中学生のお子様の保護者様へ
これは塾生、非塾生を問わず、すべての中学生のお子様のお父様お母様に共有していただけたらと願います。
西尾市内を見渡すと、多くの高校受験対策の塾はあるものの、大学受験を完璧に指導できる学習塾や予備校は少ないように見受けられます。
完璧とは。
例えば旧七帝大や早慶、医学部などの難関大の対策まで取れて、実際にそういう合格実績を持っていることが条件です。
何となく雇ったアルバイトの学生に、なおざりな指導を任せることは、本質的な受験対策とはかけ離れたものであると感じています(※もちろん、大学生の講師でも素晴らしい先生方は沢山います。ただ、その見極めは重要です。)
一方で、公立高校入試対策というのは非常にやりやすいです。
例えばこちらをご覧ください。
こちらは愛知県の公立高校入試、英語の問題の傾向ですが、ここ数年まったく変わっていません。
実のところ、数年どころか10年以上変化なしです。
長文読解の選択肢問題が『一つ選びなさい』から『すべて選びなさい』に変ったという点において一部難化はありますが、問題の形式はほとんど変化がありません。
ただ、問題が簡単なのか?と問われると、全国的に見ても難易度は高めだと思われます。
しかしながら、問題の形式も出題される単元も分かり切ってますので、対策は取りやすいです。
そしてこちらは数学。
こちらはもう英語以上にきれいにほとんど一緒ですね。
英語も数学も非常に対策が取りやすく、きちんとした学習計画に則って学習を進めていけば、まあほぼほぼ公立高校受験で失敗することはありません。
難問も易問も一部を除き、『全問同じ1点』ですので、もしかしたら、『難問は全部捨てて、基礎問題を取りこぼすな!』なんて指導をされる塾もあるかもしれません。
実際のところ、愛知県の公立高校入試は、『78%が1,2年生の単元から出題』されていますので、極端な話、1,2年生の単元さえきっちりやりこめば、偏差値65を超えるような一部の高校を除けば、ほとんどの高校で合格点が取れるはずです。
だから公立高校受験対策の学習塾は非常に多いのです。
逆に大学受験・中学受験などは、受験そのものの難易度が高いので、一気にその母数は減ってしまいます。
【何となくで公立高校受験に成功した高校生がはまる落とし穴】
『中学生の頃は英語も数学も得意で、学年でもトップクラスだったのに…。』
それなのに、西尾高校や西尾東高校に入学して、一気についていけなくなったという話を聞く機会は多いと思います。
一方で、そんなに成績はいいわけではなかったけど、高校に入ってからどんどん成績が上がったという高校生も、少数ではありますがいます。
この差はどこから生まれるのでしょうか?
例えばですが、山口が本当に『公立高校に合格すること』だけを目標にするならば、本当にそのためだけの対策を取ります。
詳細は割愛しますが、乱暴なことを言わせていただくならば、新研究や市販のテキストを隅から隅まで3周、どこまで追い込むかは個々人の努力次第とはなりますが、それだけで岡崎高校だろうが刈谷高校だろうが合格するはずです。
出題の傾向も出る問題も分かり切っていますので。
そして、岡高や刈高だけに難しい問題が出るわけではありません。
愛知県内のすべての中学3年生が、全員まったく同じ問題を解きますので。
こんなに『単語単語!』とガミガミ言っておりますが、『英単語も覚えなくていいよ!』と伝えます。
高校入試ではご丁寧に、難しめの単語すべてにルビが振られて日本語が載っていますので。
ただ、そんな付け焼刃の学習で公立高校に合格して、(なんだ、受験なんて簡単じゃん!)と心得違いをした高校1年生、2年生が、英単語も覚えず、文型や品詞の大切さも理解できず、気づいたら『中学生の頃はできたのに、高校に入ってからついていけなくなった…。』と勘違いをしてしまうのです。
それはついていけなくなったわけではありません。
元々おしなべて、すべての中高生に同じように可能性があったはずなのに、いわゆる小手先の『受験テクニック』に走ってしまい、高校受験は勢いで乗り切ったけど、正しい学習法が分からずに高校生になってしまっただけです。
そしておそろしいことに、それは中学生の時点では気づけないことが多いのです。
ですので中学生のお子様の保護者様、とにかく
①『英単語の暗記』
②『英語を英語の語順で読解する』
③『細かい品詞にこだわる』
この3つを徹底させてください!
