西尾東高校の英作文課題の添削をしました!(※もちろん質問対応で)とにかく、中学英文法は超重要です!
西尾東高校の英語の課題で自由英作文の課題が出ているようで、うまく書けなかったという塾生から質問をいただきました!
もちろん、(無料の)質問対応で!
以下は山口の英文ですが、『8割は中学英文法』で書いています。
でもそれなりに、それっぽく見せられているのではないかと勝手に思っています(笑)。

あ・・・よく見たら英文の最初から2行目ですが、正しくは”serious problems”(複数形)ですし、最後から2行目、”the power of the individual can do nothing”ですね。
こちらは”do”が抜けていました。
なんでも担当の先生の添削が、赤線を一直線に引かれただけで、何をどう修正したらいいのか分からなかったとのことですが(※もちろん、その塾生はとてもいい子ですので、そのことに対しては何の悪い感情も持っていません)、こればっかりはどうしようもないんです。
もし山口が高校の先生と同じ立場だったならば、数十人・・・場合によっては数百人の文章なんて、英語はおろか、日本語であったとしても見たくありません!
というより、時間的にも物理的にも見ることは不可能です。
でも、今やほとんどの国公立大学が、文系理系問わず、何らかの形で『英作文』を出題するので、ここで取らないわけにはいきません。
旧七帝大などは、英文和訳(英語⇒日本語)などよりも、実は英作文の方がまだ得点しやすいので、絶対に落とすことはできないのです。
これが山口が高校教師をやりたくない理由の一つです(もう本当にたくさんあるのですが…)。
おそらく高校の先生方も、寝る間を惜しんで授業の準備や部活動の顧問など日々の業務に追われていると思うのですが、加えて全校生徒の記述対策なんて『はっきり言ってできるわけがありません。』
でも暇人の!・・・もとい、入塾に人数制限をかけている当塾ならいくらでも隅から隅まで指導させていただくことができます!
ただこれも今だけですね。
今年の3年生は全体的にちょっと厳しいので、質問対応だけでは対応しきれないので、講習の提案をせざるを得ません。
現時点で沢山質問に来てくれていればまだいいのですが、質問に来る塾生はいつも決まっていますので・・・。
それはさておき、英作文を書く上で必要なことを簡潔にまとめていきたいと思います。
【英作文を書く上で気を付けること】
①最初はまず日本語で書いてみる
②日本語を英語に置き換えるとき、できるだけ簡単な表現を心がける
③とにかくケアレスミスに気を付ける!
末節枝葉の大切な要素はありますが、時間が限られている受験生のみなさんはこれだけで充分です。
みなさんにはまったく時間が残されておりませんので、何にどれだけ時間をかけるのか?または何を捨てなければいけないのかを常に把握しておく必要があります。
①は特に説明の必要はないかと思います。
もちろん入試本番ではいきなり英語で書いていく必要があるわけですが、現時点で英作文対策をしていないのであれば、そんなことはできるわけがありません。
簡潔でよいので、まずは日本語でしっかりと文章を書いてみてください。
その際は『intro(自身の主張)⇒body(主張の説明を2点)⇒conclusion(結論、ただしintroの言い回しを変えるだけでOK)』の流れで書いてください。
ポイントは、『100人が見たら100人納得できる簡潔な文章を書くこと!』『途中で論点をずらさないこと!』これだけです。
日本における作文では『起承転結』が重んじられていますが、英語の文章では『転』など一切必要ありません。
それどころか減点の対象です。
例えば、『あなたは映画を家で観る派ですか?それとも映画館で観る派ですか??』なんて課題があったとして、『家で観る派』で書きだしたとします。
『私は映画は家で観たいです。なぜなら周囲に気兼ねする必要もありませんし、自分の好きなように観ることができるからです。』
ふむふむなるほど・・・。
『だけどスターウォーズやジュラシックワールドみたいなSF映画は、大迫力で楽しみたいので映画館の方がいいですね!』
・・・え!結局どっちやねん!?
と読み手を混乱させてしまうので、『転』は絶対に書かないでください!(※これはAO入試などの小論文などにも共通することです)。
②は多くの受験生が一番頭を悩ませるところではないでしょうか?
例えば先ほどの自分が書いた文章ですが・・・

『そこには大きな二つの問題がある』という表現ですが、”There is ~”や”There are ~”と書きたくなるところですが、力強く”We have ~” “You have~”と書いた方がいいです。
他にも『子育てをするゆとりがなくなっている』を”There is no room ~”とか”We can’t afford to do~”なんて書いてもいいですが、”They have no money to do”で充分伝わりますし、何よりもミスが無くなります。
あと、『個人の力だけではどうすることもできない。』・・・も、自分で書いておきながらなんですが、英語にするのはちょっと面倒くさい表現だと思います。
シンプルに”the power of the individual can do nothing.(個人の力 できること 何もない)でいいと思います。
当たり前の話ですが、読解はもちろんのこと、自分で英語の文章を書くときにも『5文型をきちんと理解しているかどうか?』はとても重要です。
③は最もシンプルかつ、一番重要なことです!
