前回の続きです!(英作文における注意点)

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中高生のみなさんへ

というわけで、先ほどのブログで『一部の難関大を除けば、英作文の内容までは見ていない』という内容の話をしましたが、逆に言えば、『難関大は英作文の内容まで見ている』ということに他なりません。

そういえば去年、某難関国立大学に合格した卒塾生の英作文対策で、何とはなしにその大学のホームページを拝見したところ...、

『赤本レベルの解答なら大幅に減点する』といった文言が、すごくオブラートに包まれて書かれていました。

つまり、赤本程度のレベルの低い解答では、採点はしませんよということですね(※山口が言ったわけではありません。飽くまでもその某難関国立大学が言っているので誤解のないよう...)。

その大学の偏差値が60を超えていることから、みなさんの志望校の偏差値が60を超えていたら、内容も文法も、ついでに構成(導入⇒論旨⇒結論という流れに一貫性があるのかどうか?)というところまで見られていると考えた方がいいですね。

そしてそれは、一朝一夕にできるものではないということを改めて念を押しておきます。

では、先ほどの続きに戻ります。

【理由の”as”】

高校2年生以上の塾生にはとにかく口を酸っぱくして、『”as”で困ったらとりあえずイコールと思っとけぃ!』と繰り返しております。

もう洗脳ですね(笑)。

実際のところ”as”は面倒くさい単語ベスト10に入ると思います。

なぜなら品詞だけを取っても、

(1)前置詞(中学校で習うのはこれだけ)

(2)接続詞(完全文)

(3)接続詞(不完全文)

(4)副詞

(5)関係代名詞

いや、こんなん面倒くさいに決まってますし、長文で出てきたらあれこれ考えるの面倒くさいですよね。

当然ネイティブスピーカーは感覚的に正確に捉えられるでしょうが、純日本人の我々にははっきり言って無理!

ですので、『長文の”as”が分からなかったら、とりあえずイコールと思っとけぃ!』を塾生には刷り込んでおります。

ただ、具体的な方法については、塾生のみなさんにだけということで、ここでは割愛させていただきます。

それよりも”理由のas”でしたね!

“理由のas”も厳密に言えば”because”とは異なります。

“as”という単語が持つ性質、『イコール』つまり『同時性』が重要になります。

例えば日本語で、『多くの人がコロナウィルスに感染しているため、政府は抜本的かつ経済的な課題に対応する姿勢が迫られている。』

『コロナウィルスに多くの人が感染する』と同時に『経済的課題が浮き彫りになり、その対応が迫られている』みたいな感じですね。

“as”を使うことで読み手は『問題の発生とその対応の必要性が同時である』ことが判断できます。

ついでに言えば前回の”理由のsince”同様に、”as”にも『当然みなさんもご存知だとは思いますが…(旧情報)』的なニュアンスが言外に含まれますので、文頭で使っても全然OKです。

“As more and more people are infected with COVID-19, the government need to deal with radical, economic challenges.”

何も意地悪で(よ~し、読み手を混乱させるために、”because”じゃなくて、あえて”as”を使ってやるぜ!)なんて考えているわけじゃないんですね(笑)。

で、もしこれが長文の中で出てきて、(やっべ...、よく分からんぞこの”as”は...)と思ったら、『とりあえずイコール』でいいんす。

『多くの人がコロナウィルスに感染している = 政府は抜本的かつ経済的な対応を迫られている。』

共通テストみたいに、5,000字を超えるような超長文で、いちいち”as”の判別なんてしてたら、時間がいくらあっても足りませんからね。

他にも色々細々した話はあるのですが、それはまあ塾生にだけお伝えする秘密ということで…。

(※本当は文章で書くのが面倒くさいだけなのですが)

【副詞には前置詞つけない!】

これもド定番のやつですね!

×”I’m going to go to abroad.”

“abroad”は副詞なので、前置詞”to”はつけません。

〇”I’m going to go abroad.”

4年前の旧センター試験の文法問題で出題されました。

2018年センター試験 第2問 問2

Brenda went ( ) to get something to drink.

  1. at downstairs 2.downstairs 3.the downstairs 4.to downstairs

この問題、『見た瞬間に2』を選ばなければなりません。

和訳の必要一切なし。

downstairsは『名詞ではなく副詞』なので、前置詞もつかなければ冠詞もつきません。

なお余談ですが、”to the downstairs”という風に名詞化して使うこともできますが、それは選択肢にないので選びようがないですね。

さらに余談ですが(多分受験では出ない)、都築先生によると『話し手にも聞き手にもイメージができているなら、副詞にも前置詞がつく』のだそうです。

ちょっと物騒なアメリカドラマ『プリズンブレイク』で、リンカーン・バローズが悪役ティーバッグを車のトランクに閉じ込めるシーンがあります。

車のトランクを指さしながら”Be quiet and go into there!”『黙ってそこに入ってろ!』

本来ならば、”there”は副詞なので前置詞”into”はつかないはずですが、バローズとティーバッグの目の前には車があって、トランクを指さしているわけですから二人とも”there”=『車のトランク』と認識できているから前置詞がついたんですね~(※受験ではアウトなんで絶対に使わないように)!

