大学受験レベルの英作文(※後半にほんのちょとだけpoison吐いてます)

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教室長ブログ

今現在、刈高学年1位の塾生と一緒に英作文課題に取り組んでおります。
(※余談ですが、当塾は英作文ももちろん完全1対1のマンツーマン。

しかも山口だけではなく、しっかりとネイティブチェックも入れてます。)




本当は彼の英文を紹介させていただきたいのですが、掲載の許可をいただいておりませんので今回は私の駄文でお茶を濁したいと思います。





【(問題)ありがた迷惑ということは少なくとも日本におおいことではないでしょうか。たとえば食事をしたくないと言うのに強いて勧められたりして困る場合があります。】

いわゆる『条件英作文』というやつですが、これを馬鹿正直に英文に置き換えようとする大変骨が折れてしまいます。


ですので、この日本語を、さらに簡単に表現できそうな日本語にパラフレーズします。

『→少なくとも日本です、私たちが言われているのをよく聞きます、「喜ばしいことでさえも時々人に迷惑になることがある」ということを。

たとえば時に、友人たちとの食事を強いられることが(自分の意に反して)、私たちを困惑させることがあります。』


(これを踏まえて山口の英作文)

At least in Japan, it has been said that even pleasure things sometimes bother people.  For example, being forced to have a meal with guys, against my will, bewilders us.




今回ブログで紹介しようと思ったのは、バイリンガルの奥様から一応合格点がもらえたからです。

ただ、”bewilder A “『Aを当惑させる』については、”annoy A”『Aを悩ませる』くらいの方が無難かもしれない、とのことでした。



(※余談ですが、この英作文では”foods”という単語は絶対に使えません。
foodsは『食品』という意味だからです。
『友人と“食品”を食べる』と言わないのと同じですね。)



ただ山口が書いた英文だけでは心もとないと思われる中高生のみなさんもいるかと思いますので、山口が“受験英語の神様”と崇めている『佐々木高政先生』のものすごい模範解答も紹介させていただきます。


(模範解答①)

Isn’t it true of us Japanese, if not of people of other countries, that we are very often kind in the wrong way? For example, take the by no means rare case when they urge you to take dinner in spite of your plea that you have no appetite at the moment. Nice experience isn’t it?


 
(模範解答②)

 I think I can say, though I do not know very much about foreigners, that many Japanese have a wrong sense of kindness. To give one example out of many, our host insists, alas! only too often, on giving us a meal, in spite of our protests. We cannot help feeling then that it is too much of a good thing.


 


すごいよすごすぎるよ佐々木先生…。


なおこちらの佐々木高政先生がこちらの参考書を執筆されたのが、なんと『1952年!!!』

実に70年以上前に書かれた文章なのですが、今なお輝きを失うことはありません。


ぜひぜひみなさんにお勧めしたい!…と言いたいところなのですが、佐々木先生の参考書に本気で取り組むと、おそらく時間がいくらあっても足りませんので、大学受験が終わった後で、『受験は終わったけど、もっと英語を探求していきたい!』と思った中高生だけ挑戦してください。


受験生のみなさんが目指すのは、まずは『山口レベルの英作文』です。






【とはいえ、それでも膨大な時間がかかるのは間違いありません】

『山口レベルの駄文』と自分では言ってみたものの、とはいえ今の高校1年生、2年生のみなさんが同じような英文を書けるとは思っていません。


もう一度この英作文の『日本語』を読んでみてほしいです。


『ありがた迷惑ということは少なくとも日本におおいことではないでしょうか。たとえば食事をしたくないと言うのに強いて勧められたりして困る場合があります。』


まずこの日本語の文章ですが、『ありがた迷惑』という言葉の意味が分からなければアウトです。


さすがに『ありがた迷惑』という言葉の意味が分からない中高生はいないと思いますが、そうはいっても今度はそれを『英語に置き換える』のに頓挫してしまうのではないでしょうか?


