受験英語と日常英語の違い
どっぷり受験英語ばっかり学習し続けていると、日常英語への反応が遅くなってしまうので、定期的に日常英語のチェックもしています。
例えば昨日遭遇したこの二つの文章、みなさんはどう訳すでしょうか??
①”I will make you a good husband.”
②”Stolen something when you have money?”
めっちゃ短いですね。
でも受験英語にどっぷりつかっていると、この二つの英文は正しく訳せないと思います。
まず答えから。
①は『ぼくはきっと君のいい旦那さんになるよ!』です。
受験脳だとこの英文を5文型にとって、『私はあなたをいい旦那さんにするでしょう。』みたいに訳してしまう可能性があります。
ただ受験ではほぼ問われることはないのですが、makeには4文型(SVOO)もあります。
次に②ですが、こちらは『お金があるのに何かを盗んでしまったことがある?』です。
なんとこの文章、元々は”Have you ever stolen something ~”で、完了形の疑問文から丸ごと”Have you ever”が省略されてしまったんですね。
受験脳だと、これを分詞構文の受動態だと解釈してしまう可能性がありますが、それだと意味が『お金を持っているときにあなたは何かを盗まれた。』となってしまい、まったく逆の意味になってしまいますし、そもそも英文は疑問文ですから色々おかしいことになってしまいます。
ちなみに半ネイティブの都築先生は、聞いた瞬間に即答していましたが、これはもう感覚なのだそうです。
①の文章については、”I”が主語で使役の文章というのがそもそも感覚的におかしいから、『私はなるよ~!』という感じしかしないのだそうです。
②については、そもそも完了形の疑問文は、日常会話では頻繁に”Have you ever “は省略されてしまうらしいのです。
ただ心配しなくても、大学受験くらいまでなら①や②のようなことは起こりませんし、ネイティブスピーカーも英語が不自由な人と話す時に、主語やbe動詞を省略することはないので安心してください。
①の文章はきっと、”I’d like to be a good husband for you.”とか言ってくれるでしょうし、②の文章もきちんと丸々”Have you ever stolen somthing when you have monney?”と言ってくれるはずです。
でも外国語学部に進みたいとか、英語を使った仕事に就きたいと思っている人は、これくらいは知っておいても損はないと思います。
何よりも・・・どうやら今後の英語学習は4技能に特化していくようなので、受験英語よりもこういった生きた英語を学ぶ方に進んでいくのかもしれません。
ちなみに余談ですが、今回取り上げた二つの文章は、アメリカの子供向けの映画から抜粋いたしました。
まあでも難しく考えず、日本語でも『あなたはあなたがお金を持っているときに、何かを盗んだことがありますか?』なんて回りくどい言い方はしないですよね??
かえって分かりにくいです。
日本語でもきっと『お金があるのに何かを盗んだことある??』とか言うと思うんです。
その辺はやっぱり日本語も英語も同じなんですね。
でも、そういった省略やくだけた表現は、やっぱり基本があってこそ。
まずはしっかりと英語の土台を築き上げることが肝要です。
・・・というわけで、受験的にはあまり役に立たない英語のお話でした。
さて・・・恐ろしいことにもう夏休みが終わってしまいます。
センター試験まであと140日(つまり5か月未満)。
公立高校入試も半年程度です。
時間がない・・・というよりも、時間が過ぎるスピードが速すぎる!
本当に気づいたら、あっという間に受験本番です。
一日一日を全力で過ごしてほしいと願います。
もちろん非受験生のみなさんも!
今日も一日頑張りましょう!