逆に言えば、これらをやらなくても公立高校入試は何とかなります。
ですが、本当にその先の大学受験を見据えるならば、上記の①~③は絶対にマストです!
当塾の高校生が毎年偏差値70、80を超すのは、中学生の時点からこれらを徹底しているからです。
誤解を恐れずに言わせていただくならば、私たちは公立高校入試よりも、その先の大学入試の方に、はるかに大きなウェイトを置いています。
上記の三つを徹底していないと、平気で
“I’m going to go abroad to study English.”を『私は英語を勉強するために、海外へ行くつもりです。』と訳したり、
“It is difficult for me to study English.”を『英語を勉強することは私にとって難しい。』と訳したり、
“I was too tired to study yesterday.”を『昨日は疲れすぎていたので、勉強ができなかった』と訳す癖がついてしまいます。
また”I am studying English.”を、『be動詞プラス進行形』という誤った覚え方をしてしまうのです。
(※これらは公立高校受験なら全然セーフです。そして、そのように学校の先生から教わるはずです)
そうなると、高校1年生や2年生になったころ、大学受験用の英語の学習を始める際に、その誤った癖を取り除くところからスタートしなければならず、それは学習においてはまったくのムダになってしまいます。
ですので、『その場しのぎの学習で取った22点(公立高校入試英語)』と『本質的な学習で取った18点』ならば、長期的に見れば後者の方が間違いなくいいのです。
これは決して『だから当塾に来てください!』と言っているわけではありません。
星の数ほどある学習塾の中からどこを選ぶのか?それは個々人の判断にお任せするとしても、『正しい学習法』逆に『目標達成にそぐわない学習法』が存在することは事実です。
重ねて申し上げますが、『公立高校入試対策が間違っている!』と言いたいわけではありません。
公立高校に合格することが最終ゴールで、特に大学受験を考えていないというのであれば、そんな回り道のような学習をする必要はありません。
ただし少しでも大学受験を視野に入れているのであれば、これはもう大学受験に合わせた学習を、中学生の頃からするのがベストです。
厳しいことを言わせていただくならば、中学受験を経験しているような中高生は、小学校4年生くらいのころから、大学受験を目標とした勉強を一貫して継続しています。
それが子どもにとって、良いのか悪いのかはさておき、大学受験ではそういった高校生がライバルとなることは知っておく必要がありますし、私たち大人はそのアキレス腱に備える必要があります。
普通に考えれば、大多数の中学生は受験を経験しておらず、何も分からないままに高校生になっていきますので。
中学生のお子様のお父様お母様、今が大切なんです。
今必要なことをやるかやらないかで、お子様の大学受験の成否が決まると言っても過言ではありません。
そして高校生のお子様の保護者様、今お子様の偏差値が55を下回っているならば、それはかなりお子様がその教科をニガテとしているということです。
その芽は早い段階で摘まなければなりません。
5文型はどの高校でも高校1年生の4月に学ぶものですが、それを完璧に理解している高校生はそう多くありませんし、英単語の重要性を知っている高校生もまた然りです。
その状態で…英単語も英文法もままならない状態で、高校2年生、3年生になって、偏差値が50を下回ってしまうと、どんなに遠回りに感じても、また最初からやり直さなければなりません。
もしも今、英語の偏差値が55を下回っているのであれば、それは今の学習法が間違っている可能性があることを最後にお伝えさせていただきます。