“I was laughed by him.”『私は彼に笑われた。』は果たして正しいのか?(答えは×です)

たま~に山口がやる、自己満足的な『文章で文法を説明するコーナー』ですね。

山口自身、未だに英語の勉強は継続している真っ最中なのですが・・・。

英文法を文章で理解するのは本当に大変です!

この参考書、山口の地元長崎県で英語を指導されている『一宅仁』(敬称略)先生という方が書かれたものなのですが・・・。

とにかく鬼の難易度!

辞書数冊とロイヤル英文法、各種単語帳を手元におきながら学習しているところです!

多分これが生涯手元に置いておく文法書かなと思います(※中高生のみなさんは絶対に手を出さないように!大学生になってから買ってみてくださいね。)

ちなみに、たまに教室にも持ってきていますので、気になった塾生はぜひぜひ山口に声をかけてくださいね!

それでは本題に入ります。

【自動詞と他動詞を完全に理解していますか?】

私見になりますが、『現在分詞、過去分詞』や(そもそも分詞に時制の概念はまったくない)、『自動詞』という言葉ほど、中高生のみなさんの文法の理解を妨げているものはないなと感じます。

例えば、

English, spoken by many people, is the world common language.

ここで使われている”spoken”は過去分詞ですが、別に時制は過去形でもなんでもありません。

『たくさんの人に話されているので、英語は世界の公用語です。』

もちろん普通に現在形ですね。

言うまでもなく、英語は今現在も話されているわけですから。

過去分詞なのに時制は現在とはこれいかに・・・。

とはいえ、今回のテーマはこれではありませんので、先に進ませていただきます。

(※なお山口は、自分の脳内では”現在分詞⇒能動分詞”、”過去分詞⇒受動分詞”と勝手に命名しております。もちろん、文法書などにそのような記載はありませんので悪しからず)。

さて、タイトルにも書かせていただきましたが、

“I was laughed by him.”という文章が正しいと思ったのであれば、かなりまずいかも・・・と思った方がいいです。

※なお、公立高校入試ではそれほど深刻なダメージは受けませんが、放置してしまうと、大学受験の英語学習で100%つまづきます。

【自動詞と他動詞って??】

この質問をすると、ほとんどの中高生は

『えぇっと…自動詞は自分だけで成立して、他動詞は・・・』などと言い出すのですが、そもそも自分だけで成立する動詞の意味が分かりませんね。

もちろん、本人も自分で言ってて理解できていないような状態です。

そしてこれは中高生のみなさんが悪いわけではありません。

ひとりや2人ならいざ知らず、ほとんどの生徒がこのように口にすることを鑑みれば、ほとんどすべての中学校や高校の授業で、このような意味不明な説明がなされているということです。

そして、高校1年生の4月、第5文型を学ぶ上で指導される内容が以下のようなものです。

『前置詞がついた名詞はM句で、主に文を修飾する。そして絶対にSVOCにはならない!』と教わるはずです。

もちろん間違っていませんし、山口も塾ではそのように伝えます。

しかしそれは①のような他動詞の文の話であって、自動詞(ここでは”go”)に同じルールを適用すると、いささかおかしなことになります。

②の解釈だと、口語では『アイウェント』+『トゥ、キオド』と言った具合に、wentとtoの間に不自然な間が入ることになります。

もちろんそんなことはなく、ネイティブスピーカーは”went to”と一息に発音するでしょう。

一方①の文章ならば、”I bought the book”+”at the Seibunkan books.”でもなんの違和感もありません。

だから次のように考えていただきたいのです。

もう少し具体的に自動詞と他動詞について掘り下げてみましょう。

どうでもえぇやんけそんなの!・・・と思うかもしれませんが、それは山口が作成した文章があまりにも簡単だから、そんなことを考える必要がないだけです。

この基本がしっかりとできていないと、次のような文章の構造がまったく分からなくなってしまいます。

Social status, sex age, and the kinds of social networks ★people “belong to” turn out to be important dimensions of identify in many communities. (京都大学過去問より抜粋)

★の位置に関係代名詞が省略されていることに気付き、”belong to”という動詞をヒトカタマリで捉えることができたでしょうか?

