でぶつけて来てください!

あと先日もお伝えいたしましたが、もし万が一受験前日に眠れなくても大丈夫です。

一日二日くらいであれば、眠れなくても緊張感で頭は冴えわたります。

もう一度言いますが、自分はほとんど眠れませんでしたが、センター試験本番が一番いい結果が出ました。

もちろん、その二日間は眠気など一切襲ってきませんでした。

そんなわけで、残された時間はあと4日となりましたが、新しいことはやらなくていいです。

とにかくひたすら復習してください!

みなさんの健闘を心から祈っています。

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