塾には通えないけど難関大学を目指しているみなさんへ
いよいよ今日はセンター試験当日・・・。
ということで、邪気を払うためにも今日は早めに出勤し、先日ダスキンの業者さんに教えてもらった必勝法で教室の掃除をしていました。
ちなみにこの時期、風の予防の意味もこめて、こまめに換気するとよいそうです。
換気の際は対角線上の窓を開けるとよいそうで、風の通り道ができて空気がどんどん入れ替わっていくとのこと・・・。
さ・・・寒い!
写真では分からないと思いますが、天井に取り付けている空調用のファンが扇風機のごとく回っています!
でも寒ければ寒いほど、効果的に換気できているに違いない、と思いながら掃除機掛けから雑巾がけ、しめのアルコール消毒まで頑張らせていただきました。
さて、早速今回のテーマである、『塾に通わずに難関大を目指す』ための学習法をお伝えしたいと思います。
山口は文系専門なので、どうしても英語中心の話にはなってしまいます。
そしてもちろん参考にはしていただきたいのですが、独学ですとどうしても客観的な自己分析が難しくなってしまいます。
今回紹介させていただく参考書などは、個人的にはお勧めではありますが、ご自身に合わないと判断したら学校の先生に相談するなどしてほしいかなと思います。
では早速この2冊から。
今塾で中高生のみなさんの指導をさせていただいている自分がこんなことを言うのもおかしな話ですが、山口塾には通ったことがありません。
それに加えて、元々勉強が大嫌いすぎて、中学2年生の頃には学年ビリを2回取るという不名誉な記録を作ってしまいました・・・。
その後紆余曲折あって、何とか無事に進学校に合格できたものの、今度は大学受験レベルの英語にまったくついていけなくなってしまいます。
ビリにはなりませんでしたが、英語の偏差値は40を切ってしまいました。
口に出すのも恥ずかしいというかおこがましいのですが、そんな成績で勉強もやっていなかったくせに(早稲田大学に行きたい!)なんて本気で思っていたのですから、若気の至りというのは恐ろしいものです。
ただ、それがどれだけ無謀なことかは理解していたので、英語の先生に学習法を聞きにいきました。
もう正直に、『今の自分じゃ学校の授業にはついていけないんで、何からやればいいのか教えてください。』と伝えました。
すると、『とにかく単語をやりなさい。』とのことだったので、ひたすら『ターゲット1900』を暗記し続けました。
・・・ま~これは自慢になってしまいますが、半年ほどでほぼ丸暗記しました。
暗記するだけですからね。
理解もくそもありません。
ひたすら書いて声に出して、休み時間も目を通したりするだけです。
誰かの力は必要ありませんから。
やったぞ!
これで英語の偏差値が上がる!と思っていたら・・・。
ほとんど変わらず。
もう本当にあの時の絶望感は今でも思い出せます。
途方に暮れていたときに、同じように英語の偏差値が40くらいだった友人が、急に70近くまで伸ばしたという話を聞いて、今度は彼にそのノウハウを聞きました。
そこで紹介してもらったのがこの2冊です。
もう一度お見せしますね。
・・・ただしこれ、読破するのに最低でも半年はかかるものと思ってください。
めちゃくちゃしんどいです。
初めて目を通した日から、実に20年ほどの時間が経っておりますが、今でも新しい発見があったりします。
とにかく難しいです!
ただ、大学受験の難文を読解するための方法論は、ほとんどここに網羅されています。
手元にFORESTなどの文法書を置いて、分からなければ理解できるまで諦めないという姿勢があれば、必ず諸君に絶大な効果を発揮してくれることを約束させていただきます。
ちなみに、今この教室でも、国公立やG・MARCH以上の大学を希望している塾生の指導に使わせていただいております。
さて、高校時代の山口ですが、実に半年後、いきなり英語の偏差値が70近くまで上がりました。
しかしながらその半年間、少しずつ偏差値が上がっていったわけではなく、ずーっと40~45の間でした。
英語の成績は右肩上がりで上がるわけではありません。
単語や文法、語法・イディオム・慣用表現など、色々なものを積み上げて、ある日突然上がるのです。
途中で心を折られていたら、きっと偏差値も変わらずで、大学受験なんて覚束ないような状態だったと思います。
さて次です。
こちらは会話文やリスニング用ですね。
出版社はZ会です。
先ほど紹介させていただきました、『富田の英文読解100の原則』は、精文館クラスの書店であれば置いてありますが、こちらはあまり見かけません。
なお、こちらは注意点が一つ。
先の『富田の英文読解100の原則』が、痒い所に手が届くような詳しい参考書であるのに対して、こちらはほとんど文法的な解説はありません。
思うに会話やリスニングなので、直感的な部分を重視して、あえてテクニカルな解説を省いたものと思われます。
例えばこちら。
ちょっと見づらいかもしれませんので英文を書いておきます。
“Now that we’re getting accutomed to life in San Jose , I’m thinking about buying a car.”
