夏の夜、本当にゾッとするお話

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教室長ブログ

昨年の春、鬼籍に入った私の父長則なのですが、頑固一徹、『The 九州の親父』って感じでした。



その父は、特に勉強しろだの、大学に行けだのそういったことは一切言いませんでしたが、『本を読め』だけは徹底重視しておりました。



もう耳にタコができたかもしれませんが、山口の成績が一番どん底だったのは中学2年生の頃。


数学と英語で0点を2回ずつ取った経験を持っているわけですが、だからといって国語が良かったわけでもありません。


『0点は取ってない』、というだけで、国語も常に一けた台の点数でした。




特にそんな成績でもうちの親父は何も言いませんでしたが(※逆に母親はめちゃくちゃうるさかったです)、そんな父も『本をたくさん読んで、自分の言葉で文章を書けるようになれ』ということだけはしつこかったです。



とは言っても、そこは中学2年生の山口、そんなことやるわけがありません。



そんなわけで、『毎日何かしら本を読み、毎日なにかしら原稿用紙に書き留める』、という苦行を強いてきたのです。



長則が仕事から帰るまでにそれができてなければ『その日は食事抜き』。



いや、もう今だと社会問題ですよね。



そうして強制的にやらされた作文修行だったのですが、中学2年生の9月くらいに山口が書いていた文章がこれです。





ひどいよひどすぎるよ・・・。


日本に来て3か月くらいの外国人でももうちょっとマシな日本語書いてるよ・・・。


大体、川に鯛やウナギ、サンマは生息してないよ・・・。




まあ今の自分が読んでも信じられないですね。


本当に自分が書いたのだろうかと。



そんなことはさておき、自分で望んだことではありませんが、とにもかくにも『毎日本を読み、必ず文章を書く』、という行為を続けた結果、今くらいの国語力、英語力にはなりました。



ただ、高校に合格した瞬間に、再び全力でサボりまくってしまったので、全教科偏差値30くらいまで下がってしまいましたが、この『文字を読み、文章を書く』という土台があったからか、受験期には『英語と国語の偏差値は常時80前後』を維持できるようになっていました。



というわけで、毎度のことですが山口が言いたいのは、『英語と国語は山口のようなバ〇でも100%上がる』ということです。



この2教科は所詮言語ですので。



日本語に限れば、幼児でも子どもでも、ホームレスでもベルサウォークなどで屯している高校生でも、誰でもしゃべってますから。




ただし簡単にというわけではありません。



一日たりとも欠かさず、常に本を読み、必ず自分の言葉で文章を書き続けるという努力は必要です。



ただ、誰でもできることですし、誰にでも効果が現れます。



ところがこれだけ念を押しているのに、中高生のみなさんは1カ月と続けられません。



恐らくは数学などと違って、はっきりと目に見えて問題が解ける、自分の力がついている実感が得られないからでしょう。



当り前の話ですが、『やらなければゼロ』です。



そのくせに、『どうやったら現代文の読解力が上がるでしょうか?』という質問をいただくのですが、それは『野球の練習はしたくないけど甲子園に出たいんです』というのと同じくらい愚かな質問です。



とにかく本を読み続け、自分の手で文章を書いてみてください。



たとえうまくいかなくても、やり続けることに意味があります。





【日本語の文章の読解力が上がらない限り、英語の偏差値も絶対に上がりません】


もちろん、『どちらも言語だから』という理由も挙げられますが、それよりもこちらの方が深刻です。



『難関大レベルの英文法を理解しようとするのであれば、普通に日本語の読解力が必要になる』、ということです。



例えば次の英語の解説に目を通してみてください。



(『知られざる英語の素顔』ー山崎竜成著ーより抜粋)


俗に言う比較構文で出てくる『クジラ構文』についての解説なのですが、見るべきところは英語ではありません。



普通に日本語の文章が難しいのです。


≪『AとBの関係は上図の左のようなものだと思われているが、実は右側なんだ』というのがこの構文の意味合いです。この図に示されるように、差がなくなると、結局Aは期待値より下がることになりますから、結果として、『B程度に過ぎない』というマイナスの意味を帯びやすいのです。お気づきの通り、このタイプは文の真実性ではなく、文中で表現される性質の程度を比較して、その程度が同じと言っています。僕はクジラをメタ比較と呼ぶのに対し、こちらのno比較級thanは『(普通の)程度比較』と読んでいます。≫



いわゆる、大学受験英語でもかなり難しい部類に入るクジラ構文に、さらに二つの例外があるということを図示して説明してくれているのですが、おそらく日本語の読解力が無ければ、この説明を理解し、さらに読解と英作文に反映させることは相当厳しいです。



そうなんです。


山口は普段、『英語の基本は英単語の暗記!』と口を酸っぱくして申し上げておりますが、そんなことは当たり前の話であって、実際大学受験レベルの英語を何とかしたいと本気で願うのであれば、相当な量の学習と読書が必要になるのです。



これが高校2年生や3年生から始めて間に合うわけがない。



絶対に間に合わないです。


だからせめて、君のスマホの時間を減らして、その時間を読書に充ててください。



そんな程度の努力も惜しんで、『○○大学に行きたい』とか、図々しいにもほどがありますよ。





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