高校1年生の女の子から英作文の質問をいただきました!

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教室長ブログ

タイトルそのままなのですが、高校1年生の女の子から英作文の質問をいただきました。


どうやら学校課題のようなのですが・・・。


『グローバル化に伴い、日本人の英語によるコミュニケーション能力の育成が重要課題と認識されるようになって久しい。〈2015年兵庫県立大学〉』



いや、こないだまで中学生だった高校1年生に、これはきつい・・・(苦笑



とはいえ、かなり厳しい課題ではあるのですが、『2年数か月後』にはこのレベル、もしかしたらはるかにそれを超えるような問題に取り組む可能性があるわけで、逆に言えば今からやっておかなければとても間に合わない、とも言えますね。


昨日のブログで紹介しました大阪大学の英作文なんてこんなんですから・・・。



それでは今回質問をいただきました和文に戻りましょう。


『グローバル化に伴い、日本人の英語によるコミュニケーション能力の育成が重要課題と認識されるようになって久しい。〈2015年兵庫県立大学〉』




・・・ていうか答えないんかーい!



そんなわけで一応3つ解答を用意しました。


×(1)It’s been a long time since, along with globalization, it begun to be recognized as an important issue that Japanese should develop the ability to communicate in English.


一応悪い参考例として紹介しておきます。



自分で書いておきながらなんですが、直訳丸出しな感じなんであまり好きではない・・・というかすごく不自然な英文だと思います(もちろん、英文法的なミスはありませんが)。




和文の方に『認識されるようになってから・・・』という日本語特有の受け身表現が入っており、それをそのまま英訳しているので、なんとも冗長で分かりにくい英文になってしまいます。


受験生のみなさん、よほどのことが無い限りはシンプルに『SVOC + M句』のシンプルな英文を書いてくださいね!


試験官は何千、何万人もの受験生の解答を読むわけですから、読みにくい英文なんて百害あって一利なしですので!



もう少し砕いて・・・


△(2)For a long time, with globalization, we have realized as an important issue that Japanese developing of the English ability to communicate with many people.



まあこれくらいなら・・・という英文ですね。



シンプルな『SVOC』で書きましたので、(1)よりは分かりやすいと思います。




なおこの文章を見て、(ん?なんで他動詞”realized”の直後に前置詞の”as”が来ていて、”that Japanese developing”という名詞が連続しているの??)と思われた高校生もいるかもしれません。



本来であれば、『realize A as B』で『AをBとして認識する』なのですが、Aに該当する『that Japanese developing of the English ability to communicate with many people』が圧倒的に長い上、こちらが新情報となるため、あえて語順転倒させました。



『realize 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 as △』、これは見にくいですよね?だから


『realize as △ 〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇 』、といった感じで、AとBの位置を変えただけです。


でもここで大切なのは見栄えよりも、『英語では新しく出てきた重要な情報は、できるだけ後ろに持っていく』という極めて合理的な理由があるということです。





さらにこの”that”冠詞”the”の強いやつ。


不自然に見える『Japanese』は、直後の『developing』の意味上の主語です。



(2)を直訳すると、『長い間、日本人が多くの人と意思疎通をはかるための英語能力を向上させることが、重要課題であると私たちは認識してきた。』


変な日本語ですが、逐語訳なのでご容赦を。



まあでもこれでも堅苦しいと言いますか、都築先生やネイティブが見たら、(いやいや、もっとシンプルにすればいいのに・・・)、と思うはずです。




難文は名文にあらず。




いい文章というのは万人が見て、すぐに分かる文章ですからね。



まあでも大学受験レベルであれば、不肖山口の英文でも十分かな?と思います。



そんな日曜日の昼下がりでした!






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