話を戻しまして、先ほどの塾生の英作文の中では下から3行目の”forever”がそれに該当します。

他にも間違えやすい副詞としては、

downtown , yesterday , today , なんかが挙げられますが、これらは都度都度覚えたほうが早いですね!

いや~、しかしそれにしても本当によく書けてます!

中学生がこれだけ書けていれば、もう山口なんかは多少の文法ミスには目をつぶって満点にしてしまいますね!(だから自分は学校の先生には絶対になれないのですが)。

それにしても、この課題を生徒全員に出して、しっかりと添削される中学校の先生方には頭が上がりません。

この長さを全員分見るって...。

あ、山口は普段のブログで、あたかも公立の中学校や高校の先生に対立するかのような発言をしていますが、それは誤解というものです。

考え方も長所も短所も、学校と塾ではまったく異なりますので、当然お互いにマイナスな意見を持っているでしょうが、プラスがあることも事実。

両方のいいところを取って、硬軟両様な対策が取れればベストかなと個人的には思っています。

【プリズンブレイクで登場する受験英単語】

とても健全な中高生諸君にはお勧めできない『プリズンブレイク』(囚人が脱獄するお話)、山口と同じ世代、みなさんのお父さんやお母さんはよくご存じだと思われます。

そのプリズンブレイクのシーズン1で、マフィアのボス『アブルッチ』が、主人公の『マイケル・スコフィールド』に言い放つこのセリフがかっこいい!

“Be sure to take care of this matter. Otherwise, I’ll take care of you.”

すみません、前半はうろ覚えなので怪しいのですが、後半は正しいはず。

『しっかりやれよ、じゃないとおれがおまえを始末する(〇す)ぞ。』

群動詞”take care of “が多義語で、『~を世話する、大事にする ~に気を付ける ~を引き受ける ~を処理する、切り抜ける 自分のことは自分で始末する ~をやっつける、〇す』...といった感じで、いい意味もあれば、後半のような物騒な意味もあったりするんですね~。

アブルッチはおしゃれに、全く違う意味を同じ動詞を使って伝えたんですね、カッコいい!(日常では使えませんが...)。

なお、ここで使われている”will”は、未来の”will”ではなく、『必ず~する!』という強い意志ですね。

イギリス英語だと”shall”の方が使われるそうですので、胸の片隅にでも置いててくれたら嬉しいです。

そんなわけで、洋画や海外ドラマなんかには受験英語がガンガン出てくる...、というか、受験英語が理解できていなければ、はっきり言ってまったく何も分かりません。

ネイティブの日常会話なんて、はっきり言ってまったく聞き取れませんしね。

そんなわけで、英語の基本中の基本となる『中学英語』『高校英語』は、ぜひとも100%を超える理解度を目指したいところです。

その英語に費やした時間と量こそが、大学受験の成否を決めるといっても過言ではありません。

“It is not just how long you study English that counts as to the entrance exam but how you study.

『入学試験に関しては、英語学習の量だけではなく、学習の質も重要である。』

というわけで、新年早々胃もたれ確実なブログが続きましたので、しばらくの間はブログは簡潔に書かせていただきます。

何よりも、大学入学共通テストまで『あと9日』...、ってあと1週間ですやん!

ということは、高校2年生もリアルに『あと1年!』

というわけで、高校3年生のみなさんはとにかく復習オンリー!

新しいことなんてやらなくていいです!

学校の共通テスト演習で、厳しい結果が出ても気にしなくていいです!(ただし直しは完璧に)。

最後の最後まで、ガンガン質問に来てくださいね!

【卒塾生からもチラホラと質問をいただきます】

当塾が英数特化型という性質から、言語系の大学学部に進む塾生が比較的多いのですが、今でも卒塾生からちょくちょく質問を頂戴します。

もういつでもwelcomeですね!

そんな風に質問してもらえると、(ああ、大学でもしっかりと頑張っているんだな~)ということを知ることができて、本当に嬉しく思います。

大学受験までの勉強は、大学での4年間、さらに言えば、社会に出てから何十年も続いていく、長い勉強の素地。

たったの”6年”ですからね。

少なくともその後60年以上は続いていくみなさんの人生を考えると、6年という時間はたったの10分の1しかありません。

その60年を充実したものにできるかどうかは、この6年間(さらに言えば小学校の6年間も含める)にかかっています。

いや~でも本当に楽しそう!

自分の力で勝ち取った第一志望の大学は、それはそれは嬉しいですよね!

でも本当に頑張ったのなら、第一志望じゃなくてもいいですよ。

何を隠そう、山口も第一志望には落ちましたから。

ただ、結果には後悔していませんが、『中学2年の1年間、高校1~2年の2年間、計3年間をまるまるサボったこと』はめちゃくちゃ後悔してます。

もうそればっかりはどうしようもないですからね。

大概の問題はお金やその時の努力で何とかできますが、過ぎた時間を巻き戻すことだけはできません。

そりゃあ山口が今から5教科7科目頑張って、東大に合格できる可能性はゼロではありませんが、限りなくゼロに近いですね。

万が一合格したところで、今取り組んでいることを捨てて4年間大学に通うことなんてできませんし、極めて現実味の無い話であることは間違いありません。

でもみなさんにはできます!

だから今過ぎていく一日一日を、大切に過ごしてほしいと心から願います。

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