とにかくミスを避けること!
代表的なミスは『冠詞』『単数形、複数形』『三単現のS』『時制』・・・てこれ、中学生文法やないかい!と思われそうですが、このミスが一番多く、一番の減点対象となります!
もう『論理が首尾一貫しているか?』『高度な表現を使えているか?』そんなことより『簡単な表現でミスを絶対にしないこと!』これこそが重要です!
だから『中学生の頃にしっかりと基本を積み上げておくこと』が重要なのです。
中学校の内容があやふやなのに、高校英語もへったくれもないですからね(それはすべての教科に言えることですが…)。
例えば自分の文章ですと、”a number of ~”は複数形扱いで、”the number of ~”は単数形扱い。
不可算名詞でも、形容詞がついた場合や冠詞の”the”がつく。
“these days” “nowadays”は現在形や進行形、”recently”なら過去形か完了形でしか使えないなど(※ちなみにこれは受験英語限定です。英字新聞などでは普通に”recently”と現在形を一緒に使っていたりします。受験では減点の対象となりますので、確実に使い分けましょう!)。
さらに言えば、”thesedays”には(昔と違って)『最近では』という意味であるのに対して、”recently”にはごく近い最近の話題にしか言及していません。
この辺は読解においても重要なので、英作文のためだけにではなく、読解のためにも覚えておきたいところです。
【大学入試の英作文は超減点方式!英検やTOEFL、IELTSとは全く異なります!】
冒頭の「高校の先生は全生徒の記述指導ができない」に通じるところですが、それは大学入試の採点にも同じことが言えます。
大学入試の英作文は完全減点方式、つまり受験生は全員が満点の状態でスタートし、ミスがあるごとにどんどん赤線をひかれて減点されていきます。
正直内容なんかよりもこちらの方が重要です(※大学によっては『赤本レベルの解答では不可とする』と厳しく指摘しているところもあるようですが)。
記述模試の英作文などがそうですが、採点者は内容などほとんど見ていません。
それもそのはず、何百人、何千人の、しかも日本人が書いた英語の文章なんて誰も見たくなどないのです。
したがって減点方式、英検やTOEICなどのように、『論旨がしっかりしているかどうか』まで見ている大学はほとんどない・・・というか見れないのです。
東大などは、東大に在籍しているネイティブチェックが入っているという噂もありますが、仮にそうだとしても、彼らが見ているのは『いかにシンプルで、間違いのない力強い表現で書いているか?』です。
これに関しては(山口がその典型ですが)、回りくどい言い回しを好む傾向にある日本人がもっとも苦戦するところかもしれません。
というわけで、これらを克服するためには、いかに中学校1年生からコツコツと正しい文法を積み上げて、ケアレスミスに気を配ってきたかが重要になります。
・・・なんてことをいうと、高校2年生や3年生のみなさんは焦ってしまうかもしれませんが、大丈夫。
何度も言いますが、『英語で0点を二回取ったことがある』山口でも、高校3年生の頃には今くらいの文章はかけていました。
自分ができたことはみなさんも必ずできます。
ただし絶対にやり切る強い意志と、誘惑に負けない強い心は持ってほしいです。
この期に及んで「スマホが手放せない受験生でも必ずできるようになります!」なんてことをいうつもりはありません。
「勉強もしたくない」「スマホやゲームが手放せない」というのであれば、その責任は自分で背負ってください。
私たちにはどうすることもできませんので・・・。
というわけで、大学入学共通テストまであと「249日」、公立高校入試もいよいよ「300日」を切りました。
今日も一日頑張りましょう!
【最後に】普段中学校や高校の先生方と相対するようなブログを書いている山口ですが、本当はすごいと思っています。
自分には寝る間を惜しんで授業や授業準備、部活の顧問をやって、時にはやる気もなかったり、授業中に居眠りをしてしまう生徒も指導するなんてことはできませんので…。
ただただ、考え方が違ったり、キャパシティの問題でできることとできないことがあるだけです。
あり得ない話ですが、『明日から200人の生徒を指導してくれ!』と言われたら、当塾は間違いなくパンクしてしまいます(笑)。
当塾みたいに人数制限をかけて、つきっきりで目の前の生徒(しかもやる気がある中高生だけ)を指導できるのであれば、そりゃあ結果は出せます(※出しているのは塾生であって、私たちではありませんが…)。
そんなわけで、考えていることもやっていることもまったく異なりますし交わることもないでしょうが、中学校高校の先生方とも切磋琢磨していけたら幸甚に存じます。