社会に出ていない中高生諸君にはピンと来ない話かもしれませんが、10年前は20年前よりも、20年前は30年前よりも生きづらい世の中になっています。

山口自身も直接聞いたわけではないので本当のところは分からないのですが、バブル期（1988年頃）は大卒であれば一流企業の内定が10も20ももらえて、それどころか企業の方から、大学の方へスカウトが来ていたそうで、年収が1,000万円というのは普通だったのだそうです。

今ではなりたい職業ナンバーワンの公務員も、当時は『決まった額しか稼げない！』という理由で不人気職種だったのだそうです。

バブル崩壊後は…今でも衝撃的でしたが、絶対に倒産しないと言われていた証券会社、その中でも四大証券と言われた山一証券が倒産するなど、当時では考えられないようなことが次々に起こり、悪化の一途を辿り今に至ります。

おそらく、この先も良くなることはないでしょう。

少なくとも、ないと考えて備えるべきです。

そんな時、もちろん保険として『学歴』がみなさんを助けてくれる可能性は大いにあるのですが、それだけではなく、やはり中高生の頃に勉強を頑張った若者は、社会に出てからも強いです。

みなさんは今、第一志望のために勉強を一生懸命頑張っていて、おそらく本当に日々きつい思いをされていると思います。

山口もいよいよ人生の折り返し地点に来ましたが、『禁煙』を除けば、人生で一番きつかったのは受験勉強です（すみません…本当は受験が一番きつかったといいたかったのですが、ぶっちぎりで禁煙がきつかったです）。

しかしながら大学に行ってみると、実は中学高校の勉強というものは、大学での学びの準備期間に過ぎなかったことに気付きます。

それでも、大学は高校のようにあれこれ世話を焼いてはくれませんので、学ぶ内容がどんなに高度であったとしても、基本的に放置されてしまいますので、やる気のない学生は勝手に脱落していくことになります。

『大学は楽チンだし楽しいよ！』という声も聞くかもしれませんが、真剣に頑張ったなら、大学受験の比ではないくらい大変なのです（事実、当塾に昨年まで在籍していた岩倉先生は、平日は夜の22時まで名古屋大学の研究室に残り、お盆や年末年始は大学に泊まり込んでいました。そうしないととてもじゃないけど追いつけなかったのだそうです）。

そして大学を卒業して社会に出ると、今度はもっと理不尽な世界が待っています。

正しく頑張ったことも評価されない、一生懸命頑張って作り上げたものが目すら通してもらえない、そんなことは日常茶飯事になってしまいます。

そう考えると、点数や偏差値とはいえ、正しく頑張ったことを正しく評価してもらえる高校受験や大学受験は、なんと平等なのかと思うのです。

そんな一見理不尽にも思える社会の荒波を乗り越えていくために、中高生のみなさんは一生懸命勉強を頑張ってほしいのです。

厳しいことを言えば、勉強程度が頑張れないのであれば、社会の荒波を乗り越える力は身に付けられません。

そして個人的には、例えばスポーツであったり、楽器であったり、何かに真剣に打ち込めるのであれば、必ずしも勉強じゃなくてもいいと思っています。

大昔に、『スポーツ推薦で一流大学に行くのはずるい！』と言ってきた中学生がいましたが、スポーツで大学に行くのは、おそらく勉強で大学に行くのよりも大変です。

一流が鎬を削る中で、さらにトップクラスを維持して、初めて評価してもらえるかもらえないかという世界だと思いますので…。

とにもかくにも、学歴のためだけではなく、『目標のために、主体的に困難に立ち向かう姿勢』を身に付けるために、中高生のみなさんには勉強に打ち込んでほしいです。

経験者は語るではありませんが、山口は本当に勉強頑張っておいて良かったと、今でも毎日しみじみ思います。

中学２年生の頃に学年ビリまで成績が落ちて、もしそのまま頑張ることの大切さにも気づけず、残りの中学高校時代を遊び惚けていたら、今頃はやりたくもない仕事を『生きていくためには仕方ない』とか言い聞かせて、何のために生きているのか分からないような人生を送っていたと思います。

もちろん、何度も言いますが、社会に出ていないみなさんがそんなこと言われても、イマイチピンと来ないと思います。

それならそれでいいです。

もうどこでもいいので、有名な大学の名前をネットで検索してみてください。

そこで４年間、自分の好きな学問に打ち込みながら、同じように高校時代を頑張って過ごした真の仲間と、遊んだり、アルバイトしたり、恋愛をしたり…、充実した時間を過ごしている自分を想像してみてください。

あとは自分次第です。

その目標が、みなさんが頑張るに値する物であれば自ずと行動に現れるでしょうし、そうでもないならそれなりの頑張りしかしないでしょう。

それはみなさんが決めればいいことです。

私達がとやかく言うつもりはありません。

でももしも『やるぞ！』と決めたのであれば、その時はぜひ一緒に頑張りましょう！

しかし毎日毎日好きな勉強とギター三昧の毎日で、本当に人生が楽しいです。

塾生のみなさんのおかげで、私自身、今でも日々成長できていることを実感できています。

いつも本当にありがとう！

今日も一日頑張りましょう！