英作文の対策はただひとつだけ!

※最初に保護者様へ

英語について、もしもお子様が国立大学や、記述を要する難関私立大を受験する可能性があるのであれば、その対策は遅くとも高校1,2年生、可能であれば中学生から始めるのがベストです。

理由は、日本語と英語は全くその構造が異なるため、日本語に慣れ親しむ時間が長ければ長いほど、また、間違った指導を受ければ受けるほど、その修正が困難になるからです。

もちろん学習するのはお子様本人ではありますが、いかんせん中高生は情報不足ですし、モチベーションにもムラがあったりしますので、ぜひとも先回りして情報を集めていただけたらと願います。

(もちろん言うまでもなく、当塾の塾生に対しては、私たちが万全の対策を取っておりますのでご安心ください。)

【悪天候のせいで、昨日は名古屋へ行けませんでした。】

例えばこんな日本語の英作文の問題があったとします。

ここでもし、

△”Yesterday, I failed to go to Nagoya because of heavy rain.”

などと解答しようものなら、おそらくほとんど点数はもらえません。

もちろん、この文章は完璧な文ですし、間違ってはいません。

公立高校入試の英作文なら満点がもらえるでしょう。

しかしながら、国立大学の二次試験ではおそらく1、2点しかもらえないのではないでしょうか?

(え!正しい英語なのになぜ!!)と思われるかもしれませんが、この英作文の出題者が求めている答えはただひとつ。

〇”Yesterday, bad weather prevented me from going to Nagoya.”

以外にありえません。

ただただしっかりと英単語を勉強していて、『prevent 人/物 from ~ing  Sが人が~するのを妨げる』を知っていれば、すべての受験生が解答できます。

もう少し。

【あの人は溺れている女の子を助けようとして、命を落としたのです。】

これももし、

△”He died because he attempted to help the drowning girl.”

これも接続詞”because”を使っていて、一見よさそうに見えますが、国立大学の二次試験でこれを書いたらほとんど点数はもらえないでしょう(もちろん大学の難易度にもよりますが)。

ここで求められている英文は、

〇”His attempt to save the drowning girl cost him his life.

これしかありません。

もちろん最初の文でも十分に相手に言いたいことを伝えられますが、出題者が求めているのはそれではありません。

ここではしっかりと、『costという第4文型(SVOO)をしっかりと勉強してきたのかどうか?』しか問われていないのです。

ついでにですが、”cost”は仮主語でも使用することができます。

例えば、

『君がこの課題を終えるのに、おそらく3時間はかかるだろうね。』

“It would cost you about three hours to finish this assignment.”

詳細な説明は避けますが、こちらもcostの4文型で、直訳は

『それはかからせるだろう あなたに 約3時間ほど (何がかというと)この課題を終わらせることが。』

最後にもう一文。

【もし塩分を取り過ぎれば、将来高血圧になる可能性がありますよ。】

仮にもしこんな解答をしたとしたら…。

“If you take too much salt, there will be possibility to become high blood pressure.”

これにいたっては0点の可能性すらあります。

ちなみに文法的に間違っているところはありません。

これも詳細については割愛いたしますが、”If”という接続詞には『そうなるかどうかわからないけれども…』というニュアンスが言外に含まれているので、この日本語の文章にはそぐわないのです。

例えば一例として、『ちょっと地図を見れば、今がどこなのか分かりますよ。』という文章を、

“If you glance at the map slightly, you will find where you are.”と書いてしまうと、

『(見るかどうかは分かりませんが)あなたがその地図を見れば・・・』というニュアンスになってしまいます(もちろん、高校入試ならこれでOKですが)。

国立大学が求めている解答はただひとつ。

“A glance at the map will tell you where you are.”のみです。

ちなみに先ほどの文章ですが、ここで求められている解答もただひとつ。

“Too much salt will probably lead you to high blood pressure.

なお、『lead to A =Aをもたらす、Aという結果になる。』は他にも”give a rise (for 人)to A” “bring up A” “touch off A” “set off A” “result in A” “cause A”と入れ替え可能です。

え?

面倒くさい??

いやいやそんなこと言わんと、今本気出して何回も声に出したら、多分覚えるのに5分もかからないですよ!

中学生がこれらを覚える必要はありませんが、少なくとも大学受験では、長文の中でも頻発する表現ですので、絶対に覚えなければなりません。

【記述式の採点をするのは人間、採点者の裁量次第でその基準はいくらでも恣意的に決めることができてしまう。】

もちろん受験生の中には、『ネイティブに伝わるような正しい文章を書いているのに、なんで減点されなきゃいけないんだよ!』と思うかもしれませんが、国立大学の採点者は、『ネイティブに伝わるのかどうか?』などを採点基準にしていません。

ただただ、『中学英語でしっかりと基礎を学んで、高校英語でたくさんの英単語とイディオム、構文を覚えてきたのかどうか?』しか求めていないのです。

例えば長尺(150単語前後)の自由英作文にしたって、『やたらと”I”や”You”, “We”で始まる文章の羅列』を高度な英語の文章だと思えるでしょうか?

