ゾッとする話・・・(英語)
こんにちは!
本日は担当している刈谷高校生の塾生の男の子(高校1年生)の授業の日、夏の課題考査の結果が返ってきたとのことで(ドキドキしながら)目を通して見たら・・・。
うん、まずまずですね!
正直彼の英語力を考えたらもう少し取れるかなという印象ですが、刈谷高校で上位陣に食い込んでいるので、個人的には文句なしです。
落としているところも、イディオム系と難易度がかなり高めの長文なので、問題なしです。
ただおそろしい・・・、この問題は普通に公立中学校の授業を受けてきた子には、絶対についていけないような作りと難易度になっています。
いわゆる『返り読み』です。
公立の中学校で教わる『返り読み』の習慣がしみついてしまった子供たちは、残念ながら相当厳しい結果が出ているはずです。
厄介なのは、愛知県の公立高校入試問題程度なら、この『返り読み』でも高得点が出てしまうことです。
当たり前の話ですが、公立高校の先生方のお仕事は、最優先されるのは『第一志望合格』なので、正直先生方が間違ったことをやっているわけではありません。
ただ残念ながら、公立高校合格のみに目標をしぼった英語学習をやってしまうと、高等英語には絶対についていけません。
それは今手元にある、刈谷高校1年生の得点分布を見れば明らかです。
まだ入学してから半年弱しか経っていないのに、なんと390名中83名が35点以下です。
刈谷高校に合格しているということは、この35点以下の83名も、間違いなく中学時代は9割以上得点していたはずなのです。
そう。
公立高校に合格するための勉強をしていた中学生は(これは学校や塾は関係ありません)、どれだけその時に高得点が取れていても、たったの半年弱で高等英語にはついていけなくなってしまうのです。
もちろん、今から挽回していくことも不可能ではありません。
不可能ではありませんが、その不必要なさかのぼりと修正をしている間に、ライバルたちとどんどん差がついていくのです。
言うまでもありませんが、刈谷だろうが西尾だろうが、岡崎だろうが一宮、明和だろうが・・・入ってからその中でさらに序列ができていくのです。
高校受験はもちろん大切ですが、本当に大切なのは入学してからです。
改めてしみじみと思いますが・・・彼が中学生の時に先取りして、高等英語を一通り教えておいて本当に良かったと心から思います。
刈谷高校の英語の先生から、次のようなメッセージが残されています。
『・・・。逆に平均点以下の物、特に35点を下回った者には、相当の奮起を求める。一生懸命努力して得点できなかった者も一定数いると思うが、中には速読英単語の問題をすべて白紙で解答するなど、全くやる気が感じられない者もおり、非常に残念であった。』
正直問題全体を見渡しても、絶対にこれは授業でやってないだろうなという問題も見受けられるのですが、そんなの関係ないですよね(ちなみに無生物主語、否定の倒置、関係代名詞の非制限用法などが出題されています)。
じゃあ受験で、『いや、習ってなかったから解けませんでした』なんて言い訳しても、『そうですか。じゃあウチは諦めてくださいね。』と言われて終わりです。
特に英語や数学などは、中学時代は得意だったのに、高校に入ってから一気についていけなくなってしまった・・・なんてことはよくある話です。
そう考えると大切なのは高校3年生ではなく、むしろ高校1・2年生なのです。
高校3年生なんて、誰でも死に物狂いで勉強するわけですから、この時期に差がつくことなんてほとんどないです。
高校1・2年生の時にできる限りアドバンテージを取ってしまい、追い上げられても突き放していく、これが理想です。
そのための準備は中学時代にできます。
英語を頭から読む、文型を理解する、なんてことは中学生でも、なんなら小学生でもやろうと思えばできます。
間違った学習法が身につく前に、正しい英語の学習法を身に着けてほしいと強く願います。
※最後に繰り返しになりますが、公立の中学校の英語の先生の指導が間違っていると言っているわけではありません。
私立の中学校と違い、教科書も指定されていて、指導法も全て決められている上に、最優先される目標が『公立高校合格』なわけですからそうせざるを得ません。
山口が先生方と同じ立場でも、(これは間違っている)と思いながら『返り読み』の指導をすると思います。
本日も最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。