読書が君の学力を飛躍的に向上させる!(※中高生のみなさん、保護者様双方にお読みいただきたいです)
定期的に『やっぱり読書はした方がいいんですか?』『どんな本がお勧めですか?』という質問をいただきます。
まず、これについての答えですが、いつもいつも冗長な文章になりがちな山口のブログ、先に結論を申し上げるならば、①『絶対に読書はやった方がいい(できれば毎日30分)』②『とりあえず自分の興味があるものを読んでください。』ということになります。
それではその根拠について、私見を述べさせていただきます
【既出ですが、学年ビリの成績からでも関関同立合格くらいの学力がついたのは、偏にすべて読書のおかげです】
『中学校のテストで英語と数学で0点を2回ずつ(計4回)』『学年ビリ』を経験したことがある山口ですが、学年ビリというのは相当きついです。
言うまでもありませんが、その学年でビリはひとりしかいませんからね。
もしかしたら『学年ビリの生徒なんて知らない・・・』という方も多いかもしれません。
これは初めて申し上げることですが、うちの母は学校の先生に、『もしかしたら貴宏君は、身体的に何か問題を抱えているかもしれません。』と言われたことがあるくらいですから。
結果そんなことはなかったのですが、でもそれくらいだったということです。
母とは違ってうちの親父は、学校の成績だの進路だのには一切口を出しませんでしたが、なぜだか『毎日必ず本を読む』『その上で今日あったことを含めて、感想文を原稿用紙1枚ずつ書く(計2枚、800文字分)』という謎の苦行を山口に課すようになりました。
これが本当に苦行!
何せ本を読んで何かしら文章を書かない限り、『その日は食事ができない』のですから!(※保護者のみなさまは参考にしないでください)
ただ、物を読む習慣も、ましてや何かを書く習慣もなかったわけですから、最初は本当にひどいもんでした(これについては多分2年か3年前のブログで現物を紹介しております)。
まさに生命の危機、毎日毎日生きるか死ぬかの瀬戸際で必死に文章を書き続けました(ちょっと大げさかもしれませんが)。
しかしながらおかげさまで、文章の精度はさておき、こうしてほとんど毎日、平均4,000字ほどのブログを書くくらいの文章力をつけることができました。
関関同立合格、英検準1級、青年の主張優秀賞獲得などは、すべてその素地によるものと確信しています。
とはいうものの、これだけ自信を持って中高生のみなさんに『読書をした方がいいよ!』と訴えかけても、残念ながらほとんどの場合が1週間と持ちません。
それはなぜなのでしょうか?
【読書をやったところで、必ず現代文の成績が上がるわけでもないし、時間帯効果が感じられないから】
よく『読解力はセンスだから、後天的に上がるものではない。』という声を聞きますが、決してそんなことはありません。
事実、山口は学年ビリの状態から、少なくとも人並の学力を得るには至ったのですから。
おそらくはほとんどの中高生が、『現代文の成績を上げたい!』という理由から、藁にも縋る思いで『とりあえず読書を』と考えているのかもしれませんが、はっきりと言わせていただくならば、『読書をやったところで現代文の成績が上がるかどうかは分からない』というのは事実だと思います。
しかしながら、現代文の成績が上がらなかったとしても、英語や数学をはじめとする『5教科7科目』の総合力は確実に上がります。
『文字を読み、思考し、アウトプットする能力』が確実に上がるのです。
ただ、『活字を読んで思考する』という作業は、毎日の積み重ねが重要になります。
例えば1日本を読んで、次は1週間後というやり方では、効果はゼロとは言いませんがみなさんが期待するような効果は得られないと断言できます。
ちなみに余談ですが、あの野球がめちゃくちゃ強い智辯和歌山高校、実は東大・京大・早慶・医学部に多数の合格者を出す超がつく進学校なんですが、『毎朝10分読書』という試みがあるみたいです。

『たったの10分??』と思われるかもしれませんが中高生諸君、おそらくみなさんはそのたったの10分を毎日はやらないでしょう?
