名選手、名監督にあらず

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教室長ブログ

・・・という言葉があったようななかったような・・・。

こんにちは!

本日は西尾市内の中学校は体育祭の予定でしたが、あいにくの雨となりましたね。

残念ではありますが、その分中間テスト対策を頑張ってくださいね。

 

さて、今日は山口が愛知に来る前の昔のお話です。

その昔ですが山口、関西圏の個別指導塾で講師をやっておりました。

その塾に東大寺学園高等学校から京都大学理学部に現役合格、卒業後そのまま社会人講師として活躍していたK先生という方がいました。

 

もうすごいです。

国立二次の問題だろうが、医学部医学科の難問だろうが、それこそ正答率1%と言われるようなある年度の東京大学の二次試験の悪問だろうが、とにかく必ず解くのです。

もちろん間違えることなど絶対にありません。

聞いてみると、とにかく数学が好きで好きで好きすぎて、特に理由もなく理学部に進み、ひたすら数学の研究のみを続けてきたというのです。

だから数学を教えるのも楽しくて楽しくてたまらない。

逆に高校受験や、高等初期数学は手ごたえがなさ過ぎて、できれば担当したくない、とまで言っていました。

本当は東大にも入れたのに、『家が近いから』という理由で京都大学を選んだのでした。

う~ん・・・すごい。

 

もちろん、授業そのものも分かりやすいです。

よどみなく、最短距離の解法を思いついて、そのまま無駄なく指導するので、教えてもらう側もとても楽しそうです。

事実、授業満足度もトップクラスに高かったです。

 

 

しかし実際のところ、彼の生徒はほとんど成績が上がりませんでした。

1年2年と指導を続けても、上がるどころか下がってしまった生徒すらいたのです。

逆に、関関同立や産近甲龍の学生の先生の方が、成績を上げていたのです。

 

なぜこんなことが起こっていたのでしょうか?

 

見ていると、K先生の授業は確かに抜群に分かりやすいのですが、ほぼ一方的に生徒に向かって発信しているだけだったのです。

一方、関関同立や産近甲龍の学生講師は、生徒と一緒に考えながら、どこで生徒の思考が止まりつまづいているのかを見極めながら指導を進めています。

 

宿題チェックにしてもそう。

K先生はきちんと宿題を出してはいますが、生徒が宿題をやらずに登校してきても、特に注意などしません。

『そうですか。それでは仕方ないですね。授業に入りましょう。』

といった感じです。

 

一方学生講師達は、なぜ宿題を忘れたのかを追及し、場合によっては生徒を叱ったりしています。

 

この差は歴然です。

 

みなさんんは一週間前の夜に何を食べたのか思い出せますか?

何かよっぽどのイベントがない限り、思い出せないのではないでしょうか??

しかし、『これから一週間後に同じ質問をするから、しっかりと覚えておいてください。』と言われたならば、覚えておくことができると思います。

 

どれだけ分かりやすくても、人間の脳は一週間、いや、それこそ数時間で忘れるのです。

分かりやすいか否かはもちろん大切ですが、そのことをしっかりと先々まで覚えておいて、実際の試験の時に使えるようにすることが最も大切なのです。

 

学生の講師達は教えることはもちろんですが、宿題や課題などの管理に最もエネルギーを注いでいました。

事実、近畿大学の学生講師が担当していた生徒が、現役で東大に合格した例すらありました。

 

そしてこれが極めつけなのですが、K先生は担当の生徒が合格しようが受験に失敗しようが、まったく意に介していなかったのです。

『私の人生には一切関係ないので。』

これは非常に大きいです。

難しい問題を教えるのは楽しい、しかしその生徒の学力が上がるかどうかにはまったく興味がない、これでは生徒の成績が上がるはずがありません。

 

だからと言ってK先生の指導力が低いというわけではありません。

K先生のようなタイプは、恐らく予備校の『国立医学部医学科コース』のようなシーンでは、絶大な力を発揮するはずです。

そういったクラスでは偏差値が60以上の生徒で固められますし、宿題や課題に関しても共通のテキストが用意されていて、専任のチューターが管理していくので、教える側と管理する側の住み分けがしっかりとなされているのです。

 

 

それに山口自身も、面談に来られた保護者様には、講師の学歴や資格などをお伝えしていますしね。

高学歴は名刺代わりではないですが、やはり塾を選ぶ側にとっては重要なファクターとなっているのも事実です。

 

ただしそれがきちんとお子様の学力向上につながっているのかどうかは、また別の話となってきます。

ですので『大手の塾に預けたから大丈夫。』『高学歴の講師に担当してもらうから安心だ。』ではなく、実際にお子さまがどういった指導を受けているのかは、細かく確認していくことが大切です。

 

 

もちろん生徒諸君もそう。

(すっごい分かりやすかった!)

で終わらせてはいけませんよ!

その分かったものを自分の力にして、試験の結果で反映できなければ何の意味もありません。

学んだこと、覚えたことを復習することは苦痛を伴いますが、それなくして学力の向上はあり得ません。

毎日の学習を怠らないように頑張りましょうね!

 

さてセンター試験まであと4か月、公立高校入試についてもあと半年をきりました。

 

・・・あまり焦り過ぎてもいけませんが、高校3年生はここからは今まで以上に計画的に進めていかなければなりません。

現状B判定以上が出ているなら、今まで通りの学習計画でかまいませんが、C判定以下の生徒諸君はここからは捨てざるを得ないものも出てきます。

顕著なのは私大文系の生徒諸君、学校での理系の授業は捨ててください。

学校の先生には本当に申し訳ないのですが、その時間は全て英単語やイディオム、古単語や助動詞の活用を覚える時間としてください。

もちろん、勉強なのでそれが間違っていることは重々承知しています。

しかし厳しいことを言えば、そうならざるを得なくなってしまった自分に責任があるのだと思ってください。

だから(先生・・・本当にごめんなさい!)と思いながら英単語を覚えてくださいね。

 

本日も最後までお読みいただきまして、本当にありがとうございました。

 

 

 

 

 

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