そこで山口は、『喜ばしいことでさえも、時々人に迷惑になることがある』、と置き換えました。



もうお分かりかと思いますが、『英作文』は条件英作文だろうが自由英作文だろうが、まずは高い日本語能力が求められます。


『日頃から本を読み、読解力を高め語彙を増やす』
『自分の言葉でしっかりと日本語の文章を書く』


これが最低条件です。


もちろん、英単語の暗記は必須。


『LEAP』や『システム英単語』などのど基礎の単語帳は、遅くとも高校2年生の12月までには終わらせなければなりません。


言うまでもありませんが、『英文法は100%完璧にする』ことは必須です。


よく言われている、『日本人は英文法にとらわれ過ぎているから、コミュニケーション能力が低い』という外野の声は一切関係ありません。


みなさんが受験で求められているのは『コミュニケーション能力』ではないからです。


各大学が要求しているのは、『最低限の英単語やイディオムは完璧に覚えて、英文法にも真摯に取り組んできたのかどうか?』、その一点です。



本当にコミュニケーション能力を求めているのであれば、英検やTOEFL、IELTSなどを受験してもらっているはずです。


その上で、刈谷高校などが課している『毎週5文くらいのペースで、基礎となる英作文を一字一句違わず丸暗記する』などの課題に取り組んでいく必要があります。



みなさんは英語に未熟な日本人なのですから、今の自分の語彙力や英文法の理解度程度で、達意の英文が書けるなどと勘違いをしてはいけません。


愚直なまでに、ネイティブスピーカーが実際に書いた英作文を、ひたすら丸暗記していくことでしか彼らと同じような英文を書く術はありません。



もう一度念を押しますが、みなさんはこと英語に関しては、山口と同じで“未熟”なんです。



しかしこれだけは自信を持って言えます。


高校1年生の頃から(※願わくば中学生から)、ちゃんと地道に時間をかけてコツコツ積み上げていけば、3年もすれば誰でも大学受験程度の英作文は書けるようになります。


しかし言うまでもなく、膨大な時間がかかります。


正直、高校2年生の夏休みくらいがリミットです。



受験生のみなさんは残念ながら、山口のような暇人とは違い、英語だけではなく、『6教科8科目(共通テスト)』『国公立二次対策』『滑り止めの私大対策』までやらなければならないのです。



もう一度念を押させてください。


『大学受験対策には膨大な時間が必要になりますので、高校1年生からしっかりと備えてください』







【最後に雑談】

昨日のことですが、とある東高の女の子(高校3年生)とからこんな話を聞きました。


彼女の担任の先生が、『平日は5時間勉強しなさい!』と仰ったのだそうです。


ちなみにご存知の方も多いかもしれませんが、私山口は『高校3年生は平日4時間、休日に12~14時間の学習』を推奨しています。


平日に5時間?


無理です。


いや、できるかもしれませんが、『高い集中力を維持しながら平日5時間の勉強』は無理なんです。


みなさんが望もうが望むまいが、平日は学校がありますからね。


学校で長時間過ごした後に、5時間も勉強できるわけがありません。


だから当塾は、『高校1年生の頃からしっかりと勉強しておいてね』と口を酸っぱくして言っているのです。


そして弊ブログを読んでいる塾生、保護者様は覚えておられるかもしれません。



こちらの彼女が高校1年生の頃に、『受験勉強を頑張りたいから、部活動をどうするか悩んでいます』と顧問の先生に相談したところ、『え!まだまだ早すぎるよ!高校1年生から受験勉強なんてやらなくてもいいよ!』と返答したのです。



いやいやおかしいやないか。



『大学受験の勉強を高校1年生からやるのは早すぎる』、と言っておきながら、高校3年生になったら『平日は5時間勉強しなさい』と。



高校1年生からコツコツ頑張っておけば、3年生になってからそんな駆け込み寺に慌てて飛び込むような勉強しなくてすんだんです。




これこそが、私が、『“今の”西尾高校と西尾東高校を一切信用していない理由』です。




いや、昔は信用してましたよ?



両校とも授業もハイレベルでしたし、課題もたくさん出してくれていましたので。




どちらの言い分を信じるかは自由なのですが、少なくとも当塾は、『公立高校入試にどっぷり漬かってしまった高校生が、”たったの2年9か月”で大学受験対策をやり切るのは相当厳しい』、と思っています。


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