文頭に”Neither”なのに倒置は起きないの??(西尾東高校の課題の質問)
いい!
今日はみなさん素晴らしい質問ラッシュで山口嬉しい悲鳴です!
今度は東高3年生の学校課題の質問をいただきました!
どっちかっていうと私立の文法問題よりですね。
『南愛名中』あたりで普通に出そうです。
そんなわけで、いつも通り文章がグダグダになってしまうので、結論から申し上げておきます。
【文頭に否定語が来て倒置が起きるのは、その否定語が副詞として機能している時のみ!】
ちなみに質問は以下の通り。
整序問題だったのですが、
“Neither he nor she is responsible for the accident.”
が正しい答えで、『否定の副詞が文頭に来ているのに、倒置は起きないんですか?』という質問でした。
いや~…、もう本当に、そういうところまで疑問を持ってくれて、めちゃくちゃ嬉しいですよ。
ちなみにですが、今回のこの文章の”Neither”は、副詞ではなく形容詞です。
直後に『heという名詞』が来ているので。
名詞を修飾できるのは形容詞のみです。
一方、『副詞は名詞以外の全て(主に動詞)を修飾する』というルールでした。
ちなみに否定の副詞が文頭に来る代表格は、
“Hardly had I arrived at Nishio station when the train left for Nagoya.”
『駅に到着した瞬間に、電車は名古屋へ行ってしまった。』
ちなみにこの文章、『なぜそんな意味になるのか?』という質問を頂戴しますので、ついでにここで説明してしまいます。
なお、以下の説明は全て山口の主観によるものですので、一切責任は取れません。
この否定の副詞”Hardly”が否定しているのは、実は”when”以下の文章。
よく見ると、前半の文章は『過去完了』で、後半の文章は『ただの過去形』になっています。
つまり…『駅に着いたのが先!(7時59分58秒)』『電車が行ってしまったのが後!(8時ジャスト!)』これは悔しいですよね!
『おれ、間に合ってたじゃん!たったの2秒差やんけ!』と。
というわけで、『ちゃんと自分の方が先に西尾駅に到着したのに、その差がほとんどなく(Hardly)電車が出発しちゃったんだよこの野郎!』みたいな気持ちが入っているのです。
“Hardly”で否定しているのは、『電車が名古屋へ行ってしまったこと(その瞬間)』なんですね~(多分)。
ちなみにわざわざ”Hardly”を文頭に持ってきたのは、『ない!』という否定の気持ちを最初に持ってきたかったからです。
以上、すべて山口の独断による解説でした。
この文章の”hardly”は、”whenのカタマリ”を修飾している(否定している)わけですから、しっかりと副詞として機能しています。
ついでにもう一例。
“Only by how long you study, can you pass the entrance exam you most want to do.”
『唯一勉強量によってのみ、私たちは第一志望に合格することができる。』
文頭の否定語”only”は、しっかりと直後の前置詞のカタマリにかかっていますので、この”only”は副詞として機能していることが分かりますし、直後の文章で倒置が起きています(元の文章はもちろん、”you can pass the entrance exam…)。
そして最後に、もう一度今回質問をいただいた文章。
“Neither he nor she is responsible for the accident.”
『彼も彼女もその自己に対して責任はない。』
改めて申し上げますが、この”Neither”が修飾しているのは『”he nor she”(彼も彼女も)』という名詞ですので、形容詞として機能しています。
ですので倒置は起きません!
なおこの場合、『修飾できるのは単数形の名詞のみ』です。
複数形は修飾できませんので悪しからず...。
そんなわけで、高校の課題もガンガン質問して来てください。
どんな些細な疑問でも、それが東大京大早慶レベルの難問でも、100%分かるまでお答えしますので!
【クリスマスなのにみんなすごい・・・】
いや、尊敬しますよ本当。
西尾東高校の2年生は修学旅行なので来れないとしても、クリスマスなのにこんなに多くの塾生が自習に来てくれるなんて...。
そんなわけで当塾、今年は12月30日まで開校、年明けは1月4日からスタート、もちろん13時に教室は空いています。
みなさん、絶対に第一志望に合格しましょう!