こちらは中高一貫校なので、たったの毎日10分であっても、『6年間で合計250時間』になるのです。
まさに塵も積もれば山となる、ですね。
とにもかくにも、東大や京大などの超難関校に合格者を多数出す進学校が、『毎日読書』を励行しているということは事実です。
【物を読みアウトプットする力は社会に出てからも役に立つ】
これについては学習塾のブログで書くのは憚れますので、鳴かず飛ばずのインスタグラムで更新してみようと思います。
【スマホの画面では読解力は絶対につかない】
スマホというのは、あの手この手で私たちの脳に情報を送り込んできます。
我々が大して考えなくても情報を処理できるように編集されていますので、スマホの画面を見ているとき、私たちの脳はほとんど動いていません。
その辺はぜひぜひ『スマホ脳』という書籍で専門家が存分に語っておりますので、そちらを参考にしてください。
最たる例はYouTubeなどですね。
ま~ユーチューバーというのは再生回数を上げるために、それこそ血道を上げてものすごい努力を積み重ねているのですが、3秒に1回は効果音が流れて、すべてのセリフに字幕を入れるという徹底ぶりです。
そこまでしないと視聴者は見てくれないんですね。
余談ですが、この『セリフに字幕を入れる』というのはダウンタウンの松本さんがやり始めたらしいのですが、『若いやつらはバカになっちゃったから、そこまでやらないと笑いが理解できないんだよ。』と深夜番組で語っておりました。
ともあれ、否が応にも我々の視覚と聴覚に直接訴えかけてくるスマホやテレビ、私たちの学力や思考力に悪影響を及ぼしていることは間違いないでしょう。
【読書は環境から】
正直なところ、山口がどれだけ塾生に『読書は絶対にやった方がいいよ!』と働きかけたところで、その効力には限界があります。
家に帰ってテレビやスマホが自由に視界に飛び込んでくる環境で、遊びたい盛りの中高生が自主的にそれらの誘惑を断ち切って、読書に向かうというのは相当無理があります。
ですので、『スマホは悪いものなんだ』ということを、お父様お母様が率先してお子様に伝えてほしいのです。
その時に、当のご本人がスマホを片手に『なんかスマホ触ってると学力上がらないらしいよ~』とか『いつまでスマホ触ってるの!』などとまくし立てたところで効果はゼロです。
それは働きもしない上司が、仕事を全部押し付けてくるようなもの。
反発を生みこそすれ、自ら主体的に行動する可能性は皆無です。
だからと言って『Wi-Fiを切ってください』『家族全員でスマホを解約してください』などとお願いしたいわけではありません。
お子さんの前では極力スマホは触らない、食事の時はテレビをつけない、うっかりスマホをお子さんの目で触ってしまったら、『あ、スマホ触っちゃってごめんね。』と言いながらお子さんの方を向いてあげるだけでいいんです。
・・・というわけで、やっぱりといいますか、いつも通り冗長な文章になってしまいましたが、本日も受験生の指導と体験授業が控えておりますのでこの辺で・・・。
やはり当面の間、平日の体験授業はかなり厳しいと思われます。
また、現高校2年生の新規入塾につきましては、少し早いですが近いうちに締め切らせていただきます。
大変ご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力いただきますようよろしくお願いいたします。
【余談ですが山口のお勧めの本を何冊か紹介いたします】
こちらは最近読み終えた『大地の子』。
早くもですが『山口が勝手に選ぶ今年読んだおもしろかった書籍、ベスト3』に堂々ノミネート、いや、これはここ数年の中でも一番と言ってもいいかもしれないです。

もちろんその圧倒的な筆力も凄まじいのですが、これだけ専門的な知識をどうやって我が物にしたのか?ただただ頭が下がる思いです。
『白い巨塔』や『沈まぬ太陽』もおもしろかったのですが、個人的には頭ひとつどころか二つ三つ飛びぬけておもしろい作品でした(ちょっと政治色は強いので、その点は賛否分かれるところだとは思いますが・・・)。
とにもかくにも、この『大地の子』という作品はお父様お母様にもお勧めです。
あと個人的にはスティーブン・キングの作品なども大好きで、こちらはすべて所有しております(多分キング作品だけで100冊を優に超えています)。
キングの作品はとても面白いのですが、生来の偏屈さが手伝ってか、結論でとんでもない大暴走をすることがあるので、とんでもない時間をかけて読み続けた結果、最後の最後に裏切られることも多々ありますので万人にはお勧めできません。
何でもキングは、エンディングをまったく考えずに筆を進めるとのことで、そこが逆に面白さにつながっているのかもしれません。
でも読書なんて本当に何でもいいと思うんです。
個人的には太宰治や芥川龍之介なども、現代に生きる私たちが読んでも充分楽しい作品だと思います(※なぜか個人的に、どうしても夏目漱石だけは読めないのですが・・・)。
というわけで、みなさんの思い思いの本を手に取っていただきたいと心から願っております。