古文の学習法(大学受験)
『lineしといたから確認しといてー!』
もちろんこれを見て意味が分からない中高生諸君はいないと思います。
しかし平安時代だとどうでしょうか??
いや、平安時代と言わず、たかだか15年ほどの昔でも、『・・・ラインしといた?どういうこと??』となってしまっていたことでしょう。
こんにちは!
週末は古文の授業用の資料を作っていたため、まったくブログなどが更新できませんでした。
ひいぃ~・・・。
毎度思いますが縦書きで、しかも古語をタイピングしていくのは大変・・・(予測ワードで出てこないので)。
ちなみに山口、こういう資料を作るのはまったく苦ではありません。
たったの2時間の授業に、すでに10時間以上の時間をかけて準備をしていますが、これで塾生の夢や目標の達成に少しでも近づけるならお安い御用です。
それにしても、本当に学校の先生には頭が下がります。
普段は学校の先生とわれわれ塾屋は火花を散らしあうような存在ですが、こういった先生方の影の努力を垣間見ると、アプローチはまったく違えど、生徒達への情熱の熱量はまったく同じだと実感します。
ん・・・。
垣間見る!?
さて、この垣間見るですが、現代語と古語ではちょっとニュアンスが違います。
古語で『垣間見る』というと、ほとんどが恋愛絡み。
今ではまったく考えられませんが、当時の恋愛事情というのは、ほとんど本人に会うことなく恋愛がスタートしていました。
男性は女性の噂話であったり、女性の家の垣根からこっそりのぞき込むことにより好意を抱き(今なら100%犯罪ですが・・・)、和歌なんかを送って恋に発展していたんですね。
だから諸君は、『垣間見る』という単語を発見したら、真っ先にそのことを頭に思い浮かべなければなりません。
もちろん、『垣間見る』【動詞「垣間見る」上一段活用終止形】みたいな文法的アナライズも必要ですが、前提としてある程度の古文の常識は知っておかなければなりません。
lineもスマホもない時代にいきなり『lineしといたんだけど既読スルーされちゃって・・・』なんて言われても絶対に理解なんてできませんよね??
そういったわけで、山口は普段からみなさんに『古文や漢文の勉強に本腰を入れるのは、3年生の夏休みから始めても間に合う』と言い切っていますが、もちろんそれは学校の授業を適当に受けてもよい、と同義ではありません。
もちろん、学校の授業は全力で受けるんです(まあそんなことは言うまでもないのですが・・・)。
例えば、文法的な話は確かに一度ついていけなくなると、集団授業でゼロから挽回するのはとても難しいですが、分からないことをメモしておいて山口に質問に行くくらいならできるはずです。
それに冒頭紹介した『古文の常識』や『作品の出典』くらいは理解できるはずです。
では改めて、古文の学習に必要な時間をまとめておきます。
センター試験だけでしか古文を使わない場合【100時間(指導10~15時間+演習はその8倍前後)】
中堅私立(愛知なら南山・愛知・中京・名城など)希望で、古文が必要な場合【およそ倍の200時間】
関関同立やG・MARCHなどの上位私立や国立文系二次など【300時間】
早稲田大学【500時間(慶應はそもそも国語がありません)】
もう早稲田は別格ですね。
本当に解かせる気あるんですか?というくらい難しいです・・・。
文章は長いし、和歌は大量に出てくるし・・・(和歌は覚えることがとても多いのです)
・・・でこの古文、どの大学を受験するにしても、大変に面倒くさいのですが、英語と同じような精読、いわゆる品詞分解が古文でも必要になります。
多くの受験生が古文を投げ出してしまう理由が、『同じ日本語だし、何とかなるでしょう』『品詞分解なんてやんなくても、何となく読解できるでしょう』『そもそも古文なんて、社会に出ても使わないでしょう』
・・・てこれ、高校時代に山口が思っていたことですね。
だけどきっとみなさんも似たような感じだと思います。
でし、出題者はもちろん、その受験生の盲点をついて出題してきます。
多くの受験生は『助動詞 けり』を目にすれば、全員が過去の助動詞だと答えることができるでしょう。
でも実際の入試では100%過去の意味を問う問題は出題されません(というか見たことがないです)。
過去の助動詞「けり」は①和歌中であったり、②会話文中、③『なりけり』の3つの場合では、『詠嘆(なのだなあ・・・)』になるので、出題者が問題を作るとすれば、受験生が(多分まあ・・・何となくこれかな??)と考えそうなところほどひっかかるような問題を作ってくるわけです。
模試なんかで、(いや、何となく読めたんだけど、ひっかけられちゃったんだよな~・・・)なんて毎回毎回思っている受験生諸君は、このままだと受験本番で同じことが起こってしまいます。
そしてもっとも大切な(古文なんて将来絶対使わないし、役に立たないじゃん)なんて思っている受験生、そんなこと言ったら物理も化学も生物も、日本史も世界史も、それこそなぜか全国民がありがたがっている英語ですら、まず日常で使うことはありません。
大学側であったり企業が求めているのは、『困難なことでも目標のために頑張れる人材』なのであって、最初からあれこれ理由をつけて困難なことから逃げ出してしまう人材など、最初から求めていないのです。
そんなわけでみなさんの言い分も分からなくはないのですが、みなさんの第一志望が『古文も受験科目にいれますよ』というのであれば、わき目もふらずに古文の勉強をしてください。
さて、そんなわけでこれまでは古文や漢文は当塾のスペシャリスト、T先生にお任せしていたのですが、山口も指導に加わっていこうかなと思っています。
今まではT先生1人で間に合っていたのですが、どうやら今年は厳しそうなので・・・。
で、T先生の古文を受講することになった塾生諸君は、少なくとも『動詞の9つの活用』と『助動詞28個をすべて、接続も含めて暗記』はしてきましょうね!
本気でやれば絶対に1時間で終わります。
『助動詞の活用と意味』については、授業の成行で覚えていけばいいです。
そこまで暗記するとなると、とても1時間では不可能ですが、『動詞の活用』と『助動詞を28個』だけなら絶対に1時間で終わります。
もし自信がなければ、山口に声をかけてくださいね!
・・・とそんなわけで、少し前に、『もしかしたら高校3年生も追加で受け入れられるかも!?』みたいなブログを書きましたが、やはり当面は厳しそうです。
高校3年生未満はまだ若干ではございますが募集しておりますので、お気軽にお問合せくださいね!
さて、今日も一日頑張りましょう!