SVOCはとにかく大切!(高校生編)
奇跡的に進学校に合格した高校生の頃の山口、ただし全教科あっという間についていけなくなってしまい、ビリに返り咲きました。
特に英語と数学の落ち込みは半端なく、もうどうしようもなくなってしまいました。
それもそのはず、ご多分に漏れず高校入試は闇雲な詰め込みで何とかなったのですが、文法も読解も一気に難易度が上がった高校英語には手も足も出ません。
(・・・アラビア語かな??)くらいの感じでしたね。
で、これも結論から!
同じように英語で苦しんでいる高校生諸君は、とにかくどれだけ時間をかけてもいいので『SVOC』を完璧にしてください!
独学では大変かもしれませんが、本気で取り組めば数時間でできるはずです。
でも何となく、その重要性が分からないし、どの高校でも4月くらいにサラッとやって終わってしまうので、(まあ・・・いいや)くらいで先に進んでしまうんですよね。
最初にお伝えしておきますが、SVOCという英語という言語の核心をおろそかにして、『仮定法』だの『分詞構文』だの『強調』だの『省略・倒置』だのが理解できるわけがありません。
ごくまれに・・・、本当にごくまれに300人に1人くらいの割合で、『まあそんなの分からなくても、何となくできちゃいます。』みたいな麒麟児がいるんですが、それは天才の部類。
元々の言語能力が高い人の話ですので、自分がそうじゃないのであれば、比較することはナンセンスですよね。
前段長くなってしまいましたが、早速本題に入りましょう!
次の文章を読んでみて、3分ほど思考してみてください(ただし高校生のみで!)。
あ、単語はどれだけ調べてもらっても構いませんので・・・。
【By causing animals in the wild to stay away from such objects as feces , disgust helps them to avoid being poisoned or infected .】
・・・。
・・・。
3分経ちましたかね??
もちろんこの文章は難しいですし、今回のテーマである【SVOC】への理解が曖昧なら、絶対にまともな読解にはなりません。
単語の意味が全てわかったところで、なんか単語単体の意味がぶつ切りで頭の中に入ってくるだけで、文章にはならないと思います。
そして一つの基準となるのが、冒頭の部分を『引き起こすことによって』と訳してしまった高校生諸君は、今すぐに『5文型』を猛復習する必要があります。
受験生であったとしても・・・むしろ受験生であればこそ、完璧な理解を目指してください。
『言語だから英語のシャワーを浴びまくって・・・』なんてのは、周りに日本人が1人もいなくて、1年以上留学することが決まっている人だけ!
さあ話が元に戻りますが、この文章を『引き起こすことによって・・・』なんて訳した瞬間に記述なら×ですし、読解もできません。
そもそも『野生の動物を引き起こすことによって・・・』ってまったく意味が分からないでしょう??
でも、ここでは『日本語の意味』などという曖昧な基準で話をしているわけではありません。
ターゲット1900を持っている高校生諸君は、76番を検索してください。
そこにこう書かれています。
【cause A to do Aに~させる】と。
でもここではそれを覚えるだけでは不充分です。
これが、【SVOC 使役のget A to do】とまったく同じ形なんだと理解して初めてゴールです。
動詞の中には知覚動詞や使役動詞のように、SVOCの型を取るものがあり、使役の場合は【Oに~させる】という意味になるということを正しく理解しておかなければなりません。
例えば中学3年生の頃に学ぶ、【The news made me sad .】は『そのニュースは私を悲しくさせた。』と学ぶわけですが、やっぱりこれは正しく『SVOCで、そのニュースは させた(使役動詞だから) 私を 悲しい状態に』と理解しておいた方がいいです。
そうじゃないと今回の”cause A to do”もそうですが、”encourage””allow””force””tell””enable”などもまったく同じ形を取り、同じような意味になるということが理解できませんから。
だから”cause”が視界に入った瞬間に、(SVOCの可能性があるからtoがあるかどうか確認しなきゃ!)と思う必要があるわけです。
もう一度英文を見てみると・・・
【By causing animals in the wild to stay away from such objects as feces , disgust helps them to avoid being poisoned or infected .】
・・・とこのようにがっつりtoがあるので、『野生動物を引き起こすことによって・・・?』という謎の文章ではなく、『野生動物に遠ざけさせることによって』という正しい訳が導かれるわけですね。
あとは前置詞句をくっつけてくだけ。
『排泄物などの物体から』
だから直訳すると、『排泄物などの物体から野生動物を遠ざけさせることによって』というふうになります。
読解しているときはこの程度の訳でいいですし、『日本語にしなさい』という問題なら『野生動物が排泄物などの障害物を避けるように促すことによって・・・』みたいに書けばよいかと思います。
どちらにしても、SVOCの用法と意味を知っていなければ、絶対に理解できないことが分かると思います。
ちなみに後続の文章のhelpも実は使役動詞。
こいつは変わり者で、基本原形不定詞なのですが、この問題文のように『to 不定詞』を取ることもあります。
【・・・, disgust(S) helps(V) them(O) to avoid(C) being poisoned or infected .】
英語のままに直読するなら、『不快感は させるのに役立つ 彼らが(野生動物) 毒に冒されたり感染させられることをさけるのに』
きれいな日本語にするのであれば、『野生動物が毒に冒されたり、感染したりすることを避けるのに役立っている』くらいでよいかと思います。
・・・とこんな具合に、大学受験の英語ではSVOCは長文はもちろん、文法でも整序問題でも、会話文でもリスニングでもガンガンでてきます。
(まあ分からないけど何となく・・・。)では手も足も出ないはずなんですね。
くどいようですが冒頭で、(『野生動物を引き起こすことによって・・・?』、まあよく分からないけど、無理やり読んでしまおう)なんてやっている高校生は本当に危険です!
分からないどころか、『誤読』しているのですから!
・・・で長くなりましたが、これらの礎を築き上げるチャンスは中学生の頃に転がっているのです。
これまでも、『中学生の頃はめちゃくちゃ頑張って西尾高校に入ったのに、高校に入ったらまったくついていいけなくなった・・・。』なんて子をたくさん見てきました。
本人たちはそのやり方で高校受験を成功しているので、今さら『今までのやり方は間違っていたから修正していこう!』なんて言われてもにわかには信じられませんよね??
だから手を打つなら早期なんです!
ぜひぜひ体験授業だけでもOKなので、お気軽に教室に来てくださいね!
※文章だと随分長くなっておりますが、言葉にしたら多分15分くらいで終わってしまうものばかりです。
文章で伝えるのは本当に難しいしもどかしい!