音読することの大切さ(昨日のブログの続きです)

どうも!

ペンタリンガルズ(5か国語話者)です。

日本語(標準語)、英語(一応そこそこ)、九州弁、関西弁、三河弁を自在に使いこなすことができます!

いやいや侮ることなかれ。

『ソギャンギバランデモヨカトヨー!』

これ、分かりますでしょうか?

ちなみに九州弁で、『そんなに頑張らなくてもいいですよ~。』となりますね。

”ソギャン”は副詞の”そんなに”が”そがん”に変化、さらに”が”が濁って”ギャ”に変化しています。

”ギバル”は動詞の『頑張る』が”ギバル”へと変化。

”ラン”は助動詞+副詞の『らなくても』が”ランデモ”に…、ってやかましいわ!

そんなこと考えるよりも、現地に行ってあれこれ聞いたり実際に『声に出す』方が早いですよね!

(じゃあやっぱり、英語も文法を学ぶよりも、実際に英語のシャワーを浴びまくった方がいいんじゃないの??)と思われるかもしれませんが、それはそれ、これはこれ。

九州弁が分かりにくいって言っても、文構造や文法は日本語とまったく同じですし、私たち日本人は小さい頃から日本語のシャワーを浴びまくって、小学校の頃にはしっかりと日本語の文法も学んでいます(”形容動詞とか、”未然、連用、終止、連帯、仮定、命令”とかいうやつです。今はそれを意識していないだけで、実はきっちり文法やってるんです)。

そしてしつこいほどに申し上げていますが、『日本語と英語はまったく文法も文構造も違う』のです。

というよりも、世界的に見ても『日本語が他とは違う』と思っていただいて差し支えありません。

それなのに、そのことも認識せずにまったく構造が異なる”英語のシャワー”を浴びまくったところで、それはアラビア語やスペイン語のシャワーを浴びまくっているのと同じですので、どれだけ聞きまくったところでみなさんの英語力が向上することはありません。

【じゃあなぜ音読する必要があるのか?】

結論から申し上げるならば、『返り読みを防ぐため』です。

これに尽きます。

”返り読み”とは・・・、読んで字のごとく、『文章を後ろから返って読むこと』です。

漢文についてる”レ点”、あれですね。

これはもう本当に最悪の文化と言ってもいいです。

中国語も英語と同じく、『主語⇒動詞⇒目的語⇒修飾語』という構造でできているのですが、あの”レ点”だのなんだのは、日本人が日本語で読みやすいように、無理矢理作ったルールなんですよね。

だから漢文は本来白文のままで、『上から下にそのまま読んでいく』のが正しいです。

とりあえず漢文の話はさておき...。

英語も英語の語順そのままに読まなければなりません。

(そんなことわかってるよ!)という高校生も多いとは思いますが、分かっているようで分かっていない高校生がほとんどというのが現実です。

“I’m going to go abroad to study English.”

この何でもない文章を「私は英語を勉強するために海外へ行く予定です。」なんて訳そうものなら、やっぱり、『返り読みをしないことの重要性が、分かっているようで分かっていない。』ということになります。

言うまでもありませんがこの文章、会話なら

①I’m going to go abroad…が先に聞こえてきて、

②to study English.と聞こえてくるのですから、正しく

『私は海外へ行く予定です、英語を勉強するために。』と訳すのが正解で、それ以外はNGです。

とはいえ、そう訳すことを中学校の授業で叩き込まれているわけですから、中高生のみなさんには何の責任もありません。

これは大学入試レベルと言わず、公立高校入試でも大切なルールです(というより愛知県の公立高校入試問題、数年前よりも少し難しくなっていますね)。

例えば

去年のA日程の冒頭の文章がこれです。

『These days , more and more people around the world are thinking about how they produce electricity without destroying their environment.』

