(改めまして)刈谷高校1位、おめでとう!

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教室長ブログ

(改めまして)と前置きさせていただきましたが、少し前にブログで紹介させていただいた刈高生のお話です。


私、ズルは一切いたしませんので!


その前にですが、同じく刈谷高校のお話なのですが、2年生の中間テストがえらいことになっていたようで・・・。


なんと英語のテスト、ラストの20点問題、『平均点が0.6点!』



これ・・・5倍して100点満点換算しても「3点」ですからね。


改めて念を押しますが、『400名近い刈高生の平均点が0.6点』だったのです。



さらに担当教師からは、『LEAPを隅から隅までやっていたら解けたはず』というありがたいダメ押しのお言葉を頂戴していたようで・・・。




いや~、なんて優しい先生なんでしょうか?



刈谷高校の英語の先生方は、『1年と4か月後には、これくらい難しい問題に取り組むことになるから、今の内に本番レベルの問題に慣れておきなさい』と教えてくれているのです。



これが優しさじゃなくて何なんでしょうか?




逆に、難関大のレベルに合わせた授業をやらない、課題もきちんと出さない、厳しいお声がけをしない高校というのは、優しいとか厳しいという問題ではなく、職務怠慢です。


受験の土俵にすら立っていない・・・いや、正しくは、『生徒達が土俵に立たせてもらえていない』のです。



しつこいようですが、とある高校でのお話です(※もちろん、刈谷高校ではありません)。


2年前の受験で、『京都大学を7名受験して合格者が0名だった』というのがその典型例です。



この高校は、京都大学の対策はまったくやっていなかったのに、高校生たちの共通テストの結果を見て、『これなら京都大学行けるぞ!』と心得違いをしたに違いありません。



7名受験して合格者が0名というのはそういうことです。


そしてくれぐれも念を押させていただきたいのですが、山口は『京都大学に合格させられなかったこと』を非難しているわけではありません。



やるべきことを尽くして、受験生達も納得した上での敗北ならば、そこに責められる要因などありません。


私が残念に思うのは、『しっかりとした難関大対策も取らず、おそらくはご本人がどれだけ記述対策をできていないのか、その確認もあやふやなまま受験をさせてしまった』ということです。

それ以外に、この結果の説明がつかないのです。


もちろん、最終的な決断をしたのは受験生本人ですし、その結果責任はすべて受験生にあることは言うまでもありません。



【こんなに難しい、難関大の記述問題】


いつもいつも英語の話ばかりして、いささか食傷気味な方もいるかと思いますので、今回は日本史を例に挙げてみます。


こちらはとある難関国立大学の、日本史の”解答例”です(駿台予備校の青本より抜粋)





なんとオール記述です。


マークの問題はゼロ。



そして今回は日本史を紹介させていただきましたが、その他の教科ももちろん記述メインです。




ちなみに英作文の解答例はこんな感じです。




そしてこれもしつこいようですが、難関とされる大学ほど、『二次試験のウェイトが非常に高い』のです。



こちらの大学については、学部により変動はあるものの概ね『1:3』、ちなみにリスニングはありません。



とにかく難関とされる国公立大学派、『オールマークの共通テストは取って当たり前。取っても大して査定の基準に入れません』と言っているのです。




そしてこの書くという力を身に付けるためには、『とにかく膨大な時間をかけて読み、書く練習をし、それを一言一句、漏らさず添削してくれる指導者が側にいること』、これが絶対条件です。



もちろん、自分ひとりでその力を高めることができる高校生もいるとは思います。



しかしそれにはあまりにも時間がかかり過ぎてしまうのです。



話を戻します。



難関大を受験する予定のみなさん、少しでも早く自分が受験する可能性がある大学の過去問に、隈なく目を通してください。



2年生、3年生になってから『そんなの知りませんでした』は通じないんです。


もちろん、それを早い段階で知り、きちんと対策を取った受験生から合格を勝ち取っていきます。



今回の刈谷高校の中間テストを作った先生方は、『本気で難関大を受験するつもりならば、早く目を覚ましなさい!』と言っているのです(※なお、山口も同じ考えです)。




【そしてその刈谷高校で学年1位、おめでとう!】

見てください、きちんと総合8科目、9科目での学年1位です!






