駆け込み寺というものの意味のなさ…。

前職の同僚から聞いたのですが、今年も駆け込み寺のように、受験まで残り1ヵ月…いや、もう残り2週間1週間というタイミングで、短期の入塾の申し込みがあったとのことでした。

当塾は駆け込み寺のような入塾は一切お断りしておりますので、当然そんなことは起きないのですが、今回のブログは、そうした付け焼刃の指導や学習がいかに不毛なのかを改めて再認識していただけたらと願います。

前職での話になりますので、もう4年前ということになりますが、毎年毎年残り一か月を切るような時期に入塾申し込みのお電話をいただいておりました。

ただよく考えてみてください。

残り一か月を切って入塾をご検討されるということは、そうとう追い詰められているということです。

おそらくは模試の判定などもかなり厳しい結果が出ているので、私も心を鬼にして20コマ30コマの提案をしていました。

こればっかりは、足りないものを埋めるために提案しなければならないので、正直100コマ分必要なら100コマ提案しなければなりません。

ただ、残された時間が1ヵ月もないのに、100コマなんて消化できるわけがないから、20コマ30コマと言っていたにすぎません。

当然お月謝は高かったです。

当たり前の話ですが、そのたったの20コマ30コマで、おそらくは1年分2年分を何とかしようというのですから、当然お月謝そのものは割高になってしまいます。

そしてこれが最も重要なのですが、残念ながら『その20コマ30コマはほとんど無意味』なのです。

考えてもみてください。

他の受験生が1年2年という長い時間をかけて、ゆっくり確実に積み上げてきたものを、たったの数週間で同じ効果を得ようというのが土台無理な話なのです。

それが罷り通るなら、当塾でも『ラストスパート短期コース!完全1対1で最後の追い上げ!』なんてコースを作っちゃうと思います。

ただ、それでは結果が出ないということを私たちは経験から知っていますし、当塾みたいな無名の塾がそれをやって結果が出ないと、『やっぱり大手じゃないからダメなんだ』という、あらぬ誤解を与えてしまう可能性があります。

そのお金、本当にもったいないです。

おそらくはその20コマ30コマ、割高になっていて、本来はその倍近い授業を受けることができたくらいの料金です。

結局のところ、同じ料金を払うのであれば、同じ授業数を1ヵ月という超短期間に充てるくらいなら、1年2年かけて計画的に学習した方が良かったということになります。

改めて冷静に1年後のことを考えてください。

1年間を棒に振って過ごして、ラストのたったの1ヵ月にその1年分の学習をしても、得られるものはほとんどありません。

『野球はまったくやったことないけど、1ヵ月猛練習して甲子園に出たい!』と言っているのと同じです。

甲子園に出るような球児は2年3年・・・あるいは5年10年かけて、何ならプロのマンツーマン指導を受けてたりもします。

付け焼刃の1ヵ月の努力で埋められるようなものではありません。

今受験を検討されている中学生、または高校1、2年生のみなさんと保護者様は、改めてご考察いただけたらと存じます。

・・・と、本当はもう少し書きたいことがあったのですが、授業が始まりますので今日はこの辺で!