先ほどのブログの続きです

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教室長ブログ

先ほどのブログの続きです。

例えばいい成績を取った時、『学年1位ってすごいじゃん!』『偏差値70ってすごいね!』などと声をかけ続けられると、子供は結果だけが重要だと考えるようになります。

成績というものは水物で、本当に正しい努力を正しく積み上げても、時には思うような結果が出ないかもしれません。

そんな時にお父様やお母様が『あんなに頑張ったのに…。どうして成績が下がっちゃったんだろう??』みたいな反応をすると、お子様は(努力の経過ではなく、結果が求められるんだ…)と考えるようになります。

そしてそれが染みついてしまうと、容易なことではそれは拭えなくなってしまいます。

改めて、よく考えてみてください。

勉強というものはスポーツと同じで、すぐに結果が出なかったとしても、我慢に我慢を続けながら、長い時間をかけて少しずつ芽吹いていくものです。

3か月や半年程度の短期間で結果が出るのであれば、世の中みんなプロ野球選手やプロサッカー選手であふれかえってしまいます。

ミクロな結果を求めず、長期的な展望でゴールを目指せる受験生だけが、成績を上げていくことができます。

この際『学年1位の○〇さんは、全然勉強していないのにいつも成績がいい』みたいなマイノリティの話は置いておきます。

それはたまたま、何百人もいる中で一人いるかどうかの確率論の話であって、全ての学習者に当てはまる話ではありません。

王道はやはり、地道な努力を地道に積み上げていくことです。

『絶対に3か月で結果を出してほしいんです!』と言われたら、当塾はお断りさせていただくと思います。

なぜなら、単純に当塾はそんなメソッドを持ち合わせていないからです。

話を元に戻しますが、例えば一生懸命努力したにも関わらず成績が下がってしまったとき、一番ショックを受けているのはお子様本人です。

お母様じゃありません。

それを一時の感情で、『あんなに頑張ってたのにねぇ…何で成績下がったんだろ?この前は良かったのにね。』なんて言われてやる気が出るでしょうか?

また『よし今度こそ!』と奮起できるでしょうか?

できるならいいです。

でも多感なお年頃の中高生、一般論で言うならば(ぼくは頑張ってもダメなんだ…)(お母さんはぼくに期待してくれていないんだ…)と思うのではないでしょうか?

お母さん、お母さんのお子さんですよ?

できるに決まっているじゃないですか!

結果ばかりを褒められて育ったお子さんは、結果だけが大切だと考えるようになり、どこかで躓いたときに努力することの大切さが分からなくなってしまいます。

いざ土壇場で、もしかしたら挑戦すれば届いたかもしれない第一志望に、挑戦できなくなってしまうのです。

いや、大学受験程度ならまだいいです。

そんな失敗はいくらでも取り返せます。

だけど、いざ大学に入ってゼミを選ぶとき、大変な困難を伴いそうな研究テーマに直面したとき、就職先を選ぶとき、仕事先で同じく大変な困難を伴いそうなプロジェクトに直面したとき、素敵な人生のパートナーになるかもしれない相手が目の前に現れたとき、一事が万事、すべて挑戦を避けるようになります。

それはお子さんのせいではありません。

そのような言葉をかけ続けた、他でもないお母様に責任があります。

もちろん、日々多忙な日々を過ごされているお母様のこと、言いたいことは山ほどあるでしょうし、いいことばかりではないでしょう。

でもそんなに大変なことではなく、『うちの子はできる!だってわたしの子だから!』と信じてくれるだけでいいんです。

努力の過程を信じてあげるだけでいいんです。

もちろん、やるといったことをやらない、大きな目標を口にするだけで行動しない、うそをついた、不貞腐れた態度を取った、そんな時は大きな雷を落としてあげてください。

そんなことまで『いいよいいよ』で容認していたら、本人のためになりませんので。

・・・というわけで、10年も前の話ですがふと思い出したのでブログに書かせていただきました。

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