先取り授業の大切さ
久しぶりのブログです!
いや~お昼開校で余裕で毎日ブログが書ける!・・・なんて思っていましたが、授業準備などに追われてまったくそんなゆとりはありませんでした。
さて、そんな中今日は中学生の塾生の男の子の夏期講習があったのですが、がっつり『分詞構文』をやりました。
分詞構文といったら、高校生でもニガテとしている生徒が多く、高校生嫌いな単元ベスト3に入る厄介な内容なのですが、しっかりとマスターしてくれました。
ちなみに1位は『倒置・省略』、2位は『強調構文』ですね。
でも、そんな単元を中学生がやる必要があるのかと言われたら、即答で『あります』とお答えします。
逆に不必要な理由はあるのでしょうか??
例えばの話、『高校入試にそんな難しい内容は絶対に出ないよ!』なんて声が聞こえてきそうですし、実際に出ません
ですが、難しい内容を理解できれば、高校入試レベルの問題はものすごく簡単に感じます。
高校生の塾生達にに、彼らが受験した1、2年前の実際の入試の問題を解かせてみると、10分程度で解いてしまいますし、『あれ??こんなに簡単だったんですね。』と返ってきます。
その差はたったの1、2年ですよ??
中学生に高校の内容はできないという先入観があるかもしれませんが、それはすべて取っ払ってください。
そもそもですが、公立中学校の指導カリキュラムは、勉強ができる子もできない子も、全員が同時に授業を受けて、半分くらいの生徒が理解できるように組まれているのです。
本当にものすごく損をしている生徒が世の中にはごまんといるのです。
本当はもっと高度なことを学習できるのに、足踏みしたまま高校生になってしまったお子さんをたくさんみてきました。
例えばですが、今年慶應に合格した塾生は、中学校1年生で中学校の内容を全て、2年生で高校の内容を全て(ちなみに2年生で2級を取っています)、3年生の頃にはセンター試験くらいの内容は完全に終わっていました。
ちなみに彼は西尾市内の公立中学校に通っていましたし、留学経験があったわけではありません。
きちんとしたカリキュラムの元で、正しく学べば、上記のようなハードな内容もこなせるのです(もちろん、彼の真摯な学習姿勢の賜物であることを付記しておきます)。
そしてそこまでやる必要があるのかと言われたなら、将来的に早慶上智や国際教養大学、国立の外語大学などを目指す生徒なら絶対に必要です。
今では帰国子女も全然珍しくなく、英語も日本語もペラペラですなんていう中高生もいますし、小学校で英検準一級取ってしまうスーパー小学生みたいな子もいます。
それに恐ろしいことに・・・先ほど挙げたような英語特化の大学じゃなくても、試験の難易度が非常に高い大学はいくらでもあります。
先日授業で取り上げた、某大学の英語の問題なのですが、その日本語訳の一部がこちらです。
【グローバリズムを発展途上国に対する先進国の支配形態の一つであるとして拒絶する人々もいる。そこでは、文化や社会の個々の特徴がますます均質化する世界的文化によってかき消されるようになり、その一方で地域経済は世界規模の資本体制にがっちり組み込まれるというのである。このグループにとってグローバリズムとは、連動している世界貿易の体制を用意し、説明し、正当化する政治的な主義のことである。それは歴史的必然性というイデオロギー的な響きを持ち・・・(以下略)。】
ちなみにもちろんこの文章が英語で書かれていますし、上記は7つあるパラグラフの1パラグラフの3分の1程度を切り取ったものに過ぎません(量でいうと大体この20倍くらいの長さの英文だということです)。
余談ですが、山口の母校の過去問でした(苦笑)。
こんなに難しかったっけ・・・。
まあそれはさておき、正直言うとこれくらいの問題を用意している大学はゴロゴロしています。
こわいのは、それを知らずに受験を迎えてしまうこと。
このレベルの文章はセンター試験のものとは単語もイディオムはもちろん、取り上げている内容の難易度もまったく比較にならず、一般的な進学校の『センター試験に照準を合わせたカリキュラム』ではまったく手も足も出なくなってしまいます。
参考までに、ある年のセンター試験の英語の長文の日本語も紹介しておきます。
【やっと「トモとアキ」のDVDを見ました。コダマ=ユキオの有名な本を基にして作られた、賞を受賞した映画です。私はこの本が好きで、何度も読みました。コダマによる日本の田舎生活の細かい描写は見事で、ストーリーはおかしくもあり、感動的でもあります。トモとアキは農村の慣れない新しい生活に苦労します。ずっと映画を観るのは避けてきたのですが・・・(以下略)】
最初に紹介した文章とは、取り上げている内容の難易度が全く違うことが分かると思います。
さて、ここで一般的な進学校のカリキュラムの是非を問いたいわけではありません。
いわゆる国公立や中堅クラスの私大を目指す受験生にとって、センター試験にフォーカスすることはマストです。
それすらやらずに『難関大対策』もへったくれもありませんから。
ただし、偏差値が60を超えてくる大学【国立(一部公立)大学全般、早慶上智、G・MARCH、関関同立、その他】を受験する受験生ならば、センター試験対策のその先にある対策まで、早期の段階で取らなければなりません。
ちなみに塾生が通う一部の高校では、センター試験対策は一切やらないのだそうです。
それくらいは自分でやりなさいということだそうで・・・。
とにもかくにも、センター試験対策が全てだと思って受験本番を迎えたときに、初めて上記のような内容の問題にぶつかってしまって右往左往してはいけないということです。
なぜなら、周りの受験生は、みなその対策を事前にとって試験に臨んでいるわけですから。
これほど不幸なことはありません。
そしてこれらの準備というのは、しっかりと認識さえしておけば、充分に早期の準備は可能だということです。
小学生が中学校の内容を学習することも、中学生が高校の内容を学習することも、本来そんなに難しいことではありません。
ただただ、学校のカリキュラムは、数百人いる生徒が、均等に同じレベルで学習するように作られていますから、本来もっともっとできるはずの生徒の能力を頭打ちにしてしまっている場合も散見されます。
何度も言いますが、前提として学校学習の基盤が重要であることは言うまでもありません。
しかし残念ながら、それだけでは目先の公立高校受験などは突破できても、その3年弱後の大学受験では手も足も出ず、行きたい大学を受験できないということも起きてきます。
あとは本人のやる気次第。
正直楽とは言いません。
楽なカリキュラムを用意するつもりも毛頭ありません。
当塾の合格実績は、どこにも負けないと自負しておりますが、それは当塾の塾生が、誰よりも頑張る子達ばかりだからです。
さて、そんなわけで長いと思っていた夏休みも、もう4分の1が過ぎてしまいました。
あとたったの1か月です。
そして気づいたらあっという間に秋になり、文化祭や体育祭が終わったと思ったら名大プレ、気づいたらセンタープレも終わっていて、あっという間に私立や国立の受験本番です。
大学生活はみなさんの長い人生のほんの一瞬ですし、一番楽しい時期であることを約束します。
日本全国の中高生が、そのために頑張っているのです(もちろん、それだけのためじゃなく頑張っている中高生もたくさんいますが)。
みなさんも負けずに頑張ってくださいね!