お盆も開校しています!
一応ご報告となりますが、お盆休みも開校しております。
例年ですとお休みをいただいているのですが、今年はコロナウィルスでお休みをいただいておりましたので、8月末まで日曜以外は全て開校いたします。
ただ、お盆は少し開校時間が変則的になりますのでご注意ください。
その代わりに、9月か10月に少しまとまったお休みをいただきますので、ご了承ください(決まり次第ご報告いたします)。
【昨日の続きになりますが、”could”を「できた」と思い込むと具体的にどうまずいのか??】
論より証拠で、実際の入試問題を見ていただけると分かりやすいかと思います。
『設問4.下線部(ア)を日本語に訳し、記述解答用紙の所定欄に書け。
(ア)”Either of these situations could occur .” ー(答え)「こうした状況はどちらも起こってもおかしくない。」 -2017年 早稲田大学商学部Ⅲ 』
ものすごく短い文ですが、なんと早稲田大学の問題です。
この訳に少しでも『できた』みたいなニュアンスを入れたら採点してもらえません(0点ということです)。
この問題ではもはや過去形で訳すことも許されず、『可能性がある』『~だろう』と訳さなければなりません。
じゃあ”could”が『できた』と訳すことはないのかというと、もちろんあります。
ただし”can”そのものが口語調であるため、大学入試で使われるような文章ではまず『できた』と訳すことはありません。
しかも”can”という助動詞は、能力的な話題に限定されてしまうので、『昨日終電に乗ることができなかった。』みたいな日本語を英語にする際に、”could”を使うとちょっと不自然な感じになります。
△”I couldn’t catch the last train yesterday .”
〇”I was late for the last train yesterday .”
〇”I missed the last train yesterday .”
〇”I failed to catch the last train yesterday.”
〇”I wasn’t able to catch the last train yesterday .”(※これもあまり言わないとは思いますが、”could”を使うよりはいいかと思います。)
“could”のニュアンスは分かりやすく言えば、『昨日逆上がりができたー!(小学校低学年のお子さん)』みたいなニュアンスでしょうか?
まず大学受験レベルでは、”could”が『できた』で問われることはありません。
婉曲(丁寧も含む)か仮定法以外にはありえないと思ってもらって大丈夫です。
でも本当に恐ろしくないですか??
中学校で”could”を「できた」で叩き込まれると、実際に高校でその違いを説明されても、まず面食らってしまうのです。
場合によっては山口みたいに、1年も2年も脳内が(???・・・)のままの高校生もいるかもしません。
しかしこれは公立高校受験と大学受験のギャップといいますか、弊害のほんの一例です。
『中学生の頃は英語が得意だったのに、高校(特に進学校)に入ってからはニガテ教科になった。』『英会話教室に通っているのに、受験英語では思うように得点が伸びない。』などは全てこれらに起因するものです。
また、ついでにですが、英会話と受験英語はまったく別のものですし、『英会話が生きた英語で、日本の受験英語は間違っている』という風潮もあまりよろしくありません。
両者は別物ですが、両方とも大切です。
英会話を卒なくこなすのと、自分が思っていることを自由に相手に伝えて、相手が気を遣わずに話してくる内容を全て理解するのは別次元のお話です。
とにもかくにも、正しい文法は大切ですし、誤った知識は大学受験を志す英語学習者の障害となってしまうことをご理解いただけたら幸いです。