教育にはお金がかかるもの
タイトルのままですと誤解を与えかねませんが、当塾は『基本的にお金の負担が増えることのないよう』努めている塾です。
しかしながら、教育というものはどうしてもお金がかかるものですし、必要であればかけるべきだと考えています。
お金をかけないようにするためには、中高生のみなさんが何とかして自学自習で、受験を乗り切るために必要な知識を得ることが重要となりますが、ひと昔前と違い、『今は塾に行くのが当たり前の時代』になっています。
端的に申し上げて、中高一貫私立や、ごく一部の公立高校(岡崎高校、刈谷高校など)を除けば、公立高校の授業だけで、大学受験に対応できるだけの学力を身につけるのは困難になっています。
これは何も『高校の指導が行き届いていない』と言いたいわけではありません。
ただ、高校の指導というものは、基本的に『大学入学共通テストで合格ラインに達する』ことを目標としており、その先の旧帝大(愛知県内ならすべての国公立です)や医学部などの二次試験、早慶などの難関私立の問題に対応できるような指導はしていないのです。
理由は簡単で、高校の授業は集団授業ですので、大多数に合わせた『偏差値が50~55くらいの層』に合わせた、クラスの7割くらいが理解できる授業をやらざるを得ません(岡崎高校や刈谷高校が授業で東大や京大の過去問を使用しているのは、ただ単純にクラスの半分くらいはその授業に対応できているからです)。
一部の『東大や京都大学を目指している層』に焦点を合わせても、クラスのほとんどが理解できないため、飽くまでも教室全体のレベルに合わせた授業をするしかないのです。
それが各高校の合格実績に現れています。
厳しい話、名古屋大学や名古屋工業大学などの合格実績がなければ、その高校からそういった大学に合格することは難しいのです。
これは山口が主観で嫌なことを言っているのではなく、ただ単に数字が物語っています。
だから、そういった合格実績がないのであれば、これはもう学校以外の何かを求めるしかありません。
もちろん、中学高校とすべて公立で、塾というものに一度も行くことなく、東京大学に合格してしまう篠原先生のような人間もいますが、それはもう数千人に一人とかの話です。
そもそも彼の場合は、小学校3年生くらいから、意欲的に主体的に勉強をする習慣がついていたので、そんな超マイノリティと比較することそのものが間違っています。
それらを踏まえた上でですが・・・、今でこそ夏期講習などの案内はほどほどの山口ですが、前職では普通に50コマとか100コマという無謀な講習の提案をしていました。
多分今当塾に通われている塾生の保護者様には想像もつかないでしょうが・・・。
でもおそらく、万が一もう一度前職に戻るようなことがあれば、同じように50コマ100コマの講習を提案しているかもしれません。
理由はただ一つ、前職では『駆け込み寺』のように、中学3年生、高校3年生が夏休み前後に殺到していたのです。
受験まで残された時間は半年、もちろん彼らのほとんどが学習習慣がなく、学力貯金がほとんどないような状態ですので、普通の受験生が3年6年培ってきたものを、たったの半年で何とかしようという提案になるのですから、正直100コマでも200コマでも足りないのです。
それがもう本当に嫌で嫌で・・・、だから今の塾では早めに入塾制限をかけさせていただいています。
・・・と、たった今ですが、何ととある塾生から大学受験全勝の報告をいただきました!
いや~こんなブログを書いておきながらなんですが、彼は入塾のタイミングが遅かったため、正直入塾をお断りさせていただこうか悩んでいたのですが・・・、体験授業の感触から(残された時間は少ないけどもしかしたらいけるかも??)と思い、入塾していただきました。
しかしまさか全勝とは!
この後教室に来てくれるようなので、ぜひぜひ体験談を書いていただこうかなと目論んでいます。
さて話を戻しまして。
だからこそ当塾は、宿題や課題、教室でのルールなどを厳しく設定しています。
お月謝などは極力抑えて、長い期間をかけて学習習慣さえつけてしまえば、50コマ100コマの講習など必要ありません。
そうなると、できるだけ早期に目標を定めて学習習慣をつければ、出費は抑えられますが、後になればなるほどお金はかかってしまうということになります。
そして厳しいことを言えば、いくら早期に来ていただいても、ただただ授業を受けるだけで漫然と過ごし、学習習慣もまったくつかないようであれば、同じように講習などでお金がかかってしまいます(当塾はそれをしたくないので、学習意欲がない塾生にはおやめいただいております)。
【教育にお金をかけるメリット】
ただ、たとえ教育にお金をかけたとしても、それに見合うメリットがなければまったく意味はありません。
お金をかけた対価というのは、当然ですがその後の生涯年収ということになります。
これについては、今はネットでいくらでも検索できますので、『大卒 生涯年収』などでお調べいただけたらと存じます。
もちろん、大学に行かなくても立派に独立し、大卒者よりも収入が多いという人もいますし、東大卒でも就職できないという人もきっといるでしょう。
でもそれはごく一部の少数派の話ですし、相対的に見て大卒者の方が年収が高いことは明白です。
あまりあてにはなりませんが、ヤフーニュースでこのような記事がありました。
この記事はまだまだ続くのですがこの辺で。
つまり大卒であるか否かで、生涯年収は『5,000万円』もの差がついてしまうということになります。
そうなると、教育費は多少かかっても、十分に費用対効果と時間対効果を得られるということになります。
当塾の保護者様達とお話していても(本当にしっかりされているな)と実感するのですが、みなさんおそらくこれまでにしっかりと学習資金というものを用意されていて、塾にどれくらいまでお金を使うのか?また、お子様が大学に進学した後にかかるご予算までしっかりと考えておられることが分かります。
そしてこの記事だと、あたかも『大学に行ったか否かで格差が生じている』ということを問題にしていますが、厳しい話、個人的には(そりゃあそうでしょう)と思うのです。
当塾を選んでくれて、みんなが遊び惚けているときにやりたいことも我慢して、2年も3年も一生懸命に努力したうちの塾生達と、駅前でたむろして何の努力もしなかった高校生のその後の人生が同じであってはならないと思うのです。
いや、『山口め!なんて嫌なやつだ!!』と思われるかもしれませんが、
こんだけ一生懸命頑張った高校生たちが幸せにならなくてどうするの!?彼ら彼女達が幸せになるのは当たり前じゃん!・・・と自分は思っています。
また、大手学習塾が多数ひしめき合う西尾市で、当塾を信頼して選んでくれた塾生諸君と保護者様に申し訳が立ちません。
自分は当塾で頑張ってくれているみなさんに幸せになってほしいのであって、『勉強を頑張った子もそうじゃない子も、みんな平等にハッピーになろうぜ!』なんてことはかけらも思っておりません。
お金の話は下世話な話ではありますが、中高生諸君が大人になって、やりたい仕事を一生懸命頑張って、素敵な伴侶を見つけて何不自由ない幸せな家庭を築くためには、やはり経済的な豊かさは絶対に必要なのです。
そして、その経済的な豊さを得るためには、『学歴社会』『偏差値偏重主義』にどれだけ異議を唱えようが、ここ日本では勉強を頑張って大学へ行くことが最短ルートで特急券なのです。