20単語…、そこそこ長いですね。

でもこれも訳し方はひとつだけ。

返り読みをせずに『左から右に向かって訳す』、これ以外にはありません。

『最近では、世界中のより多くの人々が、考えている、どのようにして電気を生産するのかについて、環境を破壊することなしに。』

以上です。

これを日本語の文法ルールに従って、いちいち『最近、世界中のより多くの人たちが、環境を破壊することなくどのように電力を生み出すかについて考えています。』

なんて訳していたら・・・、いや、公立高校入試の長文くらいなら何とかなるかもしれませんが、これが3,000単語、4,000単語を超えるような大学受験になると完全にアウトです(※ちなみに共通テストは5,500単語ですね。尋常じゃないです)。

ですので、中学生の段階から、きちんと『音読することで、左から右に読み流すことを矯正』しなければいけないんです。

主語と動詞を意識しながら声に出せば、否応なしに『英語の語順で読み考える』ことになりますからね。

音読が必要な理由はただそれだけです(もちろん、暗記などにもものすごく有効ではありますが…)。

しつこいようですが、大学受験の可能性がなければ、全然返り読みでもOKです。

公立高校入試で合格点を取るためだけならそれで充分ですし、山口が公立中学校の教師ならそのように指導します。

でもですね…、そのために『中学校時代は英語が得意だったのに、高校に入ってから全くわからなくなりました。』という高校生が増えたのも事実なんです。

以前にも申し上げましたが、『新しいことを学ぶよりも、ついてしまった悪癖を取り除くことの方がはるかに大変』なのです。

中学校の定期テストや実力テストなどでは、返り読みなどでも全然得点できてしまうので、ご本人も保護者様も気づかないことが多いのですが、実はその時はすでに取り返しがつかないほど蝕まれてしまっていることだってあります。

そうならないように、もしも何かの都合で塾に来られないのであれば、とにかく騙されたと思って『主語と動詞を意識しながら音読』してみてください!

【本日西高生からいただいた質問】

高校3年生の西高女子2名から質問をいただいたのですが、時間がありませんので今回は一つだけ!

They speak not only to their own time -the relatively small audience for whom they were originally produced- but to worlds beyond, to future generations to a mass society connected by international communications that their creators could not suspect would ever come into being.

とんでもねー長さ!

とはいうものの、この文章も構造そのものはいたって単純。

冒頭の”They speak”でこの文章は終わっています。

『彼らは話しかける』

で、イディオムの”not only A but(also) B”が引っ付いているだけ。

『彼らは話しかける、彼らの時代そのものだけでなく、(ハイフンの挿入句で説明)、はるかに超える世界にも、未来の世代にも、大衆社会にも(国際的な意思疎通により結び付けられた…)』

みたいな感じで、主語と動詞に色んな情報をひたすら足していくだけ。

むしろこれを真ん中や後ろから訳しても、大事故にしかなりません。

末節枝葉の解説はさておきまして、きちんと構造を取ったあとで正しい日本語に変換すると…、

『それらの作品は、その作品の時代、つまり、元々作品が製作された比較的小規模な鑑賞者に対してだけでなく、はるかに超える世界、未来の世代、作者がやってくること自体を想像することさえできなかった、国際的な交流と結びつけられた大衆社会にも語りかけている。』

まだ解説が終わっていないとのことで、模範解答は分かりませんが、まあ多分こんな感じ。

そしてこんなことを言うと身も蓋もありませんが、これは英語の問題ではなく、『国語の問題』です。

英語の語順で理解したものを、日本語に無理矢理戻す作業なわけですから。

まあそれが英語教育の観点から、正しいのか間違っているのかの議論はいったん置いておいて、とにもかくにも英語をマスターするためには『とにかく音読すること』(単語の暗記は言わずもがな)。

そして、偏差値が65を超えるような難関大を目指すならば、英語だけではなく国語の学習も必要不可欠です。

むしろそれこそが難しいのかもしれませんが・・・、と今日は時間がありませんのでこの辺で失礼させていただきます。

大学入学共通テスト本番まで『あと66日!』