高校生の主体性をどこまで信じるべきなのか?

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教室長ブログ

毎度似たような内容で大変恐縮ではございますが、昨今の西高生と東高生の記述力の低下に一抹ではなく、途轍もない不安を感じています。



とにかく日本語の読み書きができない。


しつこいようですが、愛知県の公立高校入試がオールマークになってしまったことは大きな原因の一つです。



当然公立中学校の授業や中間・期末テストもほとんどマークが中心、そしてそれに準ずる学習塾の授業もマークに特化したものになりますので、これでは当然高校生の記述力が上がるわけがありません。


人間の脳の力は生まれた瞬間が最高潮で、そこから死ぬまでにどんどん低下していく一方です。


小学生や中学生の期間は脳の発育にとってはまさにゴールデンタイム。


この期間にマーク対策ばかりやっていては、記述力が向上しないのは至極当たり前のことです。




しかしここで中高生のみなさんや保護者様にご一考いただきたいのですが、だからと言って高校生のマーク力が高いわけではありません。


西尾高校の共通テスト学年平均点はおそらくよくて550点ほど(なお、岡高や刈高は700点前後です)、東高はおそらくは500点を切ってしまうと思われます。


これは全国の水準で見ても平均、もしくはそれ以下です。



愛知県の公立高校入試がオールマークになったからといって、別に高校生のマーク試験に対する対応力が上がっているわけではない・・・どころかむしろ下がっているのです。




【西尾高校の教育方針】

これはとある塾生のお母様から教えていただいたお話です。


こちらの塾生が通っている中学校に、西尾高校の先生が西尾高校の校風などを紹介しに来てくれたときのお話です。


『西尾高校は生徒たちの自主性と主体性を重んじ、自由に学習してもらえる環境を用意しています』、みたいな内容だったのですが・・・。


もちろん、子どもたちが主体性を持って学びたいことを学ぶ、これがベストです。


しかし私個人は、それができている高校生は3%くらいだと考えています。


そうじゃなければ、刈谷高校や岡崎高校が、あれだけの猛烈な課題を高校生に要求している理由の説明がつかないのです。


トップクラスの進学校になればなるほど、その高校の先生方はとんでもない質と量の課題を用意している・・・言い換えれば、進学校の先生方は高校生の自主性などまったく信用していないと考えているはずです。



すべての高校生が自主的に学べるのであれば、本来課題など必要ありませんので。


もちろん、超がつくトップクラスの進学校でも、旭丘や開成高校などのように、本当に課題を出さない進学校もありますが、それはもう例外中の例外と言えるでしょう。



話を戻しますが、『中学生が高校に入学して、大学入学共通テストを受験するまでに残された時間は2年と9か月』、公立の中学校で3年間記述対策を怠ってしまった高校1年生にとって、2年9か月という期間はあまりにも短すぎる、このことを高校生のみなさんはもちろん、保護者様にもご認識いただけたら幸いです。


2年と9か月・・・主体性に任せていて果たして大学受験に必要な学力を身に付けられるのでしょうか?


もちろん、今年も西尾高校の上位10%はものすごい難関大に合格していくはずです。


問題は残りの90%、自主性と主体性という名目の下に3年近く放置されてしまった高校生は、恐らく厳しい結果が待ち受けているという現実です。



【もちろん、西尾高校も西尾東高校も素晴らしいんです】

うちの先生方、全員西尾高校・西尾東高校の出身ですからね。


卒業していった歴代の先生方もほとんどそうです。



みなさんものすごい難関大に合格し、一部上場企業の内定を勝ち取りましたので。



ただ先日JALの内定を勝ち取った鳥居先生の例を挙げても分かるように、逆に言えばうちの先生方はどこの高校に通っていたとしても、同じように成功しているはずなんですよね。


鳥居先生は西尾東高校の出身ですが、名城大学の外国語学部に合格。


その後はすべての単位をSで取って、海外研修や海外留学(カナダ)し、就職の際も自分で自分をプレゼンする資料を作成して各企業にプレゼンしていたのです。


そんな素晴らしい人財も西尾高校や西尾東高校にはいます。



・・・さらに言えば恥ずかしながら、自分が卒業した五島高校は、こちらで言うところの吉良高校や一色高校くらいの偏差値ですからね(※それでもなぜか毎年旧七帝大や医学部などの合格者を出しておりますが)。




とどのつまり、高校なんてどこでもいいと思います。


しかしそれでも、やはりものすごい合格実績を出し続けている高校にはそれなりの理由があります。




しつこいようですが、本当に難関大を目指すのであれば、それに見合うだけの質と量の学習が必要になるのは間違いありません。



だからこそ、非進学校に通っている高校生こそ、難関大を本気で目指すのであれば刈谷高校や岡崎高校と同等、それ以上の学習が必要になります。



もう一度念を押しますが、高校そのものはどこだって構いません。




ただどこの高校を選んだのだとしても、それに見合うだけの質と量の学習を積み上げなければなりませんし、自分でそれができないのであれば、それに見合うだけの環境を用意していただきたいと切に願います。


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