この2か月間、こんなものを作っていました(続き)
これまでにも早稲田・慶應、名古屋大学、医学部、そして昨年度は一橋大学、名古屋市立大学と超難関大合格者を出してきた当塾ですので、今までにやってきたことに対する確固たる自信はあったのですが、個人的にはこの2か月間、それがことごとく打ち砕かれました。
改めて、まだまだ学ぶことがあるのだと実感させられましたし、この2か月間で自分が学んだことを来年度以降の塾生に伝えられることに喜びを感じています。
朝方書いたブログの延長なのですが、この2か月間はこんなものを40章分作っていたのです。
文字数にして5万字以上。
山口が30年前に書いた卒論以上の分量です。
その一部がこんなのです。
(※内容的には、比較級の王者『クジラ構文』は強い肯定の意味を表すことがある、というもので、ほとんど山口の主観によるものです。また、クジラ構文の理解が100%じゃないと、読んでも毒にしかなりませんので、少しでも怪しそうであればこの先は読まない方がいいです)





こんなのを40章分・・・、プラス彼の記述添削もやっていたわけですが、まあ本当にありがたい。
これを彼ひとりのために作った、となれば明らかにキャパオーバーなのですが(※何せ3時間ほどかけて山口が作成したものを、彼は10分ほどで理解してしまいますので)、実はそうではないです。
現時点では結果的にそうなっていますが、ここで山口が学んだ内容を、これから山口の授業を受けてくれるみなさんに還元することができますので。
自分の未熟さを改めて痛感させられて、この2か月間でものすごく成長させていただきました。
自分のこだわりなのですが、山口は参考書や問題集に書いてある説明をそのまま引用するのは好きではありません。
それで済むのであれば、とても優秀で頑張り屋な当塾の塾生達ですから、その参考書や問題集を渡せばほっておいても自分でやってくれます。
それでは安くはないお月謝をいただいて、うちを選んでもらった意味がありません。
『英語や数学がニガテなんです・・・』って中高生はもちろんですが、刈高や岡高で常に上位10位以内をキープしている塾生のニーズにも応えなければならない、常々そう思っています。
そんなわけで、今年度の受験はまだまだこれからが本番なのですが、一先ず受験対策の区切りはつきましたので、少し早いですがこれだけの成長の機会をいただけたこと、本当にありがとうございます。
そしてこの1年間学ばせていただいたことを、来年度以降の塾生諸君にも、余すことなくすべて伝えていきます。
自分たちも全力で応援しますので、塾生のみなさん、一緒に頑張りましょうね!
(上の内容をただの文字にするとこんな感じです。見づらくてすみません)
【32-(5)】
People seeking money are quick to make use of the latest discoveries and promote them to the desperate-for-a-cure market, regardless of how remote the connection between the discovery and any likely health benefits might be. Exposing yourself to radiation in the hope of feeling better was no more ridiculous than, say, drinking what amounts to a few teaspoons of plain water as medicine, which is called homeopathy and is extremely popular today.
★これは正直、山崎先生よりもよりも自分の方がうまく説明できる自信があります!(いや、本当に)
(山口の駄文)
“Wizardly is no more exiting than “Pokemon” is (exciting) !”
これは果たして『”Wizardly”が面白くないのはポケモンと同じくらいだ。』…なのでしょうか?