そしてこちらが記述の結果です。




何と英語は記述で偏差値70オーバー!


しかしそれでも全国には猛者がいるんですね・・・。

それでも上に5,000人強のライバルがいます。


そしてこちらが問題別の得点分布。



何と大問4の総合問題、驚異の『58点!(60点満点中)』


いや、逆に何を落としたんでしょうね(苦笑


そんなわけで、僭越ではございますが、彼の英語は私山口が担当しております。


とはいうものの、正直山口なんかよりもはるかに能力高いんですよね(これまた苦笑



ただそれでも当塾に通っていただいている、その上で何か付加価値や、私から与えられるものがあるとすれば、ずばり『経験』しかありません。



これは彼に限ったことではありませんが、私が中高生のみなさんに勝っている点があるとすれば、それはただ一つ、『時間と経験だけ』なんです。



50年近く生きた山口の経験を、数年に圧縮してすべて伝える、私にできることはそれだけです。



ただ、もちろんこの素晴らしい結果ですら通過点に過ぎません。



というよりも、今回の全統記述模試ですが、彼も含めて当塾の3年生はボコボコにされてしまったそうでして・・・。



まあでも良かったです!


今年の3年生、総じて学力は高いのですが、いかんせんがむしゃらさにはちょっと欠けるな…と思っておりましたので、本当に逆によかったと思います。



何はともあれ当塾の3年生のみなさん、共通テスト本番まで残りあと3か月弱、私立や国公立二次にしてもあと4か月程度です。



悔いを残さないでください。



君が全力を尽くしたのであれば、何大学でも構わないと思いますが、今、ここで力を抜いたら・・・、その後40年、50年ある残りの人生、必ず後悔することになります。


これからみなさんの、本当の意味での仲間、友人の多くは、これから進んでいくことになる大学で出会うことになります。


悔いの無いよう全力を尽くして、同じような仲間たちと、最高の時間を過ごしてほしいと心から願っています。



【余談~普通に難しい東京大学の問題】

某漫画やドラマの影響で、『東大の記述は簡単』みたいな風潮があったりなかったりしますが、もちろん東京大学の問題は『普通に難しい』です。


確かに、京都大学や早慶、医学部などの問題の難しさとはちょっと質が異なりますが、とにかく普通に難しいです。


特に難しい単語も構文も使われていないのですが、『気づけばすぐに分かるけど、気づかなかったら永久に気づけない』、そんな良問です。



次の文章、ものすごく短いですし、使われている単語も簡単なものばかりですが、すぐに訳が出せるでしょうか?


For the man as he was, we substitute, sometimes while he is still alive, a legend.



(なるほど~、substitute A for Bの知識を聞いているんだな?)と思った高校生もいるかもしれませんが、それにしても語順がおかしい・・・。


なお、文法の解説は控えさせていただきますが、山口の試訳はこうなります。


『時折人は、まだその人が存命中であるにも関わらず、その人の往時の姿を伝説的人物に置き換えて考えてしまう。』




例えるならば、イチロー選手がいます。


イチロー選手は現役を退きましたが、もちろん今もご存命中で活躍されています。


それでも今現役を引退しているイチロー選手に出会った人は、もしかしたら当時の大活躍されていた当時の姿を思い浮かべて、今のイチロー選手に重ねてしまう人もいるかもしれない、おそらくはそういった内容の文章です。




一見すると簡単そうな英文から、そこまでの情報を読み取って文章で表現しなければいけない。


そして東大の記述問題は途轍もなく膨大な量です。


簡単なわけがありません。



う~ん・・・篠原先生や針本君って、本当にすごかったんやな~



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