学年ビリだった山口がお伝えしたい正しい英語の学習法

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雑談

おかげさまで多くの中高生に指導させていただく機会に恵まれています。

 

ありがたいことに、中高生のみなさんから『分かりやすい』と思っていただけているようですが、その理由はいたってシンプルです。

それは自分自身が学年でビリを取るくらいの学力しか持ち合わせていなかったからです。

 

英語にいたっては二度ほど『0点』を取ったことがあります。

しかも中学2年生のときに・・・。

 

それでも関関同立や、英検準一級に合格するくらいの英語力を身に着けることは充分に可能なのです。

本当に成績が優秀なお友達やライバルの学習法は、それは参考になるでしょうが、もしかしたら英語がニガテだと感じている君に本当に必要なのは、山口の学習法の方かもしれません。

 

 

ではお伝えさせていただきます。

まずは先に高校生の方から。

 

 

月並みにはなりますが、最優先されるのは一にも二にも英単語です。

もうこれはマスト。

 

高度な英文法を完璧にマスターしても、それだけでは残念ながら君の英語の点数が第一志望のボーダーラインに達することはまずありません。

 

ただ、ここでそんな当たり前の話をしても何にもなりませんし、そもそも英単語やイディオムの暗記というものは一人で孤独に頑張るものですから、塾に通わなくてもできるものです。

 

ここでお伝えしたいのは、基本的な文法を100%マスターするということです。

具体的には『自動詞と他動詞を完璧に説明できる』⇒『5文型の簡単な短い例文を5つ覚える』⇒『これらを踏まえて、関係代名詞、接続詞、関係副詞を同じく100%説明できるようにする』『させる系他動詞を踏まえて、現在分詞と過去分詞をマスターする』

 

たったのこれだけです。

そしてこれはやろうと思えば数時間でマスターできます。

 

多くの高校生の面談をさせていただいて感じるのは、これらの基本的な文法がマスターできていない高校生があまりにも多いということです。

 

一つには、学校の集団授業ではこれらを伝えきる前に、次々に難しい単元に進んでしまうということが挙げられます。

 

ただし、『自動詞と他動詞の違いが分からない』状態で『関係副詞』の説明を受けても、100%何も理解できません。

 

同じく『現在分詞と過去分詞の違いが分からない』状態で、『分詞構文』が理解できることもあり得ません。

 

 

 

具体的に少し例を挙げてみます。

 

I know the girl who can speak English.

 

もちろんこの文章を訳せない高校生はいないと思います。

 

『私は英語を話せるあの女の子を知っている』

 

余談ですが、これくらいの短い文章でも、正しく『私は知っている ⇒ あの女の子を ⇒ (どんな子かというと)英語を話せる』と、きちんと左から右に訳す習慣をつけておきましょう。

では次の例文。

 

The boy whom you met at the station yesterday goes to Nishio high school.

 

さっきの文章よりは多少ややこしく見えるかもしれませんが、これも何とかいけるでしょう。

 

『昨日駅であなたがあったその少年は、西尾高校に通っています。』

 

もちろんこれも左から右に向って訳してください。

 

『その少年は(どんな少年かというと)あなたが昨日駅で会った少年は 西尾高校に通っています。』

 

 

さてこの文章、極端な話文法が全く分からなくても、何となく訳せてしまうはずです。

しかしこの二つの文章を、しっかりと完璧に『自動詞と他動詞の違い』『関係代名詞と接続詞』を文法的に説明できないと次の文章はまったくお手上げのはずです。

 

It is only when a man is able to give up a dream that he has long valued or an advantage that he has long enjoyed that he is set free for higher  dreams , for greater advantages.

 

は!?

 

いやいやいきなり全然違い過ぎでしょう!・・・と思われるかもしれませんが、最初に紹介した二つの簡単な文章を完璧に説明できるならば、この文章も絶対に訳せます。

 

まず最初の一文目。

 

I know the girl who can speak English.