さらに、自動詞”belong to”の目的語が欠けた、不完全文であることまで理解できたでしょうか?

自動詞と他動詞を完全に理解していなければ、この”to”を不定詞扱いして、”turn out”に接続してしまう可能性があります。

そうなると、(あれ?主節の動詞が見つからない・・・けどまあいいや。)で先に進んでしまい、まったく理解できないということが起こりえます。

ちなみに訳は、『社会的地位、性別、年齢、所属している社会組織の種類が、結局多くの社会において、その人がどのような人間であるかを判断する上で重要な要素になることが分かる。』(この文章については、最後にもう一度紹介させていただきます)。

話を戻します。

そう、例えばですが上の”I went to kyoto.”という極めてシンプルな文章でも、”went”と”to”を切り離して考えるようになってしまうと、いざ自動詞の文章を受け身にしたときに、勝手に前置詞を消してしまうという現象が起きてしまいます。

×”I was laughed by him.”(⇐本来”laughed”についているはずの前置詞、”at”が消えてしまっているので×!)

〇”I was laughed at by him.”

②の文章は極めて不自然ですし、ネイティブスピーカーは回りくどい言い方はしないでしょう。

本来英語における受け身は、『主語を明確にする必要が無い時』『主語が被害を受ける場合』であることが多いからです。

②の文章を自然にするならば、

②’ Nobody has lived in this house for a long time.

さらにはもっとかみ砕いて、

②’’ This is a vacant house for a long time.”

と言い換えてもいいと思います。

いずれにしましても、もしも②の文章を、

×This house has not been lived by anyone for a long time.

と言った具合に、勝手に”lived”にひっついているはずの前置詞”in”を勝手に省略してしまった場合、100%減点されます。

だからやっぱり、『自動詞』というものは『常に前置詞までをワンセットで捉える』という習慣をつけてほしいのです。

しつこいようですが、”go to A”と言った具合に、前置詞までをワンセットにして一つの動詞だと捉えるようにしてください。

それができれば先ほどの京都大学の英文も、実は何も難しいことはありません。

“go to A”と同様に、”belong to A”『Aに所属する』と考えるだけです。

そうすれば、”belong to A”のAが欠けていることにも、その直前で関係代名詞が省略されていることにも気づくことができます。

ちょっと見づらくて申し訳ございません。

『social net works ★(that) people belong to (目的語が欠けている) turn out to be~』⇒(人々が所属している社会のネットワークが・・・)と言った具合に解釈することができます。

恐ろしいことに、今回長々と話した①自動詞と他動詞、②関係代名詞という単元は、いずれも中学生で学ぶものです。

公立高校入試、特にオールマーク化された愛知県の問題では、この辺の理解が多少ぼやけていても、まあ何となく正解にたどり着ける可能性があります。

しかしその状態で高校に進学しても、おそらくは授業の内容が進むごとに理解ができなくなる・・・、だけならまだいいのですが、誤った方向にどんどん進んでしまうと、もう一度中学生まで後戻りしなければならなくなる可能性が出てきます(※それが高校1、2年生の頃の山口です)。

だから高校生のみなさん、たかが自動詞と他動詞と侮ることなかれ。

そもそも広辞苑に載っている、いわゆる日本語の自動詞と他動詞とは、まったく異なるものなのですから、みなさんは謙虚な姿勢で、1から理解し直す学習姿勢が求められます。

特に冒頭で紹介したような、『自動詞は自分だけで成立する動詞で・・・』などと、言ってる本人もよく分からないような説明をしている場合は非常に危険です。

めちゃくちゃ簡単な文章なら、100%の理解は必要ありませんが、少しでもいい大学に行きたいと考えているのであれば、英語の正しい理解は必須であることを付記させていただきます。