(“Wizardly”…何それ?)と思うかもしれませんが、ポケモンとその面白さを知らない人はいないはず。
そうなんです。実は私たち日本人も、『否定の言葉を使ってより強い肯定を表現することがある』のです(こじつけ)。
この英文の真の意味は、『”Wizardly”はあり得ないくらい面白いよ!ポケモン級だって!』、なのです。
(まずは京都大学の過去問を復習)
New discoveries may conceivably lead to dramatic , even “revolutionary” shifts in the Darwinian theory , but ①the hope that it will be “refuted” by some shattering breakthrough is about as sensible as ②the hope that we will return to a geocentric vision and discard Copernicus . (2002年)
※おそらく見覚えがあるのではないかと思います。
この英文に関しては『ただの原級比較』なのですが、『①のhopeと②のhopeが果たして同じくらいsensibleなのか?』という問題でした。
①のhope⇒『ダーウィンの理論が何か衝撃的な大発見によって、誤りであると証明される期待』
②のhope⇒『天動説に帰り、コペルニクスの地動説を捨てるという期待』
①と②双方とも、”sensible”どころか”absurd(ばかげている)”内容です。
今回は原級比較だったわけですが、いずれにせよ英語の比較構文は『比較対象によってその内容が決まる』というものでした。
(1)He is old. 『彼は年寄りだ(多分60歳以上)。』
(2)He is as old as I am. 『彼は私と同じ年齢だ(18歳)。』
※つまり恐らく、『比較級の文だろうが原級比較の文だろうが、内容がポジティブなのかネガティブなのかは比較対象によって決まる!』・・・と言うことなのだと思います。
(全訳)
『数々の新たな発見は、ダーウィンの進化論における劇的な、いやむしろ「革命的な」変化に至るかもしれないとは考えられるが、ダーウィンの理論が何か衝撃的な大発見によって「誤りであると証明される」のを期待するのは、天動説に帰り、コペルニクスの地動説を捨てることを期待するのと同じくらいばかげている。』
そういえば、文法書などでクジラ構文について説明されるとき、このような例文が引用されることがあります。
(a) He is no taller than I am.
(b) He is not as tall as I am.
この2文はどちらも同じ意味なのだと。
つまり、クジラ構文にせよ原級比較にせよ、根っこのところでは『AもBも同じである』と言っているのではないかと。
ただ、”no”という強い言葉を使っているため、9割方否定の意味になるけど、ごく稀に強い肯定の意味になるのではないかと自分は思いました。
そこで冒頭の駄文に戻ります。
(例文)『”wizardly”の面白さはあり得ない(あり得ないは本来否定表現)って!ポケモンと同じくらい面白いよ!』
多分”wizardly”というゲームについて知っている人はほとんどいないと思います。
しかし『ポケモン』を知らない人はいないでしょう(あの篠原先生もハマっているくらいですので)。
そして私たち日本人も、『あり得ない』という強い否定の言葉を、強い肯定の意味で使うことがあるのです。
“Wizardly” is no more exciting than “Pokemon” is!”
『”Wizardly”はマジであり得ないくらい面白いよ!(みんな知ってる)ポケモン級だって!』・・・といった感じだと思います。
これを踏まえてもう一度先ほどの英文を確認してみましょう。
【32-(5)】
People seeking money are quick to make use of the latest discoveries and promote them to the desperate-for-a-cure market, regardless of how remote the connection between the discovery and any likely health benefits might be.
(1)Exposing yourself to radiation in the hope of feeling better was no more ridiculous than, say, (2)drinking what amounts to a few teaspoons of plain water as medicine, which is called homeopathy and is extremely popular today.
(1)『気分が良くなることを期待して我が身を放射線に晒すこと』
(2)『ただの水数杯分を薬として飲むこと』
どちらも全開でありえないほどばかげた話だと思います。
ですのでこの部分は『(1)気分が良くなることを期待して我が身を放射線に晒すことは、ただの水数杯分を薬として服用するのと同じであり得ないほどばかげているのだ。』
(全訳)
『金儲けをもくろむ人は最新の知見にすぐ手を出し、治療法を心待ちにする市場に売り出す。その発見と期待される健康上の効果の関係がどれだけ希薄でも関係ないのだ。気分が良くなることを期待して放射線を浴びるのはばかげていたが、ただの水を数杯分、薬と称して飲むことだって同じくらいばかげている。これはホメオパシーと呼ばれ、現在では非常に人気が高い。』
・amount to A : 『Aに相当するもの⇒ただのA』
※あとは山崎先生が用意してくれた各英文をチェックしてみてください。
そういったわけで、クジラ構文にせよ原級比較にせよ、単純に見た目で肯定なのか否定なのかを決めるのではなく、飽くまでも内容で判断する姿勢が必要なのだと思います。
本来であれば、クジラ構文はノンストップで否定文!…なのですが、私たちが強い否定を使って強い肯定を表現するように、クジラ構文にもその可能性があるのだと懐に忍ばせておく必要があると感じました。
(※改めまして、こういった貴重な学びの機会をいただきまして本当にありがとうございました。
次の授業が最後になりますが、一緒に全力で頑張りましょう!)