 

ここで大切なのは『関係代名詞whoが必ず先行詞を取ること』『その後に続く修飾句は、必ず主語か動詞の目的語が欠ける』ということです。

厳密には、whoは主格を現すので、主語が欠けます。

とりあえずこれだけです。

それでは次・・・。

 

 

The boy whom you met at the station yesterday goes to Nishio high school.

 

この文章も何となくではなく、完璧に文法的な説明をするとすれば、

『関係代名詞whomも先行詞を取る』『whom以下の修飾句は必ず動詞の目的語が欠ける』

この2点です。

 

この2文に共通して大切なのは、『関係代名詞では修飾句では必ずSかOが欠けた不完全文になる』という点です。

 

I know the girl who can speak English. (Sがない!)

 

The boy whom you met at the station yesterday goes to Nishio high school. (他動詞metの目的語がない!)

 

特に2文目が完璧に理解できていないと、短い文章は訳せても入試レベルの長い文章は訳せないということが起こります。

この文章は元々、

 

The boy goes to Nishio high school.

 

『その少年は西尾高校に通っている』

 

この『その少年』を説明するために ”whom you met at the station yesterday ”がくっついてきているのです。

 

The boywhom you met at the station yesterdaygoes to Nishio high school.

※飽くまでもメインは青字の部分『その少年は西尾高校に通っている』です。

 

 

これが分かっていれば3つ目の文章も分解できます。

 

 

It is only when a man is able to give up a dream that he has long valued or an advantage that he has long enjoyed that he is set free for higher  dreams , for greater advantages.

 

他動詞valueの目的語が欠けているから、このthatは先行詞dreamを修飾する関係代名詞。

彼が長く価値を置き続けてきた夢』と訳す。

 

 

 

It is only when a man is able to give up a dream that he has long valued or an advantage that he has long enjoyed that he is set free for higher  dreams , for greater advantages.

同じく、 他動詞enjoyの目的語が欠けた不完全文なので、このthatも関係代名詞と考える

長く享受してきた強み』と訳す。

 

さて、それでは最後のthat。

 

It is only when a man is able to give up a dream that he has long valued or an advantage that he has long enjoyed that he is set free for higher  dreams , for greater advantages.

 

このthatは先行詞を取っていませんし、その後に完全な文章が続いているので、少なくとも関係代名詞ではありえません。

 

ここでは説明を割愛しますが、強調構文Itの本主語になります(接続詞thatと考えても差支えないと思います)。

 

・・・とまあこんな具合に、確かにこの文章はとても長くて難しいのですが、基本的な『自動詞と他動詞』『関係代名詞』についてしっかりと理解さえできていれば、何とか読解の糸口を見出すことができます。

 

逆に言えば、その基本ができていなければ、手も足も何も出ないことでしょう。

 

訳は頭から訳すとこんな感じです。

 

『それ(It)は人が長いこと価値を置き続けてきた夢や、長く享受してきた強みを諦めることができたときだけなのだ。(冒頭のそれとは)人がより高い夢や大きな強みに向って解放されるのは。』

まとめると、

『人は長いこと価値を置き続けてきた夢や、享受してきた強みを諦めることができたとき、初めてより高い夢や大きな目標に向かって解放されるのだ。』

となります。

 

 

 

長くなりましたが、英語がニガテだからこそ、基本を完璧に理解することにこだわってください。

そしてそれ自体は、当塾なら10時間もあれば可能です。

 

もちろんその先の末節枝葉の文法を理解していくには、さらに時間をかけていく必要がありますが、何をおいても基本が最優先です。

それなくして、入試レベルの長文の読解はありえないのですから。

 

そして最後に励ましの言葉です。

英語で0点を取るくらいの学力でも、これくらいの理解はできるようになるのですから、そうじゃないみなさんはもっと簡単にマスターできることをお約束いたします。

英文法は諸君を苦しめるツールではありません。

 

むしろ逆で、英語に苦しんでいる君たちをこそ助けてくれる最良の友なのです。

 

断言しますが、英語は100%成績が上がる教科です。

 

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