“He is not taller than I am.”と”He is no taller than I am.”はまったく違う意味なんやで!(※前編)
先日のこと。
この文章の質問を頂戴しました。
“Men were certainly found to be no more likely than woman to discuss “important” or “sophisticated” subjects such as politics, work, art, and cultural matters.”
えぐいやん。
これ、一橋大学の問題やん!
※一橋大学の英文は、経済・科学・グローバル・医学・インターネット・教育など多岐に渡り、しかも小説を『原文ママ』で出題するという、結構な鬼畜大学です。
それはさておき。
これに取り掛かる前に、”no”と”not”が全く違うということを知っておかなければなりません。
(どっちも否定やん)と思われるかもしれませんし、まあそうっちゃそうなんですけど、『働きがまったく違う』と思ってください。
【中学生にも理解してほしい、”no”(形容詞)と”not”(副詞)の違い】
これはもうぜひぜひ、中学生にも理解してほしいですね。
形容詞…名詞のみを修飾する
副詞…名詞以外の全て(主に動詞)を修飾する
まあ例文で説明した方が分かりやすいですよね!
①”I have no money.”
これ、もちろん意味的には『お金をまったくもっていない。』になるんですけど、よ~く見てください!
正しくは『私は 持っている ゼロ円のお金を』ではありませんか?
そう、この文章の”no”は、”have”ではなく、”money”という名詞にかかっているんです!
では”not”を使うならどうするのかというと…
②”I don’t have money.” ⇒ ”I do not have money.”
そう、この”not”は間違いなく動詞である”do” “have”にかかっているので、『私は 持っていない お金を。』となります。
なお、①は『所持金0円』で、②は『少ないけどいくらか持っている。』みたいな感じで。
“not”は部分否定ですので。
もしも②の文章で『1円も持っていない!』という意味にしたいのであれば、”I don’t have money at all.”にしなければなりません。
①の方がシンプルですね。
というわけで、今日は一旦ここまで!
①”no”は形容詞で名詞だけを修飾する!
②”not”は副詞で、主に動詞を修飾する!
これを理解しておかないと、冒頭で紹介した一橋大学の英文はまったく訳せません!
恐ろしいことに、①と②の違いはとんでもなく大きいのに、(まあ何となく否定なんでしょ??)と思っている中高生が非常に多いということ。
公立高校入試までなら、それでも何となくいけちゃいますけど、大学受験レベルの難文こそ、しっかりと基本をマスターしておく必要があります。
もう一度念を押しておきますが、①と②の違いを理解しておかないと、大学受験レベルの英語では痛い目にあいます。
それでは続きは次回ということで…。