英文と和訳が書いてあるだけで、文法の解説は一切ありません。
ここでは、評論中心の受験英語ではまずお目にかかることがない、『be動詞 + getting + 過去分詞』という表現が使われています。
詳細の説明は割愛させていただきますが、簡単に言うとこんな感じです。
I’m hungry. 私はおなかがすいている。(中学文法)
I get hungry. 訳は同じ。getがbe動詞の代用をできる。SVCの2文型(高校1年生)
I’m getting hungry. だんだんおなかがすいてきた。
徐々に状態が変化している様子を、『be動詞+getting +過去分詞』で表現できる。ネイティブがよく使う表現で、学校では習わないことが多い(ちなみにFORESTにも載っていません)。
ちなみに先ほどの文章の和訳ですが、
“Now that we’re getting accutomed to life in San Jose , I’m thinking about buying a car.”
『サンノゼでの生活も慣れて来たので、車の購入を考えています。』となりますが、本当に文法的な説明はありません。
ですので一通り文法を終えていて、受験英語では見かけないような表現が出てきたときに(・・・これは何だろう??)と疑問に思えるくらいの基礎的な英語力は必要になります。
でも逆に解説が乏しい分、付属のCDの音源と文章一つ一つに集中できる気がしています。
2020年の教育改革に向けて、一番大きな変化が起こるのが英語です。
これまでの受験英語に加えて、こういったネイティブ独特の慣用表現も少しでも多く身に着けておいた方が良いかと思われます。
さて、今回は個人的にお勧めの参考書を紹介させていただきましたが、世の中には同じくらい優れた良書がたくさんあります。
Amazonのレビューで調べたり、何よりも実際に書店に足を運んで、何冊も見比べて、みなさんにとっての最高の一冊を見つけてもらえたらと願います。
余談ですが、海外の高校と大学で英語を学んできた都築先生などは、冒頭紹介させていただきました山口のバイブル、『富田の英文読解100の原則』ですが、はっきりと『あまり好きではないです。』と言っていました。
何でも文法の説明が細かすぎるため、ガチガチの文法脳になってしまう可能性があるとのことでした。
そして最後に、独学は本当に大変です。
ですので、絶対に心を折られない覚悟を持って、分からなければ分かるところまで遡るという姿勢を崩さずに、毎日毎日勉強してほしいです。
ちなみに山口のデスクの引き出しには、英語と国語だけでこれだけの参考書が入っておりますが・・・もちろんみなさんがこんなに手を出す必要はありません。
私たち講師は、みなさまに指導をさせていただくという立場上、塾生一人1人に合わせた指導カリキュラムを組む必要がありますので、様々なニーズに応える必要があります。
ただ、みなさんは違います。
当然英語だけではなく、数学や物理・化学、国語や社会(場合によっては2教科)もやらなければなりません。
参考書は1教科あたりに2冊程度までにとどめてください。
最後にですが、高等数学について。
東大卒のS原先生、当塾の名大講師軍団に数学で一番お勧めの参考書を聞いたところ、何と完全一致しましたので参考にしてください。
『教科書を超えるものはありません。』
・・・とのことでした。
それでも教科書以外で何か教えて!とお願いしたところ、
『黄チャート、やっても青チャートまでですね。』とのことでした。
ちなみに岡高が青チャート使ってますね。
そんなわけで、センター試験当日で授業が少ないため、大変な長文駄文となってしまいましたが、最後までお読みいただきましてありがとうございました。