言うまでもありませんが、マーク式の問題とは異なり、記述式は『人が書いたものを、人が主観で採点する』のです。

極論字が汚くて、(この解答は読む気がしない)で読んでもらえない可能性だってあります(そんな採点者はいないでしょうが・・・)。

英作文にしたって同じです。

採点者が求める解答以外は減点される可能性があると思って対策を取る必要があります。

ちなみにですが、形式は違えど、ほとんどの国公立大学で英作文は出題されます。

詳しくはご自身で志望校の赤本や青本をチェックしてみてください。

【では、英作文の対策はどうすればよいのか?】

必要なのは以下の通りです。

①中学校の英文法は100%、高校英文法は少なくとも80%は理解しておく

②英単語とイディオムは市販の単語帳すべて覚えきる(できれば高校2年生の冬までに)

③短めの英文を最低300、長めの例文を50~100、隅から隅まで暗記する

これは①~③の順に進めるか、もしくは同時に進めていくことが望ましいです。

一番まずいのは、高校2年生や3年生が時間がないからといって、いきなり③から始めてしまうこと。

おそらくほとんど効果は得られないので、それならやらない方がいいです。

英単語をひたすら覚えて、減点覚悟でも、自分にできる表現で英作文を書いた方がまだましです。

どうでしょうか?

割と面倒くさいと思うかもしれませんし、何か他の方法があるんじゃないの?と思われるかもしれませんが、おそらくこれよりも最短の対策はありません。

【日本語と英語はまったく構造が異なる】

日本語は世界でも類を見ない、極めて稀有な言語でして、例えば『昨日精文館書店で新しい本を買った。』という表現でも、無限に言い換えができてしまう。

『昨日買ったよ!精文館書店で新しい本を。』

『新しい本だよ、精文館書店で昨日買ったのは。』

『昨日だよ、精文館書店で新しい本を買ったのは。』

もう方言なんて入れちゃうと、

『昨日新しか本ば精文館書店で買うたとさね(九州弁)。』

キリがないですね(笑)。

でも基本的に英語の文章は、9割方の文章が5文型に分類されますし、日本語と決定的に違うのは、『割とガンガン無生物が主語になってしまう』ということです。

もうこればかりは、日本語と英語の構造が違うことをしっかりと認識したうえで、たくさんの文章を読んで、声に出して、実際に書いてみる、他にありません。

そもそも私たちだって、日本語を覚えるのに膨大な時間を費やして、耳で聞いて、実際に声を出して、学校では文法を習って、日々語彙を増やしてきたから日本語を自由自在に操れるのです。

少なくとも認識として、『英語をマスターしようとするならば、私たちがこれまで日本語をマスターしようとして費やしてきた時間と、同じくらいの時間と労力をかけてあげなければならない。』と思うべきです。

西尾高校の2年生は、およそ200人が『名古屋大学』を志望しているとのことですが、当然名古屋大学でも英作文は出題されます(最近傾向が変わりましたが…)。

もちろん、今回山口が取り上げたような簡単な英作文は出ません。

英語に限った話ではありませんが、2年生の頃には200人いた名大志望者が、最終的には20人前後の合格者に落ち着く、つまりほとんどの受験生が名大を諦める理由は、『ただの時間不足と対策不足』です。

さらに言えば『認識不足』ですね。

それ以外にありません。

もう時間が残されていない高校3年生はさておき、高校1年生や2年生にしたって、今やるべきことをやっておかなければ、確実に対策する時間がなくなってしまいます。

さて改めてですが、英語についてはいくらでもやれることがあります。

『中学校の英文法を100%にする』『とにかく片っ端から語彙を増やしていく』、これは高校1年生でもできることです。

ただしめちゃくちゃ時間がかかるんですね。

だから今のうちにこんな面倒臭いことは終わらせておいてください。

高校3年生になって、『よし!じゃあ英単語もイディオムも覚えて、高校の英文法も勉強して、精読と速読の練習もして、さらに英作文対策もやらなくちゃ!』なんてことやってたら、英語だけで受験勉強が終わるどころか、英語すら終わらないです。

と、いうわけで、もしも高校1、2年生のみなさんが本気で国立大学や、記述を要する難関私立大学を受験するつもりでいるのであれば、その対策は今からやってくださいね!

【最後に某国立大学の英作文を紹介しておきます】

(1)茶室の窓はヨーロッパ的な意味の窓とは根本的に異なっている。それは外を見るためではなく、外の気配を感じ取るためにある。我々はそこに映る樹木の影がゆれるのを見て外の風を感じ取り、この影が薄くなるのを見て日没を感じ取る。茶室の窓は外の光を抑制して内部に入れることを役割としているのである。

(2)テレビと比べて、本はつつましやかですが、それだけに子どもにとってはわがままな対し方が可能です。気に入った本をいつでも見られるし、ページを勝手にくることもできます。そのうえ、大好きなひとに読んでもらうという楽しみさえあります。

やだなにこれ・・・。

もう日本語がすでに難しいですね。

ちなみにこの大学、英作文よりも長文読解の方がはるかに難しいため、受験生は最も簡単な英作文に先に手を付けて得点を稼ぐのだそうです。

え~と模範解答は・・・、またいつか気が向いたら書いてみますね!