どうしても頑張れないときは、休んでしまえばいい
なんだかいつもと違うじゃーん!と思われたかもしれませんね!
(いつもの山口)『(とりあえず)10時間勉強しなさい。』ですから・・・。
でも、それで頑張れる人もいれば、もちろんできない人もいるわけで、だからと言ってそれで優劣が決まるわけでもありません。
確かに、受験というものに定められた時間は有限ですが、それで命を取られるわけではありません。
今回は昔の友人に登場してもらおうかと思います。
あ、もちろん許可はいただいておりますよ!
大阪在住のFP専任講師で、今は個人事業主として事務所も構えている、大西俊弘さんです。
山口の若いころのバンド仲間で、僕は『トシ』と呼んでいました。
このトシ・・・出会ったときはお互い20代だったのですが、その当時彼の学歴は中学卒業でした。
中京大中京高校に通っていたのですが、家庭の事情で中退してしまったとのこと。
しかも今でこそ名門の中京大中京ですが、その当時は(以下自粛いたします)。
一緒にバンドやっていたころは、『でっかいバンドになって大金持ちになりたい!』なんて言ってましたね。
その後いろいろありまして別の道に進み、久しぶりに再会したトシは個人事業主になってました。
平たく言えば社長なのですが、バンドが解散した後は高校に通いなおして卒業し、大検と各種資格を取って、会社勤めをしながら独立する準備を進めて、今は文字通り一国一城の主となったのでした。
もうこのままだといつも通り、語りだすととんでもない長さになってしまうので割愛しますが、今は仕事も順調で家族もできて、立派な家を建てて高級車に乗っています。
トシ・・・大変だったろう??と聞いたら、
『全然!自分がやりたいことだったからね!』
と返ってきました。
人生にはいくらでも挽回するチャンスがあります。
受験って、もちろん大きなイベントです。
どこの大学を卒業したかはある意味資格みたいなもので、一生ついて回りますので、そりゃあ少しでも名の通った大学を出ておいた方がいい。
就職するとき、キャリアアップで転職するとき、残念ながら学歴というものは常につきまといます。
『学歴フィルター』なんて言葉もあるくらいですから。
だけど変な話、そんなものなくても死にはしません。
どうしても今頑張ることができないのであれば、いったん休んでしまっても構いません。
まずは自分ができることを頑張れば良いのです。
大分昔の話ですが、都築先生が担当していた中学生の女の子で、本当に・・・もう本当に勉強が嫌いすぎて、5分と集中できないお子さんがいました。
お母さんは厳しい都築先生に預けることで、精神を叩きなおしたいと思っていたようですが、意外にも都築先生が取った指導方針は予想外のものでした。
『1日1単語覚える』
これだけです。
だけど、これだけは絶対に守ろうと2人で約束したのだそうです。
早速お母さんからはお電話を頂戴しましたが、こちらの意図をしっかりと伝えたところ、ご理解いただきました。
彼女の場合は本当に勉強が嫌いすぎて、今でも限界に近かったのに、ここで『毎日3時間勉強しようね。』『今の成績じゃ第一志望は厳しいよ。』なんて言葉をかけても逆効果だと判断したのです。
第一志望があるならまだしも、彼女の場合はそもそも塾なんか通いたくなかったわけで、いわゆる受験生へかける叱咤激励は、全てマイナスになる可能性があったのでした。
しかし驚くなかれ。
3か月経ったころ、彼女に変化が現れだし、半年後には一週間で200単語覚えられるようになっていたのでした。
彼女自身、それまで真剣に勉強に取り組んだ経験がまったくなく、まったくないから成功体験ももちろんなかったのでした。
でも『1日1単語なら覚えられる!』という成功体験と達成感が彼女の自己肯定につながり、最後の方はいわゆる受験生のように、毎日自習に来て、毎日勉強できるようになったのでした。
山口は塾生全員に『頑張れ頑張れ!』と声をかけます。
冒頭申し上げました通り、受験に残された時間は有限で、ライバルというものが存在する以上、目標を勝ち取るためには君のいろいろなものを犠牲にしなければならないと考えています。
だけどそれがどうしてもできないのならば・・・。
一度休んでください。
もう一度立ち上がれるまで。
その日の勉強がたとえ5分程度だったとしても、『今日は5分しか頑張れなかった・・・。』ではなく、『今日は5分頑張った!』に変えてください。
ネガティブな言葉は君自身をネガティブにしてしまいます。
そうではなく、ポジティブな言葉で、ポジティブな自分を作ってください。
あ・・・誤解のないように伝えておきますが、頑張れる中高生は頑張るんや!
何度も言いますが、どんなにつまづいても休んでも、君の命が取られるわけではありません。
大学に行かなくても、それどころか高校を卒業していなくても、トシのように挽回することはできますから。
ただしトシの通った道というのは、普通の道よりも茨どころか有刺鉄線の道ですけどね(笑)。
でも何とかなるんです。
(いつもと違う感じでしたが)それでは今日も一日頑張りましょう!
PS.トシ、紹介させていただいてありがとう。また暇ができたら飲みにでも行こう!