西尾高校3年生のみなさん、”cutting edge”は有効活用してください!
先日のブログで少しご紹介させていただきました、西尾高校3年生の女の子から、西尾高校の英語の授業の質問をいただきました。
西尾高校のお家芸、”cutting edge”ですね。
山口が西尾にやってきた当時から目にしておりますので、もうかれこれ10年になるのでしょうか?
テキスト自体はとても素晴らしいですね、ただ…。
授業で完璧にこのテキストの良さが引き出せているのかというと、ちょっと疑問です。
事実、こうして学校ではなく、塾で質問が出ておりますので…。
ただ、集団授業で300人を超える高校生が、同時に100%理解できる、なんてことはありえませんので、これは致し方ないことと思われます。
そんなわけで、西高の先生方にご要望なのですが、ぜひぜひ答えと解説は生徒に渡してあげてほしいです。
西高生ですからそんな『答え丸写し~』なんて中学生みたいなことはしませんって。
したとしても、その子が損するだけですから。
というわけで早速、昨日塾生からいただいた質問を共有させていただきたいと思います。

いや~…、素晴らしい勉強っぷりですね。
本当しつこいようですが、よくこれだけ頑張る生徒に、『西高は無理だから諦めなさい。』などと言えたもんだと改めて思います。
もう仮に彼女が中学時代、担任の先生の言うことを鵜呑みにして、本当に志望校のランクを二つ下げていたらと思うと本当にぞっとします。
そんな彼女は今頑張って、西高の上位3分の1に入っております。
さて、話を本題に戻します。
彼女から質問をいただいたのは、この長文の真ん中あたり。
“When we would “chat” like that, she wouldn’t necessarily know if it was me or her dad operating the keyboard – that is unless she asked.”
この文章の”would”と”operating”が文法的にも意味的にも引っかかるというものでした。
いや~素晴らしいですね!
これ、何となくさらっと読んでしまう受験生が多いのではないでしょうか??
もちろん本番では、さらっと読んでもらって全然OKなのですが、練習の段階では細かいところまで気になってもらった方がいいです。
ここ、多分文法を”100%”で理解していないと、意味を半分も取れないのではないかと思います。
まず、”when”節の中の”would”ですが、これはもうピンと来なければ無視ですね。
ただ、もちろんきちんと説明いたします。
ここでは”when”の塊の後に、”she wouldn’t….”と主節の文章がスタートしておりますので、まずは”when”の塊が『副詞節』なのだと理解することから始まります。
そうなると、この”when”の塊は『条件の副詞節』ということになりますので、”would”は『仮定法(※正確には条件)のサイン』くらいに思ってもらえたらOKです。
“When I have finished my homework, I’ll come to you!”『(もし)宿題終わったら、そっちいくわ!』みたいな感じですね。
だからこの文章の”When we would “chat” like that,”の塊は、『(もし)そんな風にチャットをしていたならば』みたいに訳出ししてくれたらOKです。
次。
その直後の文章で”・・・ know if it was….”という文章がありますが、この”if”は”know”の目的語になっていますので、仮定法ではなく、『かどうかの”if”』ということになります。
直前で部分否定の”wouldn’t necessarily”がありますので、『・・・かどうかを知っていた、というわけではなかった。』みたいに訳したらOKです。
『彼女はキーボードを操作しているのが、私なのか父なのかを把握できていたというわけではなかった。』くらいですかね。
つなげると、『そんな風にチャットをしている分には、彼女は(実際に)キーボードを叩いているのが、私なのか父なのかを把握できていた、というわけではなかった。彼女が実際に(それが誰なのかを)尋ねない限りは。』
そして、ついつい見逃したくなってしまう”it was me or her dad operating the keyboard.”の”operating”ですが、これは仮主語”it”の本主語です。
(え!仮主語の本主語って”to~”じゃないの!?)と思われた受験生もいるかもしれませんが、”~ing”のこともあります。
“It is no use “crying” over spilt milk.”
“It was nice “talking” to you!”
これらは『仮主語』の文章ですが、いずれも本主語は”~ing”になっています。
(なんでやねん!)というみなさんの疑問にお答えしたいのですが、もうスペースの都合上ちょっと厳しいので、塾生のみなさんは質問に来てほしいですし、塾生ではない西高生は”ぜひ”先生に質問に行ってください。
と、いうわけで、西高の英語の先生方、できれば”cutting edge”の答えや解説は、ぜひぜひ生徒全員に渡してほしいです。
先生たちの教え子ですよ?
答えがあろうがなかろうが、きっとみんな主体的に勉強してくれます。
実際のところ、こうして塾に質問が来ているわけですから、正直に申し上げて、答えや解説が手元にないことでうまく機能しているとは思えません。
(塾にそんなこと言われる筋合いはない!)・・・ときっと思われると思うのですが、ぜひぜひご検討いただけたら嬉しいです。
そんなわけで、最近めっちゃっくちゃ質問が増えました!
本当に嬉しい!
そして今回のような『実に細かい疑問』、本当に大切です。
受験英語の文法は、80%でも90%でも不十分です。
100%を振り切る100%の理解度でなければ、受験では通用しません!
共通テスト程度のレベルならいざしらず、国立二次や難関私立の問題は、『受験生を振るい落とすための問題』ですので、その『曖昧な10%』で不合格になります。
とにかく『100%』です!
そしてもちろん、私たちは受験生のみなさんに『100%の理解』をお届けする自信があることを最後に付記しておきます。
高校3年生の入塾は締め切らせていただきましたが、中学生や高校1,2年生にはまだ若干の枠が残っています。
ぜひぜひお気軽に体験授業に来てくださいね!
※最後に!・・・受験英語では今回の文章のような、『小説』が一番難易度が高いです。
京大や一橋、早慶などの難関大がよく出題します。
文法や単語も受験英語ではなかなかお目にかからないものもたくさん出てきますし、言い回しもネイティブの表現をそのまま採用しているので、とにかく読みづらいです!
そのため受験生のみなさんは、ご自身の志望校の長文に、『小説が出るのか出ないのか?』はしっかりと調べておく必要があります。
いきなりぶっつけ本番で京大や一橋の問題に取り掛かったら、おそらく3分の1も得点できませんので…。