ズートピアの続き

カテゴリー :

教室長ブログ

いつものごとく、あ~だこ~だと脱線してしまいましたが、話半ばで終わっていた児童映画『ズートピア』で出てくる一節です。



一番下の文章ですね。


“It won’t just be your dreams getting crushed.”


これはなかなかパッとは出てこないはず。


このズートピア、児童向けの映画ですので、もちろん5歳前後のネイティブスピーカーは理解できています。


ただ私たちは日本人は、英語とはまったく真逆の言語『日本語』に10年以上どっぷり漬かってしまったので、この一見簡単そうなセリフもピンと来なかったりします。


私たち日本人がこのフレーズを理解するためには、

・『仮主語の”it”』(中2)
・『助動詞willは”必ず~する”という意味』

・『justやonlyの遠隔修飾』(高2)

・『get O C(使役)』(高1)

・『仮主語の”it”における真主語は、”ing”でも受けることができる』(高1か高2)


・・・とまあこういったものを理解しておく必要があります。

もちろん、しつこいようですがネイティブスピーカーは、このような文法のことを考えなくても感覚で理解できます。



【ガチガチ文法で解釈するとこうなります】




中学2年生で学ぶ『仮主語の”it”』はみなさんご存知だと思います。


It is easy to speak English.

『英語を話すのは簡単だ。』



実はこの”It won’t just be your dreams getting crashed.”も同じです。



この文章をこうするともっと分かりやすいはず。

“It is not just you to get crashed.”

『潰されるのはあなただけではない。』

つまり、仮主語というと私たちは真っ先に『不定詞』を思いつくわけですが、『不定詞の代りに現在分詞を使ってもいいよ!』というルールがあるだけなんですね。



しかしなぜでしょうか?


どっちでもいいのであれば、それこそ

“It won’t just be your dreams to get crashed.”と言ってもらった方が、少なくとも私たち日本人には分かりやすそうです。


それについてはジーニアスかなんかにこう書かれております。




(2)にこのように書かれています。

『doingであ後から思いついたことを分詞構文のように付け足すことができる』


分詞構文は高校英語で学ぶ単元ですが、まあふわっとこんな感じです。



“It won’t just be your dreams…”『それ、決してお前の夢だけってわけじゃないぞ!』と話し始めて・・・、


“getting crushed”『潰されるのはな!』みたいに後から付け足したんですね。



もちろんしつこいようですが、ネイティブは文法のことなんて考えてないでしょう。

私たちが日本語を話すときに、細かい文法のことを考えたりはしないように。



というわけで、山口は折に触れて『受験英語だけなら英会話などは必要ない』と申し上げておりますが、それは決して英会話を下げているわけではありません。


現実的にかなり大変なんです。


もしもみなさんが本気で『スピーキングもリスニングも完璧にしたい!』と思うのであれば・・・。


英単語の暗記や文法の勉強などで不平不満をこぼしてはいけません。


信じられないほどの膨大な時間と労力を単語の暗記と文法の理解に捧げて、さらにその数倍の時間と労力を『話す』『聞く』に費やしてください。


その覚悟が無いのであれば、受験英語だけに留めるべきです。



よくネットなどで『一日15分聞き流すだけで英語がペラペラに!』なんて文言を見かけたりするわけですが、逆に考えてみてください。



『一日15分、聞き流すだけで日本語がペラペラになりますよ!』なんて日本語教材があったら、(は?そんなわけないじゃん!)と思いますよね??


そう、そんなわけないんです。



だからみなさんが受験英語も頑張って、さらには英検やTOEFL、IELTSなどの4技能系の試験を受験するのであれば、全てを英語の学習に捧げてください!





【購入したのはハゲ薬だけじゃないですよ!】

せっかくなので普段愛読している『スティーブン・キング』の原書を何冊か購入しました。



シャレにならん・・・。

とてもじゃないですが、受験英語の比ではないですね。


でもこうやって目の前にたくさんの本があって、楽しみながら学べることは本当に幸せです。


そしてそれを塾生のみなさんと共有できるのですから、これに勝る幸せもないですね。


そんなわけで中高生のみなさん、とにかく本を読むこと!


新高校1年生のみなさん、精文館書店に行ったら赤本や青本の解答解説を読んでみてほしい。


当り前だけど字しかないから。


そしてそれをみなさんが自分で書かなければならない。


オールマークだった公立高校入試とは、山口と大谷翔平くらいの差があると思ってもらっていい。



Monthly Archives

月別記事