早稲田政経英作文、『日本における選挙権の年齢を18歳に引き下げるべきか否か?』
いや~このテーマは実に難しいですね。
このテーマを与えられたら、おそらくは9割の受験生が”Yes”を選ぶでしょうが、『ではその根拠は?』となると、きちんとした理由を説明できる高校生はほとんどいないのではないでしょうか?
というわけで、当塾の塾生に挑戦してもらいましたが、英語の偏差値が80前後の彼にとっても、やはりかなり難しかったようです。
さすがに彼が書いた文章をここで紹介することはできませんが、山口が添削した内容をここで紹介させていただきます。
ちなみに後半の英文は山口が書いたものなのですが、和訳を付け足しておきます。
『選挙権の年齢を18歳に引き下げる意見に賛成である。
確かに昨今、18歳や19歳の若者が選挙権を持つには時期尚早であるという声を巷ではよく聞く。しかしそれは間違いである。
第一に、昔と違って今では高齢化社会が加速しており、言うまでもなくそれに伴い、投票者の年齢も上がっている。
そのことが政治そのものを、年配者の意見に偏らせているとも言える。
しかしながら年配者と同様に、若者も奨学金や若年性貧困と言った様々な問題を抱えているのだ。
若者が今以上に政治に興味を持つことで、若者が抱える様々な問題改善の機会となり得る。』
・・・的なことを書いたのですが、なかなかどうして受験勉強一直線の高校生が、選挙や政治について言及するのはいささか無理があるかな・・・とも思います。
しかしです。
いわゆる難関大と言われる大学は当然、『受験勉強を頑張るのは当然として、その後社会に出て、主体的に行動できるだけの活力を持っているのかどうか?』、その資質も求めています。
中高生諸君、だからこそできるだけたくさん本を読んで、自分の知識と表現の幅を広げてください。
他にも色々とあるのですが、絶対にみなさんがやってはいけないことを一つお伝えしておきます。
『英検などもそうですが、序論と結論で同じ文章を書いたらあかん!絶対にあかんで!』
書く必要がないですからね。
そんなの採点者からすればただの字数稼ぎにしか見えないですし、みなさんの答案に対する印象を下げることはあっても、好印象に映る可能性はゼロですからね!
少なくとも、早慶クラスの大学は見逃してくれない、そう考えるべきです。
★・・・とまあこんな添削を、授業時間外にやっております。
正直授業そのものよりも大変!
これが当塾が完全1対1にこだわり、人数制限を設けている理由です。
こんなこと、100人、200人相手にできないですからね・・・(汗)
【英検2級以上、または難関大で英語が必須の受験生諸君へ】
常に色々なテーマに興味を持ってください。
また、そのテーマについて、”Yes”と”No”両方の意見で根拠を考えてみてください。
例えば今回の、『選挙権の年齢を18歳に引き下げるべきである』についても反対意見を考えてみましょう。
例えば、『日本では受験勉強に偏った勉強がメインとなっており、社会経験が十分でなく、当然知識も乏しい若者が選挙権を持っても、意志を伴わない票が増えるだけである』
『そもそも納税をしていないのだから、国政に関わるべきではない』
・・・ちょっと苦しいですが、こういった理由が挙げられるかもしれませんね。
こういったことは普段から取り組んでおく必要がありますし、いきなり課題を与えられて『じゃあ20分以内にきちんとした根拠に基づいて、英語で書いてくださいね』なんてことができるわけがありません。