危機感を持てるかどうかで大学受験は決まります
何を当たり前のことを・・・と思われるかもしれませんが、実は結構な数の受験生、そして保護者様が危機感を持っていません。
そしてどういうわけだか、当塾の刈高や岡高で学年30位以内をキープしている塾生ほど危機感を感じています。
先日岡崎高校2位の女の子に、『何か不安はない??』と尋ねたところ、『1年生の頃に勉強しなかったことが不安で・・・』と返って来ました。
逆に模試の結果で偏差値が55を下回っている高校生、毎回D判定やE判定が出ている高校生ほど危機感を持てていません。
そりゃもちろん、自分なりの危機感はあるのでしょうが、山口の目で俯瞰すれば全然ないように見えてしまいます。
【大学受験にワンチャンとかないからね?】
オールマークの公立高校入試なら、ちょっと4択がヒットしまくったらワンチャンあるかもしれませんね。
でも難関大でそれは起こりようがありません。
解答がほとんど記述ですので。

合格する受験生がこれだけの解答を作ってくるのに、きちんと勉強しなかった受験生がどうやって『ワンチャン合格』できるんでしょうか?
もちろん言うまでもなく、解答用紙を埋めりゃいいってものではありません。
その大学側からすれば、『うちの過去問もろくにやって来ずに、適当に思いついたことかいただけなの?』としか思われませんし、ほとんど得点をもらえないのは言うまでもなく、極めて印象が悪いです。
意地の悪い山口が試験官なら、『他教科も見るに値しない』と判断し、その受験生はその場で門前払いです(※事実、そういう大学もあります)。
もう一度念を押しますが、どういうわけだか結果を出している塾生ほど危機感を持っていて(※保護者様も含め)、未だ結果が出ていない中高生ほど危機感を持っていない、受験本番では何かが起きて自分は合格できると期待しているのです(※当塾にはいないと思いますが、もしいるのであれば、違う塾を探された方がいいです)。
【難関大の席はまず中学受験組が埋めていく】
折に触れて、私は『難関大の席は中学受験組が先に埋めて、残った僅かな席を公立進学校組の上位陣が埋めていく』と言っています。
そうなんです。
残念ながらどうあがいても、大学受験においては中受組が圧倒的に有利なんです。







『(二月の勝者)より抜粋』※続きが気になる方は、ぜひ原作でチェックしてください。
本当に中学受験ってこんな感じです。
一般的に中学受験のスタートは小学校4~5年生と言われていますが、つまり10歳くらいの子どもたちが、第一志望合格のためにそこらの高校生以上に一生懸命頑張っているんです。
そして中学受験に必要となるお月謝が『平均10万円前後』。
そこに短期講習や合宿なども加わってきますので、年間大体300万円ほどかかると言われています。
保護者様も必死です。
自分は難関大の席はまず彼らや彼女たちが埋めて当たり前だと思っています。
開成や灘、筑駒や麻布、女子御三家などが圧倒的な合格実績を誇っているのは、シンプルに彼らや彼女たちが、小学生の頃から凄まじい努力を積み上げいるからです。
でもいいんです。
その残った席を全力で取りに行けばいいだけですので。
しかしです、そんな彼らや彼女たちですら不合格になることがある厳しい世界、危機感を持てないって論外だと思うんです。
山口はよく、『高3が一生懸命勉強するのは当たり前。そこでは差がつかないから高1の4月から全力で頑張るべき』と言っています。
本当のところ、高校1年生の4月でも遅いくらいだと思っています。
【中学受験組は不幸ではありません】
これも何度かお話していますが、私は帰省して今の仕事の話を同級生にすると、『そんな受験マシーンにさせられて、子どもがかわいそう・・・』という意見を聞きます。
確かにですね。
自分ももし、もういちど小学生や中学生に戻れたとしても、こんな苛烈な受験勉強はやりたくないですね。
また同じように、地元の海で遊び惚けてしまう思います。
だけどだからといって、中学受験組の子どもたちや保護者様が不幸だとは思いません。
プロ野球選手を目指して、小学校1年生から野球漬けの男の子を不幸だと思うでしょうか?
ショパンコンクールを目指して、3歳の頃から毎日6時間ピアノの練習をしているピアニストは果たして不幸なのでしょうか?(自分はやりたくありませんが・・・)
勉強の大切さも知らずに遊び惚けている小学生、中学生、高校生は果たして幸せなのでしょうか?
山口からすれば、近い将来、それも2,3年後には誰でもできるような仕事しか残っていなく、低賃金で働く羽目になるであろう、駅や商業施設で遊び惚けている高校生の方がよっぽど不幸に見えます。
たったの数年を、危機感も感じずに好き勝手生きてしまったがために、残りの70~80年を棒に振ってしまうわけですから。
そして山口は、何も難関大に合格することが全てとも思っていません。
たとえば当塾のあいり先生などは、山口の力不足で第一志望に合格させてあげることができませんでした。
相当悔しかったのでしょう、試験直後はずーっと涙が止まらなかったんです。
でも中学時代、高校時代を一生懸命頑張ったあいり先生でしたから、その後立ち直って見事南山大学に合格、その後はラオスの子どもたちを支援するODA団体に籍を置いて、貧しい子どもたちを救うために青春を捧げたんですね。
そんな人財だからこそ、企業の人事もあいり先生の本質を見抜いてくれます。
見事某プライム市場の内定を勝ち取ったんですね。
それこそ周りは『東京一工早慶』みたいな連中ばかりだったそうです。
これは篠原先生も言っていましたが、『中学生や高校生の頃に、何かを頑張るということが大切。その一つが勉強であって、何も頑張った経験がない若者は、その後社会に出ても何をどう頑張ればいいのかわからない』のだそうです。
だから勉強を頑張ることは不幸じゃないです。
危機感を持って努力することも不幸ではない。
むしろ本当に大切なものが何なのか、分からずに無為に青春時代を過ごすことの方がよほど不幸だと私は思います。
【本当に課題出なくても大丈夫だと思いますか?】

ごめんなさい!
校長先生何度もつるし上げてすみません・・・。
でも、課題も出ていないのに、どうやって自主的に頑張るんでしょうか?

『自らの学習状況をきちんと把握して、どんなふうに学習を進めたらいいかを試行錯誤しながら、自分の最善の方法を見出していくこと』
確かにそれができればベストでしょうし、社会に出てから必要な力だとも思います。
でもできます?
公立中学校に通って、オールマークの公立高校入試対策しかやってなくて、さらに言えばその社会経験も積んでいない高校生が、どうやって自分に最善の学習法を見つけて実行することができるんでしょうか?
むしろそれができるのは中学受験組です。
灘や開成では課題が出ないのは、彼らはすでにその段階を小学校の頃に体験しているからです。
ただしそんな彼らでさえも、鉄録会という東大京大専門塾に通っていて、そこでは膨大な量の課題が出ているということは知っておいて損はないかもしれません。