『先生と前日に勉強したところがセンター試験で出ました!』
こんにちは!
昨日の授業で、指導させていただいております東高生からこのような報告をいただきました。
『先生と前日に勉強したところがセンター試験で出ました!(英語)』
あ・・・当たり前じゃん!(・・・あれ?どの問題だっけ・・・)
いやいやもちろん分かっていましたよ?
そう、センター試験前のブログでもお伝えさせていただきましたが、直前の直前まで頑張った生徒には、こういうことが起きるのです。
たかが2点、されど2点。
毎年補欠合格で多くの高校生が涙を呑むのです。
そしてこれも先日のブログでお伝えさせていただきましたが、センター試験の直しは必ずやること。
確かに同じ問題は出ないでしょうが、自分がどんなところが弱点で、それをきちんと克服して私立大学や国立二次に立ち向かっていけるかどうかは非常に重要です。
では前置きが長くなりましたが、そのセンター試験で見事にヒットした問題を解説させていただきます。
というより・・・これは普通に出ます。
南山、愛大、中京、名城、関関同立やG・MARCHを受験する予定で、本問を間違えた生徒、また正解したけどなぜ他の選択肢がダメなのか、100%説明できない生徒諸君には、ぜひ目を通していただきたいです(というわけで、ここから先は中学生は読まなくても大丈夫です。まだ習っていませんからね!)。
それではスタート!
2018年 センター試験 第2問 (語法問題)
問6 Our boss was sick at home , so we did ( ) we thought was needed to finish the project.
①how ②that ③what ④which
さて、先にお伝えしておきますが、この手の問題は訳す必要がある問題と、まったく訳す必要がない問題に分かれます。
本問は後者で、日本語の意味などまったく関係ありません。
したがって見ただけで、できれば10秒くらいで答えたい問題です(センターや私立の問題は時間との戦いですので・・・)
しかしこういった練習や直しでは、理解しきるまでたくさん時間をかけてください!
時間をかけないのは、飽くまでも入試本番の話です。
さて、選択肢を見てみると、関係詞がずらっとならんでいるので、この問題は関係代名詞や関係副詞、接続詞の問題であることが分かります。
次に見るのは英文そのもの。
Our boss was sick at home , so we did ( ) we thought was needed to finish the project.
soという単語から(あ、so~that構文だ!)と思って『that』を選んだ生徒もいたのではないでしょうか?
しかし思い出してみてください。
so~that構文で、so とthat の間に入るのは、『形容詞か副詞』でしたね。
この問題でthatを選択してしまうと、間に入るのが『we did』となり、主語と動詞が入ることになってしまいます。
では、『関係代名詞や接続詞、同格のthatは入らないの?』という疑問が出てきますが、絶対に入りません。
関係代名詞のthatは必ず先行詞が必要となります。
本問では動詞didと、空欄の直後のweの前に名詞が存在しないため、先行詞を必要とするthatはどうやっても入りようがないのです。
so we did ( ) we thought was needed to finish the project.
この理由から、関係代名詞のwhichも選択できません。
関係代名詞whichも必ず先行詞が必要となります。
(例文)They live in a house which stands on a hill. (ここでは名詞a houseが先行詞)
逆にwhatは先行詞が必要ない・・・というよりも、先行詞がある場合は絶対に使えない関係代名詞です。
『先行詞なしで使うことができて、直接文全体の主語や目的語、補語になれる』という性質があります。
(例文)I don’t know what you mean.
what you meanという名詞のかたまりが、他動詞knowの直接の目的語になっているのです。
もう1つ、what you mean のmeanも他動詞です。
他動詞であるにも関わらず、直後に目的語を取っていないため、このwhat you meanというかたまりは『不完全なかたまりである』と認識しておく必要があります。
完全な文にするならば、what you mean it. です
ここでもう一度本文を見てみましょう。
so we did ( ) we thought was needed to finish the project.
was neededという動詞がきちんとあるため、その前の部分は主語にならなければならないことが分かります。
so we did ( ) we thought was needed to finish the project.
つまり、『主語になることができて、先行詞を取らず、不完全な文で使用できる関係代名詞はwhatしかない』ということになります。
ん?
howですか??
そう、確かにhowも先行詞なしで、名詞のかたまりをつくることができる単語です。
ただしhowは『関係副詞』です。
仮に関係副詞の意味がピンとこなくても、『関係副詞は完全な文を形成する』とだけ覚えておいてください。
(例文)That is how he succeeded in buisiness.
このように、howが作るかたまりは直接補語になることができて、先行詞を取りません。
大切なのは、howが作る名詞のかたまりは、必ず完全な文になるということ。
このhow以下のかたまりで登場しているsucceedは自動詞のため、ここでは目的語がなくても完全な文章となっています。
ここでセンター試験の本文に戻ってみましょう。
we did ( ) we thought was needed to finish the project.
なんだ、we thought と書いてあるから主語も動詞もあるじゃん、と思われるかもしれませんが、thinkは他動詞のため、本来直後に必ず目的語が必要となります。
I think it とか I think that のような感じです。
ここでは we thought の後に目的語となるものがないので、不完全な文章ということになります。
ですからこのセンター試験の文章に置いては、
『先行詞がない ⇒ 動詞であるwas neededがあるので、その前のwe did ( ) weの部分は名詞のかたまりを作り主語になる ⇒ didの直後に先行詞がない ⇒ thoughtの目的語が欠けているから、不完全な文章』
・・・と考えていって、最終的にwhatを選ばなければならないのです。
和訳なんてまったく関係ありませんし、ただなんとなくで選ぶ問題でもありません。
え!
たったこれだけの問題に、こんなに考えないといけないの??
と思われたかもしれませんが、一度理解をしてしまえば、本番では本当に10秒もかかりません。
ただしゼロの状態から理解をするまでには、人それぞれでしょうが多少の時間はかかります。
ただ、うちは完全マンツーマンなので、仮に『関係詞がまったく分からないよ!』の状態からスタートしても、1時間もかからず理解できます。
今もしピンと来ないのであれば、それはこの解説が文章だからです。
文章だけで理解できるのであれば、世の中に塾や予備校・・・いや、学校すら必要ありませんよね??
直接の指導であれば、ここに書いた内容を理解するのに、本当に1時間もかかりませんよ!
そしてセンター試験の語法問題系の参考書を開いていただければ分かりますが、1問にここまでスペースを割いて解説しているものは皆無です。
そんなわけで、無料の体験授業は随時受け付けております!
いつでもお気軽にお問合せくださいね!
さて最後にもう一度・・・。
今回のような品詞の問題は、絶対に南山大学、愛知大学、中京大学、名城大学、淑徳大学などの私立大学で出題されます。
絶対に出ますよ?
本番はラッキーパンチでいいんです。
それがまぐれ当たりでも、1点は1点ですから。
ただし練習の段階では、100%理解する努力が必要です。
今からでも遅くないので、過去問や去年解いた模試などの直しは徹底的にやってください。
もし解説を読んでも分からないのであれば、学校の先生や周りのお友達に質問してください。
当然、塾生諸君は、当塾の講師に必ず質問に来